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立川で 串カツ

この物語はフィクションです。

登場する人物・団体・店・名称等は架空であり、実在のものとは関係ありません。

え?似たメニューを知ってる?それは偶然です。偶然ですってば。

今日は何を飲もうかな。

うん。今日は串カツにしよう。


JR中央線、青梅線、五日市線 立川駅から南に徒歩1分。

串だお○ 立川南口店だ。


多摩モノレール立川南駅からも東に徒歩2分なので好立地と言って良いだろう。

正直立川駅周辺がこんなに栄えてると思ってなかったので驚いた。


初めて立川駅を訪れたのは高校生の時。前の席に座ってた友人に自転車競技部へ誘われ入部したのだが、そこは弱虫ペダルに登場するようなロードバイク系ではなくガチの競輪を主軸とした部活だったので、関東大会に向け立川競輪場まで練習に来たというワケだ。高校生なのに公営ギャンブルの開催地で練習するの?と一瞬疑問に思ったが大会が開催される場所が競輪場なので本番前に同じ場所で練習するのは当然かと納得した。


ちなみに皆さんは競輪場や競輪をご覧になったことはあるだろうか?ギャンブルをやらない方はほぼご存知ないのではなかろうか。


陸上のトラック競技のように楕円形のコース(バンク)を走行するのだが、半円となっている部分の外側がフライパンのフチのように滑らかな坂となっているのだ。客席付近まで坂が続いているのだが上に行くほど角度がキツくなる形状となっており、線が引かれているコースより内側を走るのはNGだが外側を走るのはOKとなっている。なぜなら遠回りで不利となるからだ。


なぜ角度が付いてるかと言うと自転車と言えど結構な速度が出るので、遠心力で外側に飛び出さないようにする安全策のためだ。ゆっくり流してるように見える時でも普通に40kmは出てたりするし、競輪選手がガチでこぐ際は60kmを超えるそうだ。驚愕である。ママチャリだとあまり感じないかも知れないが、そこそこのスポーツ自転車に乗ってスピードを出したことのある人は体感したと思う。学校で習った「空気抵抗は速度の二乗に比例する」とはこのことかと。


しかし弱虫ペダルでも解説されていたように集団で走る場合は別だ。


たった2人であっても前に人がいるだけで驚くほど楽に走れる。人数が増えるほどより空気抵抗が減り楽になるのだ。極端な実力差がある場合は別だが、大抵の場合「いま下り坂かな?」と勘違いするほど楽になるので機会があれば試して欲しい。なお自転車同士の距離が近くないと体感しにくい=接触事故や路面状況の変化への即応が難しくなるなど危険が増すので、試す場合くれぐれも安全なところで実施して欲しい。前輪が接触して落車したことのある経験者からの注意喚起だ。


ということで集団の2人目以降で走る場合は楽なのだが、先頭に関しては単独で走行してる時と同じなので物凄くキツい。しかしながら後ろの人とローテーションすることで疲労を溜める前に交代できるのでハイペースを維持出来る。ツールドフランスなどのロードレースでよく見られる光景だ。


このように空気抵抗というのは自転車にとって非常に厳しい敵となるため、長距離を走るロードレースでは必須の作戦と言っても過言ではないのだが、実は短距離の競輪も例外ではないのだ。


競輪は約2000mでゴールとなる。正確には残り約800m付近まで先頭を走るペースメーカー専門の人がおり、この人を抜いたら即失格となるため、実質残り約800m付近からレーススタートと言っても過言ではない。


自転車で全力疾走することをスプリントと呼ぶのだが、人間が全力でこげる持続時間はたったの10数秒。距離にすると約200mだそうだ。当然全員1位を目指して走っているが、残り800m地点から全力を出してしまってはゴールに辿り着くはるか手前でバテてしまう。そこで選手同士の駆け引きが発生するワケだ。


なるべく疲労を溜めずベストに近い状態でスプリントに入りたい。さらに他の選手に邪魔されず一番良いポジションもキープしたい。集団の後ろにいれば空気抵抗が減るので疲労は溜まりにくくなる一方、前に出るのも難しくなる。だがずっと先頭を走ってたら疲労の蓄積が加速度的に溜まってしまう。このように疲労と位置取りのバランスを考えながら走っているのだ。


これがロードレースであれば複数名で構成されたチームで走るので、チームのエースをゴール近くまで温存した状態で運べば良いだけだが、競輪は個人戦なのでそう簡単には行かない。しかしながら全員が先頭を目指して走った場合、後ろで走って力を温存した選手にゴール手前でスプリントを掛けられ漁夫の利を奪われる可能性が高まってしまう。ではどうするのか?


レースごとに臨時でチームを組むのだ。


もちろんチームを組むことは義務ではないので単独で戦う選手もいる。その分不利になることは覚悟の上だろうからそれも作戦のひとつということだろう。


このように複雑な思惑が絡まったチームが複数できるため、味方チーム内のローテだけでなく敵チームとの駆け引きも頻繁に発生する。非常に速度の高い状態で曲がることとなるため、遠心力に耐えられるようフライパンのように角度が付いているワケだ。


これらはプロの話だが高校生も似たようなものである。


速度域はもちろんプロには遠く及ばないが、空気抵抗による疲労を出来るだけ軽減したいのは高校生も同じだ。なので同様の作戦が展開される。トラック競技には色々種類があるので、興味がある方はインターハイの見学をオススメする。


そんな感じで立川の競輪場には度々お邪魔してたので立川駅や周辺は大体記憶している。当時は現在のように綺麗に整備されてないただの古臭い駅舎だったし、駅前も閑散としてるいわゆる寂れた地方都市のひとつだった。今や綺麗で立派な駅ビルは建ってるわ駅周辺は栄えてるわで時代が変わるとはこのようなことを言うのかと改めて思った。


盛大に脱線したがもう少しだけお付き合い頂きたい。


今回飲む相手は東日本大震災の半年くらい前から一緒に仕事した同僚であり、炎上プロジェクトを一緒に乗り切った戦友のような存在でもある。


あまりの終わらなさに泊まることも珍しくなかったし、私に至っては東日本大震災の1週間前からスーツケースを持ち込んで完全に泊まり込みの体制で仕事に挑んだほどだ。その際、床にダンボールを敷くと暖かい上に柔らかくて寝やすい知見を得た。どこで役立つかというと鉄板のネタ話として披露できる程度だ(笑)


その後も色々あるのだが、紆余曲折を経て彼は会社を辞めフリーランスとなった。私は札幌に戻ってしまったし、彼は立川より奥地の方に住んでいるためなかなか会う機会が無かったが、私が東京に遊びに来るタイミングがあったので飲もうという話になったワケだ。


昨年のゴールデンウイークに実施したのだが、手持ち資金が数千円になったので「基本的にカードや電子マネーで済ませるけど、いわゆる観光施設や昼メシ食べるところは現金のみも多いから降ろしとくか」とゆうちょ銀行に向かったが2軒とも閉まってる。。


ゆうちょ銀行がゴールデンウイークの3日間ほぼ全てのサービスを休止することを知らなかったので、「たまたま休日はATMも使えない場所だっただけだろう。他の銀行から降ろそう。」とコンビニのATMから降ろそうとしたところ見たこともないメッセージ。詳しい文言は覚えてないが、要するに降ろせないとのこと。


まさかそんなことあるハズ・・・と思いながら立川駅北口にある立川店に行ったらATMコーナーは開いていた。開いてはいるのだがATMが軒並み使用不可。まるでパニック映画で事件に巻き込まれたキャラのように蒼白状態で立ち尽くした。


ウソ・・・だろ?と震えながらネットでゆうちょ銀行に関するニュースが無いか確認したところゴールデンウイーク中は降ろすことすら出来ないとのこと。無情にも事前に降ろしておいてくださいと書かれてる。。放心状態のあと怒り爆発。たしかにテレビ観てないし新聞も読んでない。ネットニュースもほとんど読んでないから知らなかったことについては自業自得かもだが、3日間も降ろせないのはあまりにも酷くないか?


普通メンテナンスと言えば夜中に終わらせるのが基本だし、日数が掛かるのであれば夜中に何度か分けて実施するのが筋だろう。手数料が掛かるとは言え土日祝も降ろせる認識が広まってる昨今、まさか丸3日も降ろせない事態が発生するなど夢にも思ってなかった。。


しかしながら憤ったり嘆いても解決するワケではない。すぐさま助けを求めたところ弟が貸してくれることに。今からでも良いとのことだったので早速合流。まさに地獄に仏。捨てる神あれば拾う神あり。圧倒的感謝!!


せっかくなので合流ついでに江戸川橋にある印刷博物館を紹介。そこそこ楽しんでもらえたようで何よりだった。


立川にホテルをとってたので昭和記念公園や立川周辺で時間潰してから飲み会に臨もうと思ってたのに都心まで出てくるハメになってしまった。ゆうちょ銀行には長年お世話になっているが、この時ばかりは恨みつらみの呪詛が脳内を駆け巡った。旅行に出掛ける際は旅先で降ろせないかも知れない。大事な教訓を得た出来事だ。


再び盛大に脱線してすまない。元に戻ろう。


そんな感じで訪れたこちらのお店。エレベーターを降りたらビリケンさんがお出迎えしてくれるが関西には出店してないらしい。何でやねん。(エセ関西弁)


もちろん頼むは飲み放題一択。乾杯!(終わりの始まり)


頼んだメニューはこちら。


・紅ショウガ串

・豚バラ串

・なす串

・ししとう串

・まぐろたたき


紅ショウガ串。串カツと言えば紅しょうが。旨い。


豚バラ串。少し具材が小さ目だけど旨い。


なす串。こちらの店は具材が小さ目なのが標準らしいwけど美味い。


ししとう串。焼き鳥でも頼んでしまうメニューのひとつ。旨い。


まぐろたたき。まぁこんなもんかな。という感じ。


正直、美味しさで決める店というより駅近でツマめるものがあればOKという呑んだくれ向けだと思う。実際話に夢中になり味などほとんど覚えてない(笑)


ただこちらの店に限らないが串カツはそこまで大きく外れる店も少ないように思うので、近くに住んでる方や観光で訪れた際は寄っても良いのではなかろうか。気になる方はチェックして欲しい。また来ます!


ごちそうさまでした。

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