麻生で ザンギ
この物語はフィクションです。
登場する人物・団体・店・名称等は架空であり、実在のものとは関係ありません。
え?似たメニューを知ってる?それは偶然です。偶然ですってば。
今日は何を飲もうかな。
うん。今日はザンギにしよう。
札幌市営地下鉄南北線麻生駅から徒歩1分。
から揚げ専門店 ザ○ギ屋 麻生駅前店だ。
残念ながら4年前に閉店してしまったが良い店だったので紹介しておきたい。
なお麻生(あさぶ)は東京の麻布(あざぶ)と読み方は似てるが無関係だ。一昔前近隣に麻の工場があった名残からの命名なので比較的歴史が浅い地名だそうだ。
麻布で思い出したが、六本木か麻布近辺で飲んでたとき、酒に慣れたこともあり調子に乗ってビール大ジョッキ15杯、ワインボトル白を8本、ウイスキーを1本半飲んだことがあるが、四谷方面に帰ろうとしたハズが気付いたら東武動物公園駅に到着してたことがあった。
戻ろうにも上りの電車は既に終電だったし駅前にはコンビニしか無かったため仕方なく駅の階段で一晩寝たのは良い思い出だ。万が一にも踏まれないよう眼鏡を階段の一番踏まれにくい場所に寄せてたことについては、酔っ払いでも多少の理性が残るのだなと感慨深い気持ちを抱いた。一体どのようなルートを通ってここまで辿り着いたのか不思議だが、今だったらGPSのルート機能で調べてるところだ。
これが泥酔からの乗り過ごし初体験だったがその後も懲りず何度もやらかしてる。どうも私は飲んだ時に寝ると意識が飛ぶタイプらしい。一緒に喋る相手がいる時は全然平気なのだが、独りで電車に乗ってる時がヤバい。椅子に座ると100%爆睡→乗り過ごすことが確定なので可能な限り立ってるよう頑張るが、限界を超えるとつり革につかまってる状態でも睡眠モードに突入してしまう。何とかならないものだろうか。
え?飲みすぎなければ良い話?限界を超えるほど飲むのが悪い?もちろんその通りだし私もそう思っている。エンジンが掛かってくるまでは。
エンジンが掛かった後どうなるか?それはもちろん走り出したら止まらない土曜の夜の天使状態となるワケで。一緒に行こうぜ限界の向こう側へ、と限界突破してしまう構造問題、そう。構造問題なのだ。故に私は悪くない。(開き直り)
何を言っているのかちょっと分からない?安心しろ。私も分からない。
つまり飲んだくれに意志の力で制御しろと言うこと自体が無意味なのだ。一定量以上は物理的に飲ませないようにするのが一番。大丈夫。ある一定量を超えると水を飲ませても飲んだくれは結構満足する。私が証拠だ。「この焼酎水割りクセがなく飲みやすくて良いねぇ」グビグビ(ただのお冷)
脱線した。元に戻ろう。
こちらの店だが札幌では有名なチェーン店「炭火居酒屋 ○」のグループだったらしい。親会社は伸○ホールディングス。今ごろ知ったが納得。安くて美味いのモットーを受け継いでたからだ。
ちなみに店名にも書かれているが「から揚げ」と「ザンギ」の違いは何だろう?
所説あるらしいが、亜流が多すぎてコレだ!と定義するのが難しいとのこと。日本唐揚協会や北海道ザンギ愛好会では「唐揚げとザンギを同じものとみなす」方向となっているとのこと。単純に呼び方の違いだけと考えても良いだろう。それにしてもどんなモノにでも協会や愛好会があるのだなと改めて思う。
一応私の周囲数メートル調べによると、ザンギは唐揚げより強めに下味が付いてて味が濃い目なモノを指すことが多いように思う。同じザンギ好きでもしっとり派とカラッと派に分かれるので細かくは分からないが「ザンギ=唐揚げより濃い味のもの」とざっくり覚えておけば良いと思う。私は旨ければどちらでも良い派だ。
そんな濃い味を売りにするザンギ専門店。酒が合わないワケが無い。
ここの売りは生ビール1杯199円(税別)しかもサ☆ポロクラシ○ク。ジョッキには少なく見積もっても350mlくらい入ってる。安すぎて意味が分からない。
実質飲み放題のようなもの。それでは早速行こう。乾杯!(終わりの始まり)
定食メニューもやっているので中高生も来店してるがこちらはツマミとしてしか見ていないので単品一択。明らかに私のような飲んだくれをターゲットとした「おつまみザンギ」というジャンルが鎮座してる。これは頼まざるを得ない。
頼んだメニューはこちら。
・げんこつザンギ
・カリカリザンギ
・旨だれ(塩)
・旨だれ(醤油)
げんこつザンギ。まさに大人の拳大サイズのゴロっとしたザンギ。しっとりジューシーで旨い。物凄いボリュームなので1個でもハラいっぱいになるレベルだ。
カリカリザンギ。サイズは同じだがこちらはカラっと揚げたタイプ。唐揚げというより揚げた半身焼きの方が近いかも知れない。美味いが個人的にはしっとり感がある方が好き。
旨だれ(塩)。サイズは若干小さ目になるがそれでも充分なサイズ。塩だれが滅茶苦茶旨い。ジューシー感が2倍以上になってビールが止まらない。
旨だれ(醤油)。塩と同様。見た目は大根おろしに醤油をぶっかけたような感じだがこちらも塩と同様に滅茶苦茶旨い。塩と同等レベルに旨いのでどちらが一番かは決めづらいが、味の濃さで言えば醤油、奥行きの深さというか広がりで言うと塩の勝利という印象だった。結論として旨だれが両方優勝(笑)
注文ごとにお金を払う半フードコート形式で最初は慣れなかったが、とにかく安くて旨いを体現するお店だったので割と通ってた店のひとつだ。
残念ながらオープンから2年弱で閉店となって悲しい限りだが親会社およびグループのチェーン店はまだ頑張ってるので今後いずれかの形で復活する日が来るかも知れない。その際は是非チェックして欲しい。また来ます!
ごちそうさまでした。