表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4/10

転生4

数日が経った。


どうやら今の私は生後間もない赤子らしい。

道理で身体が自由に動かないわけだよ。

おかげで食事も排泄も・・・っと、この話は私の精神面を擦り減らしてしまうからやめておこう。



最初の頃は転生なんて結論を急ぎ過ぎたとしか思えなかったけど、時間が経つにつれ、これが現実であるとしか思えなくなった。

けれど、私はこれを現実だと認めたくなかった。

だってそれを認めてしまえば、自分が転生したことーー即ち自分の''死''ーーを認めるということになるのだから。


自分の"死"。

それは例え自分に訪れたものであったとしても、あまりにも現実味のないものであった。


だって私は今息をしている。

声をあげることだってできる。

思考だって感情だって"私"のままだ。


そんなこと、到底信じられるわけがない。

認められるわけがない。

けれど、いくら時が過ぎても目の前のものは変わらない。


私には、まだまだやりたいことがあった。

残してきたものがあった。


でも、もうーーー遅いのだ。


後悔と虚無感が私を襲う。

それから私は疲れ果てて眠るまで泣き続けた。



・・・本当に泣いた。

"涙が枯れるまで"ってああいうことを言うんだろうね。


そして思いっきり泣いたら、何かもう色々と吹っ切れた!!

死んじゃったものは仕方ないよね。

でも私転生したし、今世はいつ死んでも後悔なんてしないように生きようかな!!



ん?

シリアス?

え、何それ美味しいの? ←




まあ思いっきり泣いただけじゃ、流石にあそこまで吹っ切れはしない。

私はそこまで単純じゃないし、強くもない。

それにもしそうだとしたら、私って少し薄情な人間ってことになるよね?

それは不本意。


勿論他にも理由がある。


私がこうして明るく今日を迎えられるのは、アリアさんとレイモンドさんのおかげだ。

アリアさんは、銀髪とアメジストの瞳を持つ女神様のことで、レイモンドさんは、金髪碧眼の王子様のことだ。


実はアリアさんが私の母親で、レイモンドさんが私の父親だった。

それを知った時は、もう、すっごく驚いた。

だって彼女、子供を一人産んだとは思えないほど完璧な(羨ましい)体型をしてるし、生前の私よりずっと若い。ぱっと見16、7歳の少女だ。

レイモンドさんも父親だとは思えないくらい若い容姿をしているし。

・・・うん。

(アリアさんとレイモンドさんの子供)=(今世の私)の容姿は相当期待できるものだろう。



・・・・・・。


(自分でも少しゲスな考えだと思った。)




オッホン!



つまり何が言いたいかって、"アリアさんとレイモンドさんが私に沢山の愛情を注いでくれるから、私は今日も元気に生きることができてるんだよ"ってこと。







・・・以上!!


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ