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三題話(煮干し、ドラゴン、ピラニア)

作者: 春夏冬 悪姫

「例えばさ、ドラゴンが煮干しみたいに干されたらなんて言うんだろうね。」

「それなんの例えなの?」

そんなたわいのない話を毎日のようにしていた。

なんで話すようになったのか。

よく覚えてない。

私達はどちらかといえば日陰者でクラスで生息域が被ったから。

なのだろうか。

いや、過去のこと思い出しても『うわ、どこか行ってよ』と思っただけなのでなんとなく波長みたいのがあったのかもしれない。

そんなことを思う私を乗せながら電車は走る。

私の思いとは関係なく。

訳の分からない例え話からいつの間にか好きな魚の話となる。

いや、好きな魚なんて即答えられるものでは無いのだが…。

西日が差し込む車内には私たちしか居なくなる。

手に持つ卒業証書を入れるあのカポカポ言う筒をカポカポさせながら話は変わり続ける。

「昔のテレビでさ『その謎を知るべく我々はアマゾンに向かった』って言うじゃん?」

「アマゾンってあれよね。ピラニアとかいる所。」

私が降りる駅も近い。

こんな話題で終わるんだなと思うと寂しくなった。

電車のアナウンスが駅名を告げる。

私が立ち上がると彼女も立ち上がった。

「もう少しおしゃべりしよ?」

私は呆れながらも頷いた。








「煮干って煮て干すと書くから。ドラゴンも煮干しなのでは??」

そんなどうでもいい言葉から昔のことを思い出した。

きっとお互いに会わなくなるんだろうなと思ってたのにまだまだ私たちのおしゃべりは終わらないようだ。

お題くれた方ありがとうございました

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