一度は行きたい ビール園
この物語はフィクションです。
登場する人物・団体・店・名称等は架空であり、実在のものとは関係ありません。
え?似たメニューを知ってる?それは偶然です。偶然ですってば。
今日は何を飲もうかな。
うん。今日は久々にビール園で飲もう。
札幌の中島公園駅から豊平川方面へ徒歩2分。
現在は閉館してススキノに移転済みだが、キ○ンビール園が鎮座していた。
ビール好きにとってビール園は聖地のようなもの。
これはもう行くしかないでしょう。ということで訪問。
食べる量は多くないが、料金を気にしなくて良い。という1点のみで食べ放題を選択。もちろんアルコールは飲み放題がマストだ。
選べるメニューは以下のような感じ。(当時のメニューが残ってないので正確さに欠けるのはご愛嬌ということで)
・生ラムジンギスカン
・味付けジンギスカン
・野菜(もやし、玉ねぎ、キャベツだったかな?)
・ホタテ、エビ、イカなどの海産物セット
・キムチのような漬物(あったかな?)
さぁレッツパーリィ♪
ザ☆観光地と言っても過言ではない場所だから味の方は正直期待していなかったがこれがまぁ美味い。肉のサイズは大きめなのに柔らかく、タレとの相性が抜群。味付けジンギスカンはその名の通り濃い目の味が付いてるので焼いたらそのまま食べられる。これも美味。海産物セットも1つひとつのサイズが大きく、それなのに新鮮でぷりっぷり。生食用ではないので焼いて食べるのだがこれも旨い。個人的には味付けジンギスカンが一番好みだったのでこちらをどんどん焼いて喰らう。うん。ビールに合わないワケが無い。
雰囲気も良いのでモリモリ食べ進めてしまう。
そう。ここはちょっとしたお高めレストランのような雰囲気なのだ。
残念ながら老朽化のため2018年に閉館してしまった中島公園店だが、レトロでモダンな造りをしており、明治~大正時代の歌劇場を彷彿とさせる舞台を中心に取り囲むように、しかしゆったりと配置されるテーブル。その上は広大な吹き抜けとなっており、それらを包み込むような形で存在する2階席。だが各々の天井の高さはかなり余裕がある造りとなっているため圧迫感があるどころか優雅ささえ感じられる。まるで当時の貴族・華族階級の社交会に紛れ込んだかのような錯覚さえ覚えてしまう。ふむ。次の演目は何かな・・・?(茶番終了)
冗談はさておき、おそらく建築当時のコンセプトは豪華な非日常体験を貴方に。のような感じだったのではなかろうか。重厚な絨毯や柱・天井の飾り付け、照明などを含め、調和のとれたデザインとなっており随所にこだわりが見られる良い建物だった。本当に閉館が惜しまれる。
それに比べ最近の建物はどうか。無駄を省き美しい作りであることは認めるが、あまりにも無個性すぎるというか無機質すぎて温かみがあるデザインとは言いづらいのではなかろうか。
華美であれば良いと言っているワケではないが無駄をそぎ落としすぎるのもいかがなものか。個人的には無駄がある方が好きだ。無駄は無駄じゃない。私が言いたいのはそれだけだ。
脱線しすぎた。
要は素晴らしい建物だったので称賛を贈りたい。ということだ。
もちろんジンギスカンだけでなく主役のビールも美味い。
ビール園のビールは何故こんなに美味しいのだろうか。
何杯でも飲めてしまえそうだ。(フラグ)
今はもうメニューから外されているようだが、当時はタワーピッチャーというメニューがあった。
正確なリッター数は忘れたが確か5リットル入りくらいだったと思う。
想像して欲しい。1リットルのペットボトルを5本縦に並べたようなサイズのピッチャーがテーブルにドンと鎮座するワケだ。
目立つことこの上ない。いわゆるパーティーを盛り上げる目玉商品のような立ち位置なのだろう。ネタメニューというヤツだな。
しかし我々を舐めて貰っては困る。
私もまぁまぁ飲む方だが、一緒に飲んでる昔からの飲み仲間は私の倍の量を倍のスピードで飲む化け物だ。
リーマンショックの影響で札幌の仕事が激減した影響で横浜に出張に行っていたことがあるのだが、その際にビールサーバーを個人でもレンタルすることが出来るサービスがあることを知り、一度は家でビールサーバーを使ってみたかった私と飲み仲間は早速注文。出張先の間借り家なのにやりたい放題なのは否めない(笑)
そのようなレベルでお互いビールをガバガバ飲むので、メニューに見つけた瞬間アイコンタクトと頷き。迷うことなくタワーピッチャーを注文。
うん。やはり存在感が凄い(笑)
薄々感づいてはいたが、普通のビアサーバ―と違って冷やすシステムが無いし炭酸もどんどん抜けるので、早めに飲まないとぬるくなるし気も抜けるので美味しくなくなってしまう。それは避けなければ。酒飲みだけにね。(ドヤ顔)
前述の通り私と私の倍飲むザルを通り越して筒な飲み仲間にとって5リッターなぞ瞬殺。うん。美味いまま飲み終わることが出来て良かった。
え?せっかくだからもう1本タワーピッチャー頼む?いや悪くはないけどせっかくなら冷たいジョッキ1杯ずつ頼む方が良いけど、、そうですか。まぁ記念だしね。頼みますか。
ということで2本目のタワーピッチャーが到着。
さすがに店員さんや他のお客さんも遠巻きに注目してる。そらそうだろう。私でも間違いなく二度見するレベルだ。
その頃にはハラもいっぱいになってたしビールも大量には入らなくなってきたので、1リットルほど頂いた後、申し訳ないけど残りは飲み仲間に託すことに。
全く顔色を変えず最後まで飲み切る飲み仲間。うわばみとはこーゆー人のことを指すのだろう。私はまだまだであることを再認識した。
そんな感じで大満足のビール園だった。
難しいとは思うが当時の雰囲気の復活を切に願う。
ごちそうさまでした。