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ギルド二階の書庫

「めぼしいものが見当たらないなー。」


 ギルド二階の書庫で、『魔物の持つ能力図鑑』みたいな本がないか探してみたが、それらしいものは見当たらなかった。一番近いもので、それぞれのダンジョン情報が載っている本で、例えば『百鬼夜行』なら一階層で出てくる魔物は鬼人種・オーガや鬼豚種・オークで鉄棍を軽々と振り回す攻撃方法から『筋力強化』を持ち『棍棒術』を持っているんじゃないか、オーガは瞬間的な筋肉量の上昇がみられるから『剛力』を持っているかもしれない。オークは攻撃が命中しても傷一つ付かないことがあるから『剛体』を持っているかもしれない。そんな推測が書かれている程度で、確実にこの魔物がこんな能力を持っている、なんて書かれている書物は無かった。


「ヴァイス達はどうだったー?」


『んー?この本面白いねー!スライムが主人公でね、仲間が魔王に捕らわれたから助けながら魔王を倒しに行く冒険譚なのー!スライムがどんどん強くなるんだけど、出てくる敵もどんどん強くなってねー…』


 静かだと思ったら、三匹仲良く冒険譚を読んでたのね。会話できるだけじゃなくて、文字も読めたんだね君たち。もしかして書けたりもするのかな?


「僕はもうちょっと探してみるから、それ読んでていいよ。」


『はーい!』


 ヴァイス達にもう少し探すと言ったけど、結構見終わっちゃったんだよな。内容を確認するには時間が足りなさすぎるし、司書的な人がいたらよかったんだけど。ここの冒険者はよっぽど書庫を利用しないんだな。


「久しぶりの書庫利用者が現れたって聞いて来てみれば、梔子くんじゃないの。困った顔してどうしたー?お姉さんが話聞いてあげようかー?お題はヴァイス君たちを私に貸し出すことでいいわよ?」


 突然そう声を掛けてきたのは、従魔登録の場所にいるはずの神帝さんだ。


「確かに困っていますが、ヴァイス達を差し出すくらいなら自分で探しますよ。」


「あれ、驚かないどころか拒否られちゃった…。って、冗談だよ冗談。ヴァイス君たちは後でふれあいタイムをくれるだけでいいよ。君が本を読んでいる間とかね。だから、私を頼ってみない?なんと私、ここにある本は全てわかるので!役に立つと思うよー?」


「…従魔登録の方は良いんですか?神帝さん、いつもあそこにいたでしょう?」


「いいのいいの。私あそこの担当じゃないし。今はちゃんと従魔登録担当の子が受付してるよ。」


 前々から違うんだろうなと思ってたけど、やっぱり違ったか。僕が従魔登録してもらった時、後ろにいたお姉さんが恐縮したようだったし、ヴァイス達を前に思考がどっか行っちゃってた時も誰も注意すらしなかったし、おかしいと思ってたんだ。ちゃんと登録してくれたから気にしなかったけど。


「それじゃあ何で神帝さんはあの時従魔登録の受け付けに居たんですか?後ろにいた女性おろおろしてましたよ。」


「そんなのジュエルスライムなんて幻の魔物が三体もいるんだからそこに行くよね!」


「なんの理由にもなってないんですけど。」


 そして、いつの間にかヴァイス達をなでてますけど、その子たち今読書中なんで邪魔だけはしないであげてくださいね。


「対価払ってるようなんで教えてもらっていいですか?能力図鑑とか無いですかね?」


「能力図鑑?冒険者の能力は秘匿事項だから、こんな誰でも閲覧できるような場所に保管してないよ。役職持ち以上じゃないと見れないところにあるから、梔子君は見れないね。」


 そりゃあ僕の『悪食王』だって、誰かに知られたらいやだけどさ。どういうのがあるのかくらい知りたいんだけど。


「冒険者じゃなくて、魔物がどんな能力持ってるかとかも知ることはできないか?『百鬼夜行』に挑むときに少しでも情報があると嬉しいというか。」


「あー。ギルドに来れる冒険者なら『解析』持ちが判定できるけど、そういう人たちって、ダンジョンに潜らなくても稼げるからなー。なかなかダンジョンに行く『解析』持ちっていないのが現状なのよ。だから、そこの本にも推測しか書かれてないでしょ?」


「それじゃあ、魔物の能力を知る術はないってことか?」


「梔子君は運が良いー!私と知り合いになれたことを喜ぶがいいー!なんせ私は魔物博士と呼ばれているからねー!多少は魔物の能力も分かるんだなー!」


 ギルドで神帝さんに会う機会は結構あると思うけど、一回も魔物博士と呼ばれているところなんて見たことないけどな。分かるというなら聞くけど。


「それじゃあ、身体能力強化系の能力を持ってる魔物とか知らないか?三体以下の少数で出てくるところなら嬉しいんだが。」


「身体能力強化系?また不思議な質問だねー。普通『剣術』とかどんな攻撃をして来るかを知りたいと思うんだけど。…『器用強化』を猿系の魔物が持ってたはず。あとは、猫系の魔物が『俊敏強化』かな?猿は集団で狩りをするから少数とは言えないけど、猫系なら基本少数だったはず。」


『俊敏強化』か。『脚力強化』と同じような感じがするけど、動きが速くなればそれだけ生存率上がるし、いいか?


「『俊敏強化』を持つ魔物はどこのダンジョンだ?」


「ちょっと離れるけど、『百獣の狩場』が猫系の魔物が多く出るよ。ボスは集団で出てくるから、そこまで行かない様にすれば、君の要望には合うかな。」


 次のダンジョンは『百獣の狩場』か。ボスは集団って絶対ライオンが魔物化した奴じゃん。

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