世界最速の動物+魔物=?
『脚力強化』を持っていそうな虎を狩るために、自身を餌に釣りを開始。襲ってくる虎をヴァイスと共に食べながら、アスール達が拘束した虎も食べていく。
「お、これは来たな。」
『どれどれー?おー確かに能力の解析が終わってるけど、これはどうなんだろう?』
「あの虎はどんな能力持ってたんだ?」
『えーっと。『隠れる』と『腕力肥大』だね。あの虎が見えなかったのは能力で隠れてたからなんだねー。』
「前脚がやけに発達してたのは『腕力肥大』か。ってことはこれを使ったら僕の腕力がデカくなる?」
『使ってみればわかるさ!』
今まで新しく手に入れた能力はパッシブ能力で、勝手に使ってたから、任意で使うなんて初めてだ。腕力肥大したら僕の腕どうなるんだろう。
実践になる前に試しにと『腕力肥大』を使ってみる。使った途端腕が2倍ほどでかくなる。骨やら何やらがそのままでかくなるんじゃなく、筋肉が増えてるみたいで、腕だけボディビルダー並みになった。
「これが見せ筋じゃなければ強そうだけど、今欲しい能力じゃないな。」
『まだ『隠れる』の方が使えるね!君が隠れていれば襲われるのは僕たちになるし、僕たちは誰にも傷つけられないから安全だね!』
「虎狩りは終了!次に行くぞー。」
アスール達を呼び戻し、襲ってくる虎を倒しながら次の階層へ。
三階層は同じく虎で、ちょっと積極的に襲ってくるようになったか?
「四階層は草むらの背が低くなったな。見晴らしよくなって。」
『遠くまで見えるようになったねー。あれって何かな?さっきの虎より細くてしなやかな動きで、どんどん近づいてきてる気がするけど。』
「ん?あれって、………ヴァイス!アスール!ルージュ!今すぐ僕の前で防御だ!」
小さい猫科の魔物が物凄い速さでこちらに近づいてくるのが見えたので、大急ぎでヴァイス達に守ってもらうようにしてもらう。
小さく見えた魔物の影はどんどん大きくなっていき、僕の背丈を超えた。
「あれ、まだこっちに向かって走ってきてるよな?比較対象が無いから、でかく見えるだけだと思うか?」
『どんどん近づいてきてるねー。あれはどれだけ大きいかわからないよー。』
発見してから十秒ほどで目の前に来た猫科の魔物。本物を見たことないから微妙なところだが、あの速度から考えて、おそらくチーターの魔物だと思う。大きさが圧倒的に違うし、近づいてくるまでの距離と時間を考えるとその速さも凄まじいことになるんだけど、そこはヴァイス達防御に特化した魔物たち。
勢いそのままに衝突してきたチーターを完璧に抑え込み、動きを封じる。大きさのせいか三匹がかりで止めてるところを見ると、二頭同時で来たら、逃げるしかないな。
「衝突の時すっごい音したが、お前たち大丈夫か?」
『問題ないよー!ぶつかる瞬間に硬くしてこいつ目回してるから、今なら安全に食べられるよー。』
「大丈夫ならいいんだが。」
捕獲したチーターを『悪食王』で食べ、チーターが二頭以上出てきた場合の対策を取るために、作戦会議をする。
「捕獲にヴァイス達が全員がかりだったという事は、防御も三匹がかりという事だよな?」
『防ぐだけなら僕だけでも出来るよ?あの大きさだから君を完全に守ることが出来るかと言われたら微妙だけど。だからアスール達と協力したんだし。』
「地面に薄く伸びて、上を通るときに足止めするとかは出来ないか?かなりの速さだし、躓く程度でもかなり危ない感じになりそうだけど。」
『足止め―?こんな感じに広がるのー?』
そう言ってヴァイスは足元で広がってくれたが。
「これはダメだな。」
これがスライムなら、まだマシだったかもしれないが、ジュエルスライムの宝石がキラキラと輝き、何にも隠せていない。こんなところに自分から踏み入るやつはいないだろ。
「猫科だし、警戒心強そうだし、こんなキラキラのところ見たら、絶対避ける。進路を固定するためなら使えるかもしれないが、それも一頭で来るときだけだろ。二頭以上には使えそうにないか。」
『それじゃあどうするー?僕が君を守って、アスール達がチーターを捕まえるのを待つ?さっきみたいに突っ込んできたところを止めれば、一匹でも昏倒できそうだけど?』
チーターだから速さに関係した能力を持ってそうだから、ぜひ解析済むまで食べたいんだけど、何も思いつかない。
「本当どうするかなー。」
何も思いつかないうちに二匹目のチーターが突っ込んできた。
『僕に任せろー!ドーン!!!』
ヴァイスを中心に三匹で突進を止める。さっきの奴もそうだけど、壁が出来たのに避ける気配がないんだよなー。食い破れると思ってるのか、実はヴァイス達が見えてないのか。
『捕まえたよー。また目回してるから安全だよー!』
「ありがとうヴァイス。アスール達も。しかし、また一頭か。こいつら実は一頭でしか出てこないとかあるのか?」
『それなら同じことを繰り返せば安全に解析が進みそうだね!』
速さに関係する能力を持っていれば目的達成できるんだが。
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