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《 目と目 》
束の間浸る安らぎの背後には、
常に闇が横たわり、
それは濃く暗く、
その己の澱んだ心の深淵を覗き込めば、
底の見えない澱みに映る私の目。
見下ろす私の目を見上げる目が、
真っ直ぐ私を見つめ語りかけてくる。
何故こんなに哀しいのだろう…
何故こんなに寂しいのだろう…
何故こんなに虚しいのだろう…
何故こんなに苛立たしいのだろう…
何故こんなに不安なのだろう…
何故こんなに苦しいの?
答えられない私の目に問いかけてくる。
だから私も澱みに沈む目に向かって、
同じ問いを繰り返す。
私の目と、私の目が、
深淵の澱みを挟んで見つめ合い、
決して解る事のない、
決して終わる事のない、
疑問を投げ掛け合って、
互いの、
己の、
目しか見えていない。
見ていない。
憎んで殺めたいという眼差しのようであり、
労って慰める眼差しのようでもあり、
唯、
澱みに濁った目と目が語り合っている。




