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子犬の庭攻略開始

 犬人種・コボルトが持つ『早食い』の能力を獲得するために、早速『子犬の庭』にやって来た。

 コボルトの見た目は可愛い子犬で、その外見で苦手とする冒険者も多いらしい。可愛いものって攻撃しづらいんだよな。しかも、子犬って。攻撃時は狂暴な顔に変化するけど、階層を徘徊してるときは可愛い子犬の二足歩行。見てるだけなら癒される。そんなコボルトだが、このダンジョンでは二、三体で徘徊しているようで、一体だけで徘徊してる『はぐれ』は見たことない。集団の素早い連携で得物を追い詰め、武器を用いて命を刈り取る。この説明を見るととても強そうだよな。


「実際に対峙すると、確かに攻撃してくる顔は怖いんだけど。この状況じゃただの間抜けなんだよな。」


『僕たちが動き止めてるんだから早く食べてよー。』


 コボルト三体を目の前に眺めていると、ヴァイスから怒られてしまった。


『子犬の庭』に入ってきたら、匂いなのか音なのか、すぐにコボルトの方からやって来た。初めは素早い連携と武器の振り回しという情報から油断なく構えていたはずなんだけど、すべての攻撃をヴァイス達が受け止め僕には傷一つつかない。その状況にしびれを切らしたのか、コボルトたちは一斉に武器を投げだし、神帝さんが注意しろと言っていた噛みつきをしてきた。普通に防いでいたヴァイス達だったけど、最初にアスールが、次にルージュ、ヴァイスとコボルトの口に飛び込み、硬さを活かして口が閉じない様に宝石を纏い、細く伸ばした触手でコボルトの動く気を止めた。

 今もどうにかヴァイス達を吐き出そうと必死の形相で暴れようとしているが、動きを止めたときに細くのばした触手も宝石を纏って固くしたのか、全く解ける気配がない。


「今食べるよ。アスールとルージュはもう少しだけ待っててくれ。」


 ヴァイスが捕まえているコボルトに近づき、悪食王を発動する。この時ほど手で発動できることが嬉しいことは無い!周りに誰もいないとはいえ、直接食べてる所なんて見られるわけにはいかないから。


「ジャーキーみたいな味だ。意外とおいしいな…。」


 コボルトはジャーキーみたいで噛めば噛むほど味が出てくる感じ。そこに魔石を砕くとあっさり系のタレがかかって、なぜか肉も柔らかくなる味変。これは食べ飽きない!


「それじゃあアスール達の方も食べちゃうか!」


 どれくらいで『早食い』の解析が終わるか分からないけど、数が必要だしどんどん食べていこう。

 コボルトが寄ってきてヴァイスが動きを止め僕が食べる。これを繰り返しながらどんどん降りていく。


『ねぇねぇ!あれって何だと思う?』


 寄ってくるコボルトを食べながら次の階層への道を探していた時、頭の上に乗っていたヴァイスが行き止まりの方を指差す。


「あっちは行き止まりみたいだけど、何かあるのか?僕には特に何も見えないけど。」


『壁の手前だよ。なんか地面がおかしくない?盛り上がってるよー?』


「壁の手前?よくわかんないけど、ヴァイスはよく見えるな。」


 ヴァイスの指し示す方に寄ってみると、壁の手前が少し盛り上がってるように見えた。誰かが地面を掘り返したように見えるけど、ダンジョンは回帰があるはずで、元の状態に戻るはず。例えば僕が悪食王でダンジョンの壁を食べても、塞がるように戻っていくんだ。何で掘り返されたままなんだ?


『何が隠されてるんだろうね!掘り返してみようよ!』


「そうするか。回帰されないのも謎だし、何があるか僕も気になるし。」


 盛り上がっている地面に手を突き悪食王を使い掘っていく。地面は味変が無いから、あまり多くを食べようとは思わないんだよね。


「これは…骨?それにこっちは木刀?なんだこれ?ゴミか??」


『なんか汚いねー。誰がこんなの埋めたんだろう?役に立ちそうなものはなさそー。』


 出てくるものは骨が八割。他には折れた木剣や木刀などの壊れた木製の武器類。それと指輪が一つ。これだけが唯一お金になりそうなもの。


「この指輪だけ持ち帰るか。なんかこれだけ綺麗だし、ギルドで鑑定してもらおう。何か効果が付いてれば高く買い取ってもらえるでしょう。誰の指輪だったかは考えない。」


 その後階層を潜ってたびたび壁際の盛りあがってる地面を掘り返したりしながら、最下層の十五階層。


「コボルトは『早食い』だけじゃなくて『噛みつき』も持ってたけど『ひっかく』は無かったんだ。結構爪で攻撃してきたんだけど。」


 最後の階段を降りながら手に入った能力を振り返った。


 コボルトがメインの『子犬の庭』ボスも出てくるのは子犬かな?


『三体までなら僕たちで完璧に抑えて見せるよ!』


「期待してるよ。」


 ボス部屋に入り、中心まで三メートルの所まで近づく。

 中心に魔力が集まり現れたのは、二足方向の大きな狼。犬人種・ウェアウルフ。狼男だった。


「お前は絶対に犬じゃないだろ!」


 コボルトとは段違いの素早さで爪を振るってきた。


『油断しちゃだめだよー?』


 それをヴァイスが絡めとるように防ぎ、そのままウェアウルフの動きを止める。


「ヴァイスって強いんだな。」


『これでもダンジョンマスターだったからね!竜の攻撃も防げるって言ったでしょ?』

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