たまには格式高めな イタリアン
この物語はフィクションです。
登場する人物・団体・店・名称等は架空であり、実在のものとは関係ありません。
え?似たメニューを知ってる?それは偶然です。偶然ですってば。
今日は何を飲もうかな。
うん。今日は格式高めなイタリアンにしよう。
JR総武線 千駄ヶ谷駅から東に徒歩3分。
グッドモーニングカフェ ナワデ○ズだ。
都営大江戸線 国立競技場駅からも北に徒歩3分なので好立地と言って良いだろう。
都心にも関わらず街道から不躾に観られないよう爽やかな緑で覆われているテラス席が設けらている、ひと目でお洒落と分かるイタリアンレストランだ。高級ホテルとも見紛う作りのためドレスコード必須のようにも思わせる外観。私なら絶対に選ばないお店と言って過言ではない。
なぜ今回こちらを選んだか?私ではなく母上の選択なのだ。
本日は久しぶりに家族全員揃って外食するため、少し奮発したお店にやって来たということだ。こちらには以前お医者さん先生に連れられて来たことがあるので知っていたとのこと。さすが高収入の方々は嗜むお店も庶民とは違うと感じさせる。
ただこちらのお店はそこまでハードルが高いワケでも無いらしく、よほどサンダルなどのラフな格好でも無い限り問題ないとのこと。では安心して楽しむとしよう。乾杯!(終わりの始まり)
千駄ヶ谷と言えば有名なひとつに将棋会館が挙げられるのではなかろうか。
最年少名人であり史上初の八冠全冠制覇という偉業を成し遂げた藤井聡太の名前くらいは聞いたことがあるだろう。残念ながら伊藤匠七段に敗れ叡王のタイトルを失冠したが、未だにプロになってからの通算成績が史上類を見ない勝率を保持しており、棋士の中でもトップクラスの精鋭達としのぎを削り続けている。話題となって久しいがまだ若干22歳という若さなので今後も活躍に期待したい。
そんな数々の名勝負を見守り続けてきた将棋会館も老朽化により2024年、将棋連盟創立100周年に合わせた形で同駅徒歩2分の場所に移転したとのこと。今後も数多の棋士や女流棋士などの活躍・ドラマを見守ることとなるであろう。益々の発展を願うばかりだ。
そして忘れてはならないのが国立競技場だ。
こちらも色々と物議を醸し出したいわくつきの物件と言っても過言ではない建物だが、残念ながらコロナ禍に突入したため新築にも関わらず隅々まで活用しつくされたとは言い難い結果となった建造物と言っても過言ではないだろう。その意味でもいわくつきと言っても良いかも知れない。
私はどちらかと言うと建て替える前の旧国立競技場の方に縁があった。
旧国立競技場には屋内プールが存在しており、そこで開催されていた子供向けのプール教室に通っていたのだ。
8レーン前後の25mプールなので大きさは小さ目なのだが、講師陣に元オリンピック候補選手がいたりするスパルタ教室で、通うのが嫌だったことを強烈に記憶している。
とにかく行きたくないので必ず熱を測る。しかしながら願い虚しく毎回平熱を叩き出す体温計。冬は体温計を炬燵に入れ38度オーバーとなり、さすがに高熱すぎて不自然だろと冷ますために振ったら平熱以下になり再度炬燵に入れるアホな作業を繰り返してるうちに親から怒られ半ベソをかきながら通ったのは良い思い出だ。
なお本当に微熱(37度ちょい)が出た時にラッキー☆と思うも、そのくらいなら泳げば治るから行きなさいとこれまたスパルタな感じで送り出され教室に参加したこともある。不思議なことにプールで身体が冷やされるからか体調は悪くなく、泳いで熱が発散されるからか帰宅後に測ったら平熱に戻ってることも少なくなかったことは不思議に思っている。ただコレは生存者バイアスというヤツだと思われるので現在を生きる親御さん達は安全面に倒した判断をして欲しいと切に願う。
おかげで小学生なのに2km近く立ち止まらず泳ぎ続けることが出来たり25m潜水や5分以上の立ち泳ぎも余裕で出来るようになったのはあの時のトレーニングのおかげだと思う。その点は感謝してる。残念ながら現在は肺活量・筋力ともに衰えてるので同じことは出来ないが型は憶えてるので泳ぎ自体は問題なく出来る。小さい頃に学んだことは身体が憶えてるので、お子さんに習い事をさせるのは将来の糧となるだろう。無理しない程度にやらせてみるのも良いかも知れない。
ということで私にとって千駄ヶ谷という場所はキツイ思い出が多い場所だが、今ではそんなこともあったねと笑い話に出来るレベルだ。若い頃の苦労は買ってでもしろという言説はあまり好きではないが、理不尽でないことに関しては話のネタになるのでやっても良いかも知れないと思う今日この頃だ。
脱線した。元に戻ろう。
頼んだメニューはこちら。
・燻製タコとパクチーのサラダ からすみ掛け
・天然真鯛のカルパッチョ 旬食材を使ったソースで
・旬の鮮魚と旬野菜のマリネ
・牛リブロースの炙りカルパッチョ
・キビナゴのセモリナフリット
・あさりと海苔の海鮮パスタ
燻製タコとパクチーのサラダ からすみ掛け。パクチーも今や市民権を得た食材のひとつと言って良いだろう。とは言え苦手な人が多いのも事実。特に独特な苦味というか香りが苦手という人が多いと思うが非常に爽やかな香りで初心者でも食べやすい感じに調整されていた。美味い。個人的にはもっとガツンと香りが立っていても良かったがバランスとしてはこちらの方が良いのだろう。からすみの塩っけも良いアクセントとなっていた。
天然真鯛のカルパッチョ 旬食材を使ったソースで。カルパッチョなのだが単純にオリーブオイルを回しかけているのではなく粗目なサイズにカットした海鮮を載せてあるスタイル。味付けオリーブオイルに漬け込まれた海鮮のようだ。凝っているが一体感があって美味い。
旬の鮮魚と旬野菜のマリネ。こちらも多分マダイ。飾り付け含めて美味い。
牛リブロースの炙りカルパッチョ。バルサミコ酢とパルミジャーノチーズ、ルッコラ全てとのバランスが素晴らしい。単体で完成なのではなく、皿に載ったすべての食材を一緒に味わってこその完成品なのだと感じる。美味い。
キビナゴのセモリナフリット。まさかのきびなごがあったので頼んでみた。いわゆるフライだ。間違いない美味さ。さすがにこのようなシンプル料理だと日本で昔から作られてるきびなごの揚げ物とほぼ変わらない。食の東西にも極めて近い共通点があることに笑みがこぼれる。
あさりと海苔の和風パスタ。旨い。やはり和テイストのパスタは食べて安心するというか落ち着く。
メニューを撮り忘れたので一部正式名称と異なる料理もあるが総じて美味しかった。味だけでなく飾り付けや内装接客すべてが高レベルで大満足。猛暑日の昼間だったので軽装で来店してしまったが、こちらはそれなりの服装で訪問するところだろう。格式高めのレストランと思っておけば間違いない。気になる方はチェックして欲しい。また来ます!
ごちそうさまでした。