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悪食王と吸収の噛み合い

『よくわからないって顔をしてるねー。』


『吸収』が食べたものを自分の力にするって言われても、それがどうして食べたものを解析する力と強い噛み合いが発生するのかわからないよ。


『それじゃあ説明しよう!アスール達もしっかり聞いておくように!』


 先ほどまで端の方で互いに纏った宝石を見せ合いっこしてたのに、いつの間にか僕の肩の上にいて、手をあげるように小さく体を伸ばしていた。可愛いね。


『それじゃあまず悪食王の四つ目の能力ね。これでスライムを食べ、解析が進んだことでスライムが持っていた『消化』と『吸収』を君は手に入れた。ただし、食べることで発揮する能力しか身に着けることができないから、もしスライムじゃなくてゴブリンだったら、解析できたのは『噛みつき』と『引っ掻き』だったかもしれない。『噛みつき』は口に関するからものだから、もしかしたら君も扱えるようになるかもしれないけど、『引っ掻き』は能力として身に着くことは無かった。』


 食べることで発揮する能力しか身につかないなら噛みつきも発揮し無さそうだけど、噛みついた結果何か食べるから発揮できるのかも?


『そして、『吸収』が食べたものを自分の力にする。これは、食べることで発揮する四つ目の能力に適しているから確実に君は使えるってこと。つまり君は、なんでも食べられる上に食べたものを自分の力にすることが出来るようになったってこと。』


 なるほど。食べることで発揮する力しか身につかなかったのが、食べることが出来るものは何でも身に着くようになったってことか。


「でも、例えばこのダンジョンの壁。これを食べたところで、身に着くのなんて硬さくらいじゃないか?ヴァイスが言うほど強くは感じないんだけど。」


『考えが足りないね!食べたものが君の力になるんだよ?ゴブリンの例に戻ると、悪食王だけだと手に入らなかった『引っ掻き』が身に着くという事だよ?これが強くなくて、何が強いんだい?』


 なるほど!解析が完了する数の魔物は必要だけど、実質なんでも能力取り放題ってことか!!


「ん?吸収と悪食王の噛み合いの強さは分かったけど、それならなぜスライムは最弱なんて言われてるんだ?吸収は自分の力に変えるんだろう?だったら冒険者が倒した魔物を食べたりして、ダンジョンの掃除屋なんて言われてるスライムはどんどん強くなっていくはずだろう?でも、そんな強いスライムなんて聞いたことないいぞ?」


『それは当然だよ。ゴブリンやコボルトが持つ噛みつきや引っ掻きなんかを吸収したって歯も爪も持たないスライムがどうやって発揮するんだい?』


「確かに歯や爪もないのに噛みつきや引っ掻きが出来ないか。」


『それに、冒険者の残りって魔石が抜かれた後でしょう?能力は魔石に刻まれてるから魔石の無い残りを食べても能力は獲得できないんだよ。肉体に宿るのは後天的な力だから、多少の筋力や知力なんかは吸収できるかもしれないけどね。』


 能力ってそんな感じだったのか。魔石がそんな役割を持っているなんて聞いたことないけどヴァイスは元とは言えダンジョンマスター。人が知らないことも知っているんだろう。

 魔石の研究は長年されているはずだけど、魔石の使い方など活用法にしか研究が進んでないんだろうな。原理は分からなくとも便利なものは使うって感じだから、魔石そのものの研究は進んでないってことかな。


「魔石も食べちゃう僕には関係ない事だけど。そんなことより、この一年どう過ごすかの方が問題だよなー。お金を稼がないと泊まる資金が無いんだけど、魔石はお金に出来ないし。」


 仲良く前をぴょんぴょん進むアスールとルージュを見ながら考える。頭の中で何かが引っかかっているんだけど、出てこないんだよね。それにしても仲良しだね!


『冒険者って魔石の持ち帰りでしかお金稼げないの?僕も君には魔石を食べて強くなってほしいなって思うんだけど。』


「そりゃ、魔石以外にも指定された魔物の部位を持ち帰ってくることでも得られるけど、魔石よりは安いかなー。それに数も必要だし、倒した魔物から取れる魔石にプラスして依頼達成金って感じが主になるって聞いたな。依頼達成金だけだと、魔石込みと比べると、稼ぎは七割減ってところかなー。」


『七割減は低いねー。じゃあ、魔物を相手に出来ない人はどうしてるの?君みたいな非戦闘系だっけ?そう言われる人はどうやって稼いでるの?』


「いつそんなこと知ったんだよ。でもそうか。非戦闘系か。それこそ鉱石や薬草とかダンジョンで取れるアイテムを取ってくることを仕事にしてたな。」


 ここは宝石が取れるけど、あそこは荒らさないって決めたしな。こことは別のダンジョンに行くしかないか。


「ここで取れるアイテムは無さそうだし、さっさと卒業するか。ダンジョン寝泊まりならここほど安全そうな場所もないんだけどね。」


 雑談をしながらも歩みを止めなかったので十階層に到着。ここのボスは何だったか。


『十階層は誰に任せてたっけかなー。アスールやルージュは覚えてる?かなり前の事だから僕はもう覚えてないよー。』

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