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良きライバル

どうしてサーベルタイガーでこんなに長くなったんだろう?

「さて、こいつが目的の能力を持っているか否かだけど、どう思う?」


『速くなかったからなー。持ってなさそうじゃない?あの猫パンチは速かったけどさー。』


 僕たちがこのダンジョンに来た理由は『俊敏強化』を持つ魔物がこのダンジョンにいるという情報から来たけど、もう十階層で折り返し。まさか一階層で出てきたケットシーが持ってたとか言わないよな。


「強化系だから一時的に速いんじゃなくて常に速くなってるはずなんだよな。だから、こいつが持ってるかどうかは手に入れてからじゃないと判断付かないんだよなー。」


『とりあえず先に進む?』


 流石中ボスというとこか。倒すのに手がかかるし、周回も大変だからやらなくていいならやりたくないんだが、こいつをスルーしてダンジョンボスまで行ってしまった時が大変なんだ。ダンジョンボスは集団で来るという話からおそらくライオン型だと思うんだが、ライオン型まで行かない様にって注意を受けたことからこいつは持ってない。だからその前までに持っている奴がいるんだろうが、果たしてどいつが持っているのか。


「こいつの倒し方のパターン化って出来そうか?」


『うーん。倒し方としたら、牙を折って足止め。『噛み砕く』て急所をえぐる。これがパターンになるとは思うんだけど、牙折るまでや足止めまでが毎回同じ様に出来るかは謎だよね。』


 要所は変わらないけど、細かいところまで同じには出来ないってことだろ。それは当然だと思うんだが違うのか?


『特に君がアスール・ルージュグローブで殴り合うとき、完全に危険を排除できるとは言えないから、お勧めはしたくないんだけど。パターン化するならこれが再現性は高そうなんだよね。』


「怪我をさせないといったヴァイス的には殴り合うのはやめさせたいが、再現性は高いからパターン化するなら殴り合いが必要という事だな?」


『そう言う事。僕も出来る限り守るけどねー。絶対じゃないってこと。』


「僕もいつまでもヴァイス達に守られるだけじゃ、冒険者と言えないだろう。もともとテイマーでもない僕に君たちが着いて来てるのは、君たちの意思だ。君たちが心変わりをして自由にこの世界を見てみたいってなったとき、安心して僕のもとから離れられるように強くなりたいしな。そのために強化系の能力を手に入れようとしてるんだし。」


 ヴァイス達がいる安全なうちに戦闘経験を積まないと。これだけ安全に経験を積める機会なんてそうそう無いはずだ。ヴァイス達と仲良くなれただけで、『悪食王』という強いのか弱いのか微妙な能力を手に入れたことは良いほうに傾いているはずだ。


「僕の事は死なない程度に守ってくれればいい。ヴァイスの宣言もあるから出来るだけ危ないことはしないとするが、それでも、自分でも戦えるようになりたいからな。ヴァイス達と不意の事故で離れることもあるかもしれない。その時に生き残れる程度には強くなっておきたい。」


 まだ最下層も分かっていない『百鬼夜行』に潜ろうと思ってるんだ。何が起ころか分からないところでいきなり実践より、ボスの予想も出来るここで、練習しておく方が良いだろう。


『君に怪我はしてほしくないんだけど、君の気持も分かったから。さっきみたいに危険な攻撃の時だけ守ることにする。』


 アスール達で弾くも上手かったし、パンチも連続三回は避けれてたしね。そのヴァイスの言葉で、サーベルタイガー型の周回が決まった。

 目で追えない速さの技を繰り出してきたウェアウルフ。今までで見たことない巨体を誇った虎型。周囲を利用して襲い掛かって来た黒豹型やジャガー型。サーベルタイガー型より強く感じたり、厄介だと感じた魔物はいるけど、こいつだけは僕を餌ではなく敵と見てくれた。だから僕はこいつで、こいつを倒して、強くなりたいんだ。


「いつかヴァイスに頼らず勝てる様になりたいもんだ。」


 十階層ボス部屋に入りなおすと、サーベルタイガー型が部屋の中心で待ち構えていた。


「二回戦だ。」


 それからサーベルタイガー型を倒すこと三十回ほど。ようやく解析が済んだようだ。


『僕は牙猫は持ってないと思うけどねー。』


「持ってなくても、戦闘経験は積めたから問題なし。最後は殴り合い全て避けられるようになってただろ?」


『噛みつきは結局一回も反応できずに僕に守られたじゃん。』


「なんか戦っていくうちに僕があいつのパターンが分かってきたように、あいつもこっちの避けるパターンを学習してるのか、嫌なタイミングで噛みついてくるようになったんだよ。しかも、いつの間にか常に口開けるようになったから予備動作が小さくなってたし。」


『もしかしたら、ダンマスのお気に入りだったのかもねー。そんなことより能力だけど聞かなくていいの?』


 お気に入りだからってなんだよ。まさか本当に学習するのか?でも、毎回僕が食べてるんだぞ?


「手に入れた能力聞かせてくれ。」


『君が牙猫から手に入れた能力はねー。『硬化』と『乱打』『俊敏強化』だね。』


 こいつ『俊敏強化』持ってたのか!?戦闘経験も積ませてもらって、目的の能力も貰って、いいライバル過ぎるだろ。

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