ジャガー型解析完了
「パターンを作れると狩るのも速くなるな。僕は何もしてないけど。」
『君が『隠れる』を使ってくれてるからパターン化出来たんでしょー。』
あれからジャガー型を狩り続けてそろそろ三十体目になりそう。複数体は出ないと思っていたところ二体で来たことがあったので、警戒は怠っていない。左右で来たから、それぞれで狙った得物が被ったとかそんな感じだと思うけど。ジャガー型を倒しながら探索していた時に次への道が分かったため九階層に降りてきている。予想通りジャガー型だったためこいつの能力を解析終えたら十階層の中ボスに挑戦予定。僕の思いつく猫科がもういないけどね。
「ん。後ろから水の跳ねる音。」
『君もだいぶ接近に気づけるようになったね!』
「そりゃこれだけ襲われてたらな。ジャガー型しか出てきてないし、あいつが水辺を走る音は嫌でもわかるようになったよ。」
ヴァイスと話ながらもアスール達に『隠れる』を使用しジャガー型から姿が見えない様にしておく。スライム種は臭いが無いのが良いな。這いずれば音も最小限に出来るし。汚れるけど。
ジャガー型に正対するように振り向き、奴の視界に入った瞬間に僕自身にも『隠れる』を使用。臭いまでは消せなくとも身の前で消えるのはどいつも驚く。そして動きが止まったときに後ろに回っていたアスール達が足を絡めとり動きを制限。正面からはヴァイスが飛び掛かり両前足を拘束する。ここまで来たらジャガー型は何も出来なくなり、ルージュが後足をアスールが前足を拘束するように動きヴァイスが牙を覆う。ここまでできてようやく僕が近づいても良いという許可がヴァイスから出る。
パターン化も出来て安心安全だけど、『爪術』の練習が出来ないのがちょっとね。ウェアウルフみたいな速さや力はなくとも、相手の力を流すことが出来れば、怪我の度合いも変わるんだけど、僕が怪我したのがよっぽど悔しかったんだろうけど、『爪術』も使っていきたいって言ったはずなんだが。このダンジョンでは無理そうだな。
「お、ジャガー型の解析が終わったんじゃないか?」
『どれどれー?どんな能力を手に入れたのか見てみようか。』
そう言ってヴァイスが確認してくれた能力が『腕力強化』『木登り』『自重軽減』の三つだ。脚力に続き二つ目の身体能力強化系の『腕力強化』。『腕力肥大』と合わせて使ったら『爪術』で押し負けてたパワーを補えるかもしれない。見た目すごいことになりそうだが。そしてジャガー型が持ってるとは思わなかった『木登り』。上からの奇襲はこれを使って登り『自重軽減』で構えてたのか。ジャガー型を支えられる木があるとは思えなかったけど、納得。逃げるための俊敏が上がる能力を貰いに来たのに、他に使えそうな能力が多い事。『自重軽減』がどれくらい軽減できるのかまだ分からないが、『脚力強化』と使えばすごいことになりそうだ。そのうえでさらに速くなれるなら、逃げるだけでなく攻撃にも使えるかな。
「『自重軽減』は逃げには使えそうだが、攻撃するときに重さが無いのはダメだな。」
『攻撃の直前で切れば速さだけ残ったりしないの?』
「そんな都合よくはいかないだろう。『自重軽減』を切ったとたん重さが戻り、こけること間違いなしだ。」
ヴァイスと話ながら『自重軽減』が『隠れる』同様自分以外に掛けることが出来るのか、試しに跳ねまわるアスールに掛けてみた。途端にアスールが木の上まで飛び跳ねた。
『今『自重軽減』をアスールに掛けたの?随分と高く飛んだねー。三倍くらいの高さに行ったんじゃない?軽減率高いねー。』
「すまん!アスール。自分以外に掛けることが出来るのか気になって試したんだ。驚かせて悪かったから、体当たりしようとしないでくれ!」
脅かせたアスールをなだめるも失敗。顔面に飛び込んできたのを何とか躱すも背後から来たのは避けられず背中に綺麗な円形の泥がついた。
「…痛っつつ。『自重軽減』はだいたい三分の一に減らせるのか。だいぶ軽くなるな。」
『跳ねる時に使って降りるときに切れば落下も合わさって強めの攻撃が出来そうだね!』
「そういう単純な攻撃なら使えるか。」
『木登り』はどうすれば有効的に使えるか。名前的に木を登るときにしか使えなさそうだし、未来はないか?しかし、『隠れる』の前例があるから、持ってることは覚えておこう。
「検証も含めて『自重軽減』を使いながら十階層を目指そう。もちろんヴァイス達にも使う。軽くなったことでヴァイス達の防御に問題が出るかも確かめたいし。」
『宝石が軽くなったところで硬さは変わらないと思うけど分かったよ。速く移動できるのは嬉しい事だしね!』
これで、僕に乗るヴァイス達の重さが一匹分の重さになった。両肩に頭の上って案外重かったんだ。
「一回くらいはパターン化が出来てるジャガー型と戦っておきたいんだが、出会えるか?戦闘相手にも使えるなら『隠れる』以上の意表が突けそうなんだけど。」
ご覧いただきありがとうございます。
この作品が「面白かった!」「続きが気になる!」と思ってくださった方は
ブックマーク登録や下の『☆☆☆☆☆』を『★★★★★』にして下さりますと私が喜びます。
よろしくお願いします




