第二話 『VRゲーム』が最も感想が書かれやすいジャンルと判明!
<< 『連載・短編』別の感想0・感想1以上作品の割合 >>
まず最初に作品を『連載・短編』に分けて、それぞれの『感想0・感想1以上作品の割合』についてみていきたいと思います。
□ 結果
□ 考察
連載と短編では感想0の割合はあまり変わらず、むしろ短編の方がやや感想0作品割合が少ないという結果になりました。
この結果から『連載作品だから感想が書かれやすい』という様な単純な図式は成り立っていないということがうかがえます。
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<< ジャンル別の感想0・感想1以上作品の割合 >>
次はジャンル別の集計を見てみたいと思います。
なろう作品をpt数やブクマ数で見る場合、明らかにジャンルごとに人気・不人気の偏りがありますが、感想件数の場合はどうなのでしょうか。
□ 結果
※感想0割合が低い順に並べ替えたもの
□ 考察
ジャンル別で見た場合、もっとも感想1以上の割合が大きいのは『エッセイ(45%)』ということが分かりました。
『エッセイ』は他のジャンルと違って討論的な内容の投稿が多いため感想が書かれやすいのかも知れません。
次に多いのは『VRゲーム(45%)』、その次が『歴史(42%)』となっています。この辺のジャンルはメジャージャンルではないものの、積極的に感想を書くコアな読者が一定数存在しているのかもしれません。
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逆に感想0割合が高いのは『詩』や『アクション』となっています。
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<< 層別化感想件数 >>
次に、『感想0・感想1以上作品』の割合のうち、感想1以上に含まれる部分についてもう少し細かく見ていきたいと思います。
□ 方法
今回は感想件数を以下の5グループに分類し、それぞれの占める割合や作品数を見ていきたいと思います。
[グループ分け]
・感想0
・1-9件
・10-99件
・100-999件
・1000件以上
□ 結果
□ 考察
層別化感想数の割合でみた時、最も多いのは感想0(69%)でしたが、次に多いのは1-9件(27%)であり、この2つ合わせただけでも全体の96%を占めることが分かりました。
この結果から、なろうにおいては感想0の作品が多く、なおかつ感想が書かれている場合も少ない感想件数に留まる作品が大多数を占めているという実態が明らかとなりました。
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<< ジャンル別 層別化感想件数 >>
最後にジャンル別の層別化感想件数について示していきたいと思います。
□ 結果
※感想0割合が低い順に並べ替えたもの
□ 考察
ジャンル別層別化感想件数をみると『VRゲーム』では特に高感想数作品の割合が大きいということが分かりました。
エッセイは感想1以上作品の割合は多いものの、10-99件の割合は『異世界〔恋愛〕』や『歴史』よりやや少なくなっています。
このことから『エッセイ』では感想が書かれる作品自体は多いものの、多数の感想を得ている作品はそれほど多くないということが分かります。
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<< 今回のまとめ >>
・連載作品/短編作品ではそれ自体では感想0割合に大きな差は見られない
※なおこれについては、次回以降の『連載作品における話数ごとの感想件数』でさらに扱いたいと思います
・ジャンル別でみた時に最も感想1以上作品の割合が多いのは『エッセイ』や『VRゲーム』である
・感想0件・1-9件を合わせると、なろう作品全体のうち96%が該当する。なろうでは感想がそもそも書かれない作品が大半であり、感想が書かれてもそれほど書かれないというのが実態
・ジャンル別層別化感想件数をみると『VRゲーム』では特に高感想数作品の割合が大きい。これはつまり『VRゲーム』は特に感想が書かれやすいジャンルであることを意味している。
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<< 次回 >>
総合評価ポイントと感想件数の相関関係について
連載作品における話数ごとの感想0・感想1以上割合
感想上位30傑作品
感想件数上位1%作品の感想件数が全体の感想件数に占める割合
なお感想は1人のユーザーが複数回書くことができるので、感想件数については今回の検討ではあまり重視していません(なろう小説APIではどのユーザーが感想を書いたのかという情報が取得出来ないため)
一方で『感想0』と『感想1以上』では、「ユーザーの反応が得られた」「全く得られていない」という点で性質が全く異なると考えられるため、今回の検討ではこちらの方をより重視していきたいと思います。