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第71話:『黄眼の翼竜』が現れないんだが

 ◇


 快適な曇り空の下、俺たち三人とスイはロイジウス森を歩いていた。

 森の奥深くにいるという村長の話だったが——


「スイ、竜の気配が掴めないんだがどういうことかわかるか?」


「本当にわからないのー?」


「あれだけ天気に干渉してれば魔力を辿って簡単に見つかると思ったんだが、座標を特定できないんだよな」


 黄眼の翼竜は今のところ姿を隠そうという気はないらしいので、わかりやすく存在感を放っている。

 しかし俺が調べた限りだと魔力の出力元が分散されているようでどこにいるのかいまいち掴めない。


「あー、それはね……封印されてるからだと思うなー」


「封印? スイがいたっていう祠みたいな感じなのか?」


「そうだよー」


「だとしたら祠の位置を特定できてもいいはずなんだが……」


「うーん、でも空にも地上にもいなさそうだよねー」


「そうだよな。翼竜とはいえ封印されてるなら空とは限らないわけだが、地上にもそれらしいのは……いや、ちょっと待てよ?」


 今まで注目していなかったが、空でも地上でもないとすれば……地中はどうなんだろうか。

 あまり魔力を辿るということに慣れていないので、地面に手をついて、目を閉じることで集中力を高めた。


 地中にもいくつかの魔力の流れを感じることができた。

 一本ずつ確認していき、元を辿っていく。

 十分ほど続けるとコツを掴むことができて、次々と辿っていくことができた。


 複雑な迷路のように絡んでいる魔力流だったが——


「なるほど、地中に封印されてるみたいだ」


「地中に……ですか? どうやって……」


「これは想像だけど、地中に封印したというよりは、封印した祠か何かが埋まったままになってるってことだと思う。でも、そうと分かれば話は早い。ついてきてくれ、近いぞ」


「わかりました!」


「どこまでいくつもりなの……?」


 それから三分ほど歩いた場所は、森の中心からは少し外れた場所だった。

 だが、ここで間違いない。


 なぜかこの部分だけ木々が避けるように生えており、開けた場所になっていた。

 かなり異質な雰囲気である。


 俺は聖剣を突き刺し、剣を通して地中にありったけの魔力を注ぎ込んだ。

 正しい封印解除の方法なんて知らないし、調べる余裕もない。閉じられた扉をこじ開けるイメージで、封印された翼竜へアクセスした。


「……反応なしか」


 諦めかけたその瞬間だった。

 もやもやと黒い光が空に上って行き、黒い雲を形成した。

 スイがコントロールしているため雨が降ることはないが、バリバリと雷が鳴っていた。


 この状況、前にも経験したことがある。


「——ついに、お出ましか」


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