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苦手な酒もある 札幌駅西側のバー

この物語はフィクションです。

登場する人物・団体・店・名称等は架空であり、実在のものとは関係ありません。

え?似たメニューを知ってる?それは偶然です。偶然ですってば。

今日は何を飲もうかな。

うん。今日はバーにしよう。


JR札幌駅から西に向かって徒歩3分。

電気○酒場 JR55ビル店だ。


札幌市営地下鉄南北線および東豊線さっぽろ駅からも徒歩圏なので超好立地と言って良いだろう。大量輸送が可能な輸送網を抱えるJRグループならではの優位性を生かした土地の活用方法に資本主義社会ならではの格差を感じると共に、イチ消費者としては利便性という恩恵を同時に享受する矛盾に世の複雑さを感じざるを得ない今日この頃だ。


とまぁたまには難しいことを格好良く言ってみようと思ってみたものの自分の中に無い言葉を捻り出そうとしても苦しむだけだし薄っぺらなことが露呈するだけで誰も得しないと理解できたことが最大の収穫と言って良いだろう。これからも等身大の自分で進めて行こうと思う。おっぺけぺー(意味は知らないが響きが好き)


三次会で来訪したので既にアルコールが回り良い感じになっているが改めて乾杯!(終わりの始まり)


こちらはバーなだけあってお酒の種類が豊富だ。正直ほぼ全て飲んだことが無いと言っても過言ではない。外れに当たったら嫌なので定番のジントニックを飲みながらメニューを眺めていると「マティーニ」を発見。こっコレはトレンチコート姿の刑事が薄暗いバーの片隅でマスターに渋く注文することで有名なアレでは?


興奮しながら店員さんにマティーニを注文。気分は既に横顔に渋みを感じさせる中年刑事(デカ)。薄暗いカウンターの片隅で煙草をくゆらせつつグラスの氷を鳴らしながら飲む姿を想像しつつ初めてのマティーニを口に含mブホッ!うわ何だコレ物凄く渋くて不味い!ぺっぺっ(台無し)


まるで渋柿を絞ったエキスそのままを飲んだような渋味だったのだ。どうやら渋味ではなく苦味らしいが強い渋味を感じたのだから仕方ない。本当はビールで上書きしたかったがメニューに無かったので仕方なくチェイサーの水を注文し舌に残る渋味を洗い流した上おしぼりで舌を拭いた徹底ぶり。まさに渋くて苦い思い出だ。


名誉のために言っておくとマティーニは決して不味いお酒ではなく根強いファンのいるれっきとした人気のお酒で何ならカクテルの王様と呼ばれてるらしい。私には合わなかっただけと言うことだ。他にも色々な種類があるのだから自分に合うお酒を探して行こうと思う。


今回こちらに来たのは理由があって深夜2時まで営業してるのだ。


当時は普通に終電すぎまで残業するのも珍しくなく配属先により上がれる時間はまちまちだったのだが、凄く飲む面白い新人がいるという噂を聞いてはいたものの彼は多忙な部署に配属されていたので会う機会が全く無かったのだ。


こちらの店なら遅くまで営業してるから途中で合流出来るのでは?ということで三次会がこちらの店となったのだが、噂通り終電過ぎてから彼はやって来た。


こちらではメニューに無いが特にビールを好んでおり飲んでも見た目や態度は変わらず朝までずっと飲めるとのこと。それは凄い今度ゆっくり飲みに行こうとなったのが最初のキッカケでそれ以来何回飲みに行ったか数え切れないレベルの貴重な飲み仲間となった。だいたい家庭の都合などで減る一方なので貴重な飲み仲間として大事にしていきたいと思う。


それにしても今では規制されて久しいので長時間残業は遠い過去となった印象だが当時は酷いものだった。


22時を過ぎるのは当たり前。終電近くまで残業するのも当たり前。遠い場所に住んでる人は終電をキッカケに帰宅するが私のように歩いて帰れるメンツは終電後の全員帰宅した後に照明や戸締りチェックした上でシャッターまで降ろして帰宅するのが日課となっていた。


一番酷かったのが東日本大震災に遭遇した際に配属されていた部署で、無理なスケジュールが祟り炎上に次ぐ炎上のため終電で帰る選択肢などなく全員夜中まで仕事していたのである。いま思い返しても現代の奴隷制度と言っても過言ではないように思う。


私は寝ないとパフォーマンスが激落ちするので深夜零時になった瞬間に仕事を終了。まだ仕事を続けてる同僚を横目にビールを開けて独り酒盛りを開催していた。控え目に言っても酒クズであり邪魔だったことだろう。正直すまんかった。


飲んだら出るということで朝方4時頃トイレに起きるとその時間も普通にゴリゴリ仕事してる同僚がいて驚いた。ハッキリ言ってクレイジー以外の何者でもない。


会社で寝泊まりすると通勤時間がゼロとなるので稼働時間を増やしても肉体的な負担が少なかったことはメリットと感じていた。少なく見積もっても毎日三時間ほどは時間を確保でき、更に朝方人間である私は早朝から静かな職場で仕事を出来ることに余裕と優雅さすら感じていた。通勤というのがいかに人間から自由時間を奪う大敵と呼べる存在であるかをこの時強く認識した次第だ。なので札幌に戻ることがあれば勤務先から近い場所に住もうと決意した瞬間である。(そしてカギ当番が回って来る)


コロナ禍を経て良かったと思うことのひとつはリモートワークが普及したことだと思う。皆さまも自由時間の確保という人間らしさを今後も追求して欲しいと思う。


盛大どころかほぼ脱線話と言って過言ではないがこちらの店は利便性と深夜まで営業してるバーというどちらの要求も満たしてくれる良店な上、飲み放題もやってるのでコスパにも優れていると言って良いだろう。気になる方は是非チェックして欲しい。また来ます!


ごちそうさまでした。

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