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星妖精の森

 エルベアト一行は、きらきら星ツリーの大樹群生する森に入った、実はこの森には星のエネルギーを使ったアイテムや、特殊な魔法によるアクセサリーを作る妖精達が居るのだが、基本人間を知らない種族な為エルベアト達の、森に入って来た事は妖精達に未知との邂逅と期待と不安が入り交じるのだった。

 

 

 

「意外に明るいですな」

「ツリーの明かりが、我々の行く手を照らしてますね」

「・・・・だと良いな…………」

 

 トモーヤが何故かオレの言葉に、不安な顔に成って行く…………緊張感は必要だぞトモーヤ。

 オレ達は森の不思議な光に照らされながら、奥に向かいそして不思議な星の光の様な光の鱗粉らしき、蝶を本能的にその行く先を追い向かった。


「不思議な蝶は、何処へ行くのですかね?」


 ベルさんは呑気に、オレに聞くが分かれば苦労はしないぞ。


「素晴らしい場所に、案内されてれば良いのですが」


 何故か今までで一番シリアスな、何処ぞのイケメン声で言うトモーヤだが、数十分後トモーヤの素晴らしい期待とは違う、オレにはメルヘンな場所に辿り着く。


 階段状に硬くもしなやかな不思議な葉が、木の幹に並んでるが…………たまに階段の間隔が、微妙にジャンプして上らないと行けない様な、いやらしいルートに成ってた…………何か微妙に、おちょくられてる気がするのは気のせいだろうか?


「ラビー殿なら、楽々行けそうですね」

「ラビーさんは、今どうしてるでしょうな……」


 空を見上げる様にベルさんは言う、確かにそろそろ回復して冒険に再び一緒に行けると良いなとは思った。



 その頃そのラビーは、師匠のジャンヌにより引き摺られながら、再修行の為施設を無断で借りスパルタ修行を受けて居た。


「勘弁して下さい、お師匠さまぁ~!!」

「まだまだ終わりませんよ、はいスクワット二千回を十セット!」


 病み上がりでも容赦しない、ラビーの師匠ジャンヌであるが、いずれ物語に参戦する大怪盗である。


「ヒィ~!」



 そんな事に成ってるとは、三人は知るよしも無い……………無いのだ。


「さて、行こう…………モンスターは居ないし身軽でだぞ、トモーヤ」

「鎧姿では無理ですね、では少し失礼して……………」


 トモーヤはため息をし、軽装中世系なチュニックな軍服の服装に着替えた、毛深いから服を着なくても良い気がするが、服は紳士の嗜みと言わんばかりのに身支度を整えてた、まあ普通に着替えてるし見られて困る露出が無いからな、人間と違って……………ベルさんもだが。


 こうして大きな葉の様な、木に生えた階段を上るが流石猫と兎、軽くジャンプしさっさと行く、オレは手加減してたが仕方ない真上に向けアクロバティックに、ゲームキャラの様に行ったら…………一部の枝に頭を打ち付け、危うく落下死する所だった。

 これがあの女神に見られてたら、「エルベアト、そんな死に方をするとは嘆かわし情けない」とか、半笑いで言われそうだ……………何かムカムカしてきたな。


「なかなか弾力性が高いですな」

「しなり具合が良いし、普通に上らなくても楽ですね、ベル殿」


 葉の様なのは、中心付近がたまにトランポリンのような、弾力性があり二段跳びも現実不可能ではないが失敗すると、地面に落下は変わらない…………ソニ○ックやヒゲブラザーズではあるまいし、落下は即死である……………たぶん。


 そして数十分後、地上20m付近に到達した…………大樹のツリーの幹に出入口があり、太い枝が渡り廊下の様に成っていた、大樹のウロに入ると切り株のテーブルに小さな切り株の椅子、そして此方を見て固まる子猫位の星空の様な色のドレスは、星空の様にキラキラした星座を模様が有り、背中の透明な天使の様な翼に青い髪やピンクや紫髪の少女の姿の妖精だ。


 一応男性の妖精は、例えるならピーターパンを妖精にした姿だったり、シリアスでニヒルな不思議君なマントを羽織った吟遊詩人風だったり、呑気に羽を羽ばたかせないで空中浮遊寝する、何かエルフにしたピーターパンを妖精して性格をの○太風にした感じだ。


 まあ自堕落ぽい雰囲気がする、呑気に此方を気付いて無い様に鼻唄をしながら、呑気に腕枕し寝てるし……………この妖精少年、のび太郎て名前にしてやろうか。


「・・・・・・巨人よ…………何か知らない巨人が来たわ」

「・・・・・・此が巨人? 初めて見るわ」

「・・・・・ふぅ……………人間だろ? 巨人は、我々の里に入れないさ」

「本当?」


 何故か質問されるわ、ニヒルな吟遊詩人妖精はそれっきり小さなティーカップに手を運び、ゆったりとした所作でたぶんハーブティをシリアスに飲む、何か計算されてる様にニヒルな横顔で紅茶を飲む、此がコーヒーなら更に絵に成ってる気がする。


「本当に人間なの?」

「オレはな」

「我はケットシーだ」

「私めはバニー族です」


 妖精達は何故か、トモーヤ達には興味が無いらしいくオレに色々聞いて来る。


「人間は羽が何故無いの?」

「妖精ではないし、天使とかでもないしな」

「何で大きいの?」

「人間は此が大抵標準だ、男女に身長差は在るが」

「人間は妖精イジメル?」


 何か泣きそうな、気弱そうなグラマラス的なミディアム癖っ髪の、妖精が聞いて来た。


「人間だって色々居る、妖精に友好的な人に妖精を売り飛ばしたり解剖する、自分の欲の為なら何でもする人だって居るよ」

「人間怖い」

「人間危ない」

「人間危険」

「でも、私達だって色々な変わり者が居るわ、メルティーとかハーメルンとかサンライクとか」


 妖精は一斉に名前を呼ばれたらしき、二人の妖精を見る。


「俺は変わり者ではない、俺は星のオーケストラを目指す吟遊詩人だ」

「・・・・吟遊詩人らしい事、見た事ないわハーメルン」

「・・・・・ふぅ…………それは知らないだけさ」

「たまに何処からか、自分語りの何か聴こえるけど」


 何か目が泳いでる、ニヒルな顔が崩れつつある少し長黒髪の吟遊詩人妖精のハーメルン。


「知らんな…………ふ…………ふぅ……………」


 何か動揺が表に出てますよ。


「サンライクは呑気にまだ寝てるわ」

「サンライクだからよ」

「たまに、甘ったるいハーブティ飲んで、森の外のモンスターに喧嘩売りに行くし」


 鼻唄をまだ唄いながら、呑気にしてるツンツン深い青髪のお気楽妖精であり、バーサーカーの様な妖精らしい…………。


 因みに妖精サンライクが飲むハーブティは、ハーブティてよりエナジードリンクの炭酸を抜いてハーブティに入れ、カフェインがエナジードリンクより少し濃いめな感じだ。


「うるせーな、せっかくゆっくり寝てたが………………」


 サンライクが目を開き、眠そうな顔で背伸びをしながら不機嫌に言ってたが、オレと目が合うと固まって居たと思ったら。


「モンスターか!」

「誰がモンスターやねん!」

「我もモンスターではない」

「私めもモンスターではないですよ」


 何故かオレに聞いてる筈だが、トモーヤとベルさんまで答える。


「・・・・二体のモンスターだ!」

「だから違う」

「違うと言ったでしょう」


 何故かモンスター認定された、トモーヤとベルさん…………何故か周りの妖精が、ベルさんとトモーヤを哀れみの目で見られてたら。


「勝負だ! 二体の珍妙なモンスター」

「だから違う!」

「だから違いますぞ!」


 このやり取りは数十分続いた、無駄に数十分もだ……………呆れるなサンライクよ。


「サンライクは、戦闘狂だから気にしないでね」

「オイ待て! 俺を戦いバカて言うな!」


 ピンク髪の心優しそうな、長い後ろ髪が印象的な妖精が言うと、反論する戦闘狂のサンライクが否定するかの様に怒鳴り言う。


「実際戦いバカよ」

「戦いバカだな」

「戦いバカですよ、サンライク」

「ルーシアまで…………畜生ぉぉぉ~」


 蜜柑の様なオレンジ髪の妖精、ルーシアにトドメを刺され泣きながら外へ跳び去った、分かりやすい奴だサンライクよ。


「それでは改めて、私は星妖精(シュテルンフェー)の里の長(おさ)のルリアよ人間さん」


 ルリアはプラチナの様な青銀のミディアムの髪に、星座のような模様の宇宙の様ワンピースドレス、美しく流れるようにカートシーだったかな…………片足を後ろに引き、挨拶をした…………何かの小説の様な事をする妖精が居るとは。


「ご丁寧にどうも、私はエルベアト…………人間の冒険者だ、気軽にエルと呼んでくれ」

「私めはベルと申します」


 恭しくベルさんは自己紹介するが、トモーヤは騎士らしく胸を張りニヒルな顔を作り名を名乗る。


「我はトモーヤ、ケットシーの野良騎士だ………」


 何かスベってる気がするのは、気のせいだろうか?


「エルさんですね、人間さんは初めて見ましたが…………巨人の様ですね」


 君達が小さいからだよ、それに片手に載れる軽い見た目だしな、まあ20cm台のフィギュアと変わらないて言えば、大抵想像出来る大きさだと思う。


「私達はエルさんを、歓迎しますわ」


 アレ? ベルさん達は、歓迎してない様な言い方だな。


「それではその他は…………」

「その他扱い…………」

「何故にその他扱い…………」


 妖精の長のルリアさんにその他扱いされ、落ち込むベルさんとトモーヤだった。


「暫く我が里に滞在して下さい、色々お見せしますわ」


 お言葉に甘え、暫く滞在する事にした…………落ち込む二人を取り残し。


 ではまた次回。




 ベル∶何故にその他扱い。

 トモーヤ∶ハーメルンに対抗し、素晴らしい挨拶をした筈が…………


 何故に二人がその他扱いかは、それは誰にも分からないのだった。

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