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サーベルタイガーは猫科ですか?

「それじゃあそう言う事で。僕は邪魔しないように『擬態』して『隠れる』しておく。」


 十階層中ボスのサーベルタイガー型がこちらをずっと見てくる中、作戦会議を終え行動に移す。と言ってもやることはジャガー型の時と変わらない。ヴァイスが気を引き、アスール達が後ろに回りこむ。飛び出そうとしたときに後足をひっかけ体制を崩す。混乱した敵をヴァイスが前足を抑え行動不能にしたらアスールが前足を抑えに移動。そしてヴァイスが牙を抑え無力化成功。

 懸念があるとすれば、動き始めたのに未だに観察していることと、『擬態』も使って壁際で『隠れてる』僕はまだしも、『隠れる』使ったアスール達の方にも耳がピコピコ動いてる事。スライムの這う状態って音がほとんど聞こえないんだけど、姿の効力下がるけど音も隠した方が良いのか?


『ずっと見てくるんだけど続けるー?なんかアスール達もばれてそうだよー?』


 仕掛けるしかないだろう。とりあえず動きを封じる方向でやってみてくれ。ヴァイスならこいつの攻撃も効かないだろ?アスール達が危なくなったら間に入ってくれ。


『分かったー。ならアスールとルージュは準備いいー?行くよー!』


 ヴァイスの掛け声でアスール達が後足に絡みつく。囲まれても座って動かないから、相手が飛び出すタイミングで絡みつくはずがただ抑えるだけとなった。


『うーん。意味ないねー。』


 抑えられた後足がうっとおしく感じたのかアスール達を振るい飛ばす。簡単に飛ばされたなー。ひっかけるのは出来ても、混乱もしていない相手を捕らえるのは難しかったか。重さが圧倒的に足りないな。


「アスール達を吹き飛ばしてもとの態勢に戻るのは、強者だな。何も出来ないと思われたか。」


 集合ー。作戦を変更する。攻撃出来ないことを見破られている感じがするため僕がメインで戦う事にする。『自重軽減』を使い軽くし、速さで惑わせたら最高だろう。攻撃はアスール達の硬さを利用させてもらう。ヴァイスの言葉を信じ軽くしても硬さが変わらないことを信じ、僕の拳を覆うように纏ってくれ。常に宝石纏いはしておいてくれ。攻防どちらにも使わせてもらうからな。そして、メインの防御はヴァイスに頼む。特にあの鋭い牙に当たりそうになった時は頼む。『爪術』で無茶をしようと思うから、助けてくれな。


 作戦会議を終了し、戦闘準備を整えサーベルタイガー型に向き直る。


「待たせた。今度は逃げも隠れもしないから、戦ってくれるか?」


 サーベルタイガー型は立ち上がりようやく戦闘態勢になった。ジュエルスライムは敵と見なされなかったのか?


 初撃はこちらから仕掛ける。武術を何も知らない僕が様子見なんてしていられないからな。ヴァイスの防御を信じ正面から仕掛ける。自慢の牙を圧し折るために!


『動きは速い猫未満大きい猫以上ってところかな。黒猫よりは遅いね。』


 サーベルタイガー型の攻撃は牙ではなく爪メイン。でかい猫が猫パンチをするように連続で殴ってくるけど、ちゃんと爪を出して殴ってくるから避けるのが大変。アスール達で防ぐのもありだけど、そのあとの攻撃に繋げられないから必死に避ける。何とか三回ほどは避けられるが間間の避けられない攻撃と、大技の噛みつきをヴァイスに防いでもらう。ジャガー型の時のように衝突したところが火花を放つけど、目の前でやられると結構怖い。


「右左右左ッ!右右右そこっ!左右牙ここでラッシュ!右左右左右左右左牙危なっ!?」


 自分の攻撃力があるとは思っていないため牙に攻撃をし続けること十何回目。ミシっという音がして、次の攻撃でようやく右の牙が折れた。


「一点集中したのに時間かかったが、ようやく一つ折れた。もう一本も折ってこっちの攻撃に利用してやる。」


 素早く移動し翻弄しながら戦う予定だったのにどうしてボクサーみたいな打ち合いをしているのか謎だけど、ヴァイス達の硬さのおかげでどうにかこちら有利に進めることが出来ている。近くで打ち合って分かったことだけど、こいつの毛ふっかふかだわ。アスール達の打撃を胴体狙いにしてなくてよかったかもしれない。


 牙を折られて怒ったせいで攻撃が大振りになり噛みつき攻撃が避けやすくなった。こうなったらこっちのもんだ。確実に避けて確実に当てて、避けられないものはヴァイスが防いでくれる。そうして左に牙に攻撃を当てる事十何回目。左の牙も圧し折った。


「アスールとルージュはこれを固定してくれ。」


 圧し折った牙を両手に握り双剣のように構える。もちろん手が切れないようにアスール達の宝石を挟んでだけど。これでふっかふかの毛を切れるといいが。


「今までは牙を折るための攻撃だったが、これからは殺すための攻撃だ!」


『その意気だー!防御に油断は無いからガンガン行っていいぞー!』


 牙を折られたことで噛みつきをしなくなり、猫パンチだけになった。しかし、最初より動作が大きくなったパンチは避けやすく相手の傷が増えるばかり。


「右右右右右右右左右っここだ!……ふう。さすがにこれは致命傷だろう。」


 小さな傷を付けながら耐え、隙を見て首元を深く切りつけることに成功した。横倒しになったサーベルタイガー型が動かなくなるまで油断せずに構えを解かず、少し離れたところで観察する。


「しまった。視覚を潰しておけばよかった。」

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