悪食王の四つの能力
白のヴァイス、青のアスール、赤のルージュの従魔登録を終え、改めて粘魔の宝石箱にやって来た。
「お試しで潜ったけど、結局一階層で帰ってきちゃったけど、ヴァイス達がいれば最下層まで行けるかな?ちなみに道中僕がスライムを食べるのは拒否感とかない?」
『別にー?僕の仲間ならまだしも、スライムは僕たちと違うからねー。僕たちジュエルスライムは、スライムが生まれてくるときに近くにある宝石を巻き込んで生まれた、変異種みたいなものなんだけどね?ダイヤモンドを取ってきてもらったあの場所にしか宝石は無いから、こっちの階層にジュエルスライムは生まれないんだー。』
だからどんどん食べちゃってー。って、スライムの進化種とか思ってたけど、よくスライドの変異種だったとは。スライムって不思議だな。攻撃してこない中立魔物なのは変わらないのに。
ヴァイスの言葉にアスールとルージュも同意をするように飛び跳ねる。毎回思うけど、よく肩から落ちないね。
「それじゃあ許可も出たし補給のために食べながら進んでいくけど、ヴァイス達はどうする?スライムと戦う?」
『僕たちは良いかなー。スライム相手なら吸収で勝てるけど、攻撃より防御の方が得意だしねー。どうしても攻撃しろって言われたらこの宝石でも飛ばす?僕のダイヤモンドは固いよー?』
アスール達は表面にサファイアとルビーを纏うようにしてたけど、最後のヴァイスの言葉に震えている。
「宝石って生命線でしょ?体外に飛ばして大丈夫なの?宝石無くなると消滅するって言ってなかったっけ?」
『冗談だよー。アスール達みたいに纏う事はあっても飛ばさないよ。君の言う通り消滅しちゃうからね!』
そう言ってヴァイスも表面にダイヤモンドを纏ってくれた。
ヴァイスのダイヤモンドは少し青みがかっているように見えるけど、もしかしてブルーダイヤモンドとか言われる奴かな?さすがダンジョンボスだね。ただのダイヤモンドじゃなかったのか。
そう思うと、ヴァイスの側近だったアスール達もただの宝石じゃないのかな?
アスールは海のような青色で引き込まれそうになる。見ていると心が穏やかになっていき集中力が増しそう。
ルージュは炎のような赤色で目が離せなくなる。アスールとは逆で闘争心が増し、戦闘意欲が大きくなりそう。
「宝石を纏った君たちを敵に投げるというのはどうだろう?その固い宝石をぶつければ敵を倒せたりしないだろうか?そうなったら僕も安全に魔物を食べることが出来るんだけど。」
『君の細腕で魔物を倒せる速度が出せるなら僕は別に構わないけど。でも、君は素直に魔物を食べる方が良いと思うよ?君の力とスライムの能力は相性良さそうだし。』
僕の能力?悪食王の事は判定してくれた人にしか教えてないし、アスール達も食べてるとこしか見てないはず。まさかその食べることがスライムと相性良いってこと!?
『驚いてる顔してるね。何で僕が君の能力をしてるのか気になるかい?』
「アスール達に教えてもらったんだろう?僕の悪食王、なんでも食べられるようになる力を。」
『僕は何でも知ってるのさ!って、なんでも食べられる力?確かにそれも悪食王の力の一部だけど他の能力で一際輝く能力があるだろう?』
「他の能力って、僕の悪食王はなんでも食べられるようになるものだって聞いたぞ?」
『誰だそんなこと言ったのは!君はその人に恨まれるようなことでもしたのかい!?』
判定してくれた人に食い下がったりしたけど、あれは判定が終わった後だ。関係ないはず。
「してないはずだ。」
『それじゃあその人が未熟だったってことか。王を冠する能力は複数の力が合わさってることが多いんだ。悪食王は食べることに特化した力でね?』
ヴァイスが教えてくれた能力は四つ。
一つ目は通常では食べないものを食べる力。
二つ目は体より多く食べられる力。
三つ目は他のものを侵し、食い込む力。
四つ目は食べ蓄積したものを解析する力。
『他の能力も強いんだけど、特に強いのが四つ目なんだ。それがついてるからスライムと相性がいいと言ったんだけどね!』
僕の知らないことがどんどん出て来るけど、整理しながら聞いて行くと、どうやら魔物を魔石を食べることでその魔物の能力が蓄積され解析が進むと。悪食王は食べることに関しての能力しか使えないがそこでスライムの能力が役立つんだと。
『全部君と魔力が繋がったときに分かったんだけどね!』
この話を聞きながらも足は止めず、スライムを食べていた時、突然自分の中の何かが変わった気がした。
『今何か変わったでしょ。それが解析が済んだってこと。』
スライムの能力は『消化』と『吸収』の二つで、前者は悪食王の二つ目の能力と被るけど、後者が悪食王とベストマッチ!四つ目の能力との噛み合いがすごいらしい。
『吸収の能力はね、食べたものを自分の力にするってことだよ。』
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