ねえねえ? 君は僕の事が好き?
僕には、ずっと好きな女の子がいるのだけど?
彼女は、絶対に僕に興味がない!
お金もないし、見た目も中の下だし、勉強が出来る訳でもない
話すのが上手い訳でもないし。
彼女にしてみれば? 僕に興味を持つところが一つもない。
・・・彼女とは?
同じ職場で、一緒の部署でもあるから顔はよく合わすのだけど?
特別、話す事もないし僕から彼女に話しかける勇気もない!
何か? 彼女に話そうとすると、言葉が出てこなくなり。
どもるというか? 少し気持ち悪がられているみたいだ。
それに? 少し前から新人の男性社員が入ってきて。
その男と彼女が仲良く二人で話している姿を僕はたまに目撃する。
凄く嫌だけど? 何も言えない僕は我慢するしかなかった。
・・・でもね?
急に、彼女が僕に初めて話しかけてくれたんだ。
それが、どういう事かも僕は知らずにね。
『ねえ、山崎君は、彼女とかいないの?』
『えぇ!?』
『好きな女の子は?』
『・・・急に、どうしてそんな事聞くの?』
『もし、そういう女性がいないんだったら? 私とどうかな
と思って。』
『・・・えぇ!?』
『山崎君の彼女もいいかなって。』
『・・・・・・』
『少し、真剣に考えてくれないかな?』
『・・・ううん。』
僕は、予想外な展開に驚きと喜びを感じていた。
好きな女の子から、あんなこと言われたら? 動揺するよね。
僕は、直ぐにでも彼女と付き合いたかったけど、、、?
少し、考えるフリをして様子を見る事にした。
そしたら? 噂話でこんな事を僕は耳にする。
『山崎! お前、聞いたか?』
『えぇ!? 何を?』
『突然! 牧田さんから、【告白】されなかったか?』
『・・・あぁ、ううん。』
『“あれ? 罰ゲームだったらしいぞ!”』
『“罰ゲーム?”』
『お前が、参加しなかった職場の飲み会でさ! 罰ゲームで牧田さん
負けて! お前に告白する事になったんだよ!』
『・・・そ、そんな、』
『お前に告白するのが、罰ゲームって! 最悪だよな~』
『・・・・・・』
『だから! 牧田さんは、お前の事が好きで告白した訳じゃないと
いう事だ!』
『・・・そんなの、ひ、酷いよ。』
『そうだな、だから! 俺もお前が知らないのは嫌だと思って
話したんだよ。』
『・・・・・・』
『まあ、もう! 牧田さんの事は忘れろ!』
『・・・・・・』
・・・僕はショックで僕に言いに来てくれた松田の前で
思わず泣いてしまった。
松田も、凄くそんな僕を見て可哀想だと思ったみたいだ。
だけど、やっぱり僕は牧田さんの事を諦めきれない。
僕の人生の中で、こんなに嬉しい事は1度もなかったからだ。
好きな女の子から、“告白”される嬉しさはハンパなかった。
こうなったら? どうしても牧田さんと僕は付き合いたくなったんだ。
僕は、罰ゲームと分かっていても牧田さんと付き合う事を選んだんだ。
当然だけど? 罰ゲームで僕に告白した牧田さんは僕にこう言ったよ。
『ごめんね、山崎君に告白したのは? “罰ゲーム”だったの!
騙してて、ごめんなさい。』
『罰ゲーム? そんなのどうでもいいよ! 僕と牧田さんはもう付き合
ってるんだから! そんなの関係ないでしょ!』
『・・・えぇ!? 山崎君、』
『“ねえねえ? 君は僕の事が好き?”』
『・・・・・・』
『僕の彼女になった以上は、僕の事が好きに決まってるよね?』
『本当に、ごめんなさい、私が悪かったわ! だからもう許して!』
『そんなの、もう無理だよ!』
『えぇ!?』
『君は、もう僕のものだから!』
『・・・・・・』
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