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帯広の 居酒屋

この物語はフィクションです。

登場する人物・団体・店・名称等は架空であり、実在のものとは関係ありません。

え?似たメニューを知ってる?それは偶然です。偶然ですってば。

今日は何を飲もうかな。

うん。今日は帯広の居酒屋にしよう。


JR帯広駅から北へ徒歩3分。十勝居酒場商店 とと○ 帯広駅前店だ。


ここに来るのは2回目。初回は忘れもしない某ホリ○モンのロケット打ち上げを見学しに来た時だ。


会社の懇親会で軽く飲んだ後コンビニでビールを買い込み札幌駅から帯広行きJRに搭乗。合計2時間40分ほど掛かったハズだが車内は居酒屋状態で滅茶苦茶盛り上がり、感覚的には30分くらいで到着したように感じた。旅のハイライトのひとつとなったことは間違いない。車内は閑散としてたとはいえ寝てる人もいたのでご迷惑をお掛けしたことは申し訳ない次第だ。


到着がほぼ0時だったからかお店はほとんど空いておらず、当日はそのままドミトリーで休んだと記憶している。繁忙期であればところ狭しと並んだベッドに観光客が満室となるのだろうが、時期がズレていたのか我々2名だけの宿泊となりお得感を味わえたことは嬉しかった。


翌日は帯広市内を観光。


池田町ブドウ酒研究所(ワイン城)、幸福駅、愛国駅なども良かったが、帯広競馬場では駐車場を閉鎖して地元のお祭りのようなものが開催されておりそれも含めて楽しめた。屋台メシが何を食べても美味でレベルの高さを実感。さすが食料自給率1200%を超える食料供給基地。十勝にはこれからも安心安全な日本の食を支えて頂きたいものである。


帯広競馬場と言えばばんえい競馬も忘れてはいけない。


ばんえい競馬自体を楽しむのも良いがバックヤードツアーも楽しいのだ。実際にばんえい馬を育てたり調教する施設や設備などをマイクロバスで揺られながら見学でき、ばんえい競馬で実際に走る馬場のすぐ真裏に降ろしてもらい説明も受けることが出来る。貴重な機会なので興味がある方は是非チェックして欲しい。


ガイドさんの説明で一番記憶に残っているのはばんえい馬と言えど心臓の大きさは他の馬と変わらない拳大サイズとのこと。いわゆる普通の競馬場で走るサラブレッドが体重400~500kgに対し、ばんえい馬の体重は800~1200kg。近くで見るとまさに世紀末覇者が乗るレベルのサイズ感である。


しかしながら心臓のサイズはサラブレッドと同じ大きさ。故に心臓への負担が大きいらしく、他の馬に比べ寿命が半分から三分の一とのこと。図体や筋力と反比例した儚い命に合掌せざるを得ない。太く短くを体現する彼らに敬意を表する次第だ。


そんなこんなで二日目は初日に気になっていたこのお店に来訪。

もちろん頼むは飲み放題一択。乾杯!(終わりの始まり)


頼んだメニューはこちら。

頼み過ぎた感は否めないが観光のテンションなので関係ないのだ。


・梅水晶

・十勝 中札内枝豆

・なめろう

・馬肉カルパッチョ

・とんぺい焼き

・塩ホルモン炒め

・もつ煮込み

・串盛り合わせ(もも、ポンポチ、砂肝、せせり、つくね)

・牛とろフレーク

・十勝豚丼


梅水晶。旨い。この組み合わせを考えた人は天才だと思う。


十勝 中札内枝豆。いつも食べてる枝豆より新鮮に感じる。まさか当日に産地直送なのだろうか?そのくらい衝撃を受けた。美味い。


なめろう。間違いない旨さ。いつもならこれだけで最後まで戦えるが観光なのだ。他にも色々試したいと思う。


馬肉カルパッチョ。旨い。ばんえい馬の命が儚くて可哀想と思う気持ちと馬肉が美味いと思う気持ちは両立する。美味しく頂くことで供養にもなると信じよう。


とんぺい焼き。お好み焼き風なソースとマヨネーズビームが食欲をそそる。豚肉の質が良いのかワンランク上の味に感じる。美味い。


塩ホルモン炒め。こちらも間違いない美味さ。さすがにハラも膨れてきたが満腹中枢もぶっ壊れてきたのでまだ行ける気がする。酔っ払いあるあるである。


もつ煮込み。こちらも旨い。もつの旨味が染み渡る野菜なども美味しいが、とにかく汁が旨い。ご飯にかけるだけでおかわり出来るレベルなのではなかろうか。


串盛り合わせ(もも、ポンポチ、砂肝、せせり、つくね)。どれも旨い。


牛とろフレーク。一時期流行ったアレだ。凍ったままの牛とろフレークをご飯にふりかけるだけ。ご飯の熱で自然と溶けて柔らかくなる寸法だ。初めて食べたが衝撃の旨さに感動した。量はそんなに無いので軽い〆といったところか。


十勝豚丼。やはり帯広に来たとなれば豚丼は外せない。本当は有名店などに行った方が良いのだろうが酒飲みにはこーゆー居酒屋で提供されているメニューで充分なのだ。正直それほど期待していなかったが、物凄く美味い豚丼でお互い絶句の上、二度見してしまった。何だこのお店は。全てのメニューがレベル高すぎる。


帯広駅という北海道の中でも有数の駅すぐそばにも関わらず全てのメニューが想像を超えており驚きを隠せない。店内は予想以上に広く70名ほど入れそうなサイズだが地元の人たちでほぼ満席だった。人気の理由は良く分かる。地元に愛されてるが故の好循環なのだなと感じた。


翌朝待望のロケット発射を見学に行くも残念ながら打ち上げ中止となってしまったが、帰りに忠類ナウマン象記念館を偶然発見するなど総じて満足した観光だった。目を瞑ると今でもナウマンの鳴き声が脳内再生される。


盛大に脱線した。元に戻ろう。


そんなワケでこのお店が良いことは知っていたところに、偶然にも元同僚に観光先で出会ったのだ。


釧路で有名なお蕎麦屋さんを訪問した際の会計時に、元同僚としか思えない人物が物凄い笑顔でご両親や奥様らしき方々と一緒に談笑してる姿を目撃。予想外の出来事に目を見張りながら横をすれ違ったのだがお喋りに夢中なのかこちらには気付かない様子。よく似た別人なのだろうか?


釧路出身と聞いていたので、もしかしたらご兄弟や親戚の方かも・・・?と思いながら久しぶりに連絡してみたところ、まさに帰省中で先ほど蕎麦を食べたとのこと。観光先の蕎麦屋さんですれ違うとか偶然にも程がある。事実は小説よりも奇なりとはよく言ったものだ。


私はJRで右回りに観光。札幌→旭川→網走→釧路→帯広→札幌の予定。

元同僚は車で釧路の実家に帰省してたらしく、これから帯広観光とのこと。


もし本日の夜スケジュールが空いてるようであれば一緒に帯広で飲まない?との提案に快諾頂けた。観光だけでも楽しいのに嬉しさ倍増である。


ちなみに公共交通機関で移動する場合、時刻表の確認に加え、観光施設の滞在時間などもあらかじめ計画しておいた方が良い。休憩時間も含めた細かいスケジュールを作り予定通り進めていたのだが網走→旭川間の3時間半はキツかった。。暇つぶしとして電子書籍は準備済みだったが超長編映画並みの時間を潰すのはかなりの精神的苦痛を感じた。通学時間帯のため学生達も乗車していたが皆平然とした様子。環境への慣れとは恐ろしいものだと感じた。


そんなこんなで帯広のお店を訪問。


どうやらご両親も一緒に帯広観光したらしく、先に焼肉か何かを食したとのこと。え?奥様だけでなくご両親もご一緒だったということ?折角の家族水入らずならば無理して飲みに付き合って頂かなくても良かったのだが。。


と思ったが特に気にしなくて良いとのこと。

であれば気を取り直して乾杯と行こう。乾杯!(終わりの始まり)


もう結構ハラいっぱいなので軽く2品程度あれば良いとのことだったので、前回感動した豚丼は食べていただこうと思い注文。あとは串を数本注文。


想定通り美味かったが、それ以上に旅先で合う偶然と初めてお会いする素敵な奥様に興奮し、食事そっちのけで飲みとお喋りに興じてしまった。たまにはそんな日もあって良いだろう。彼と一緒に飲むときは大体飲み→カラオケが定番コースだったが、さすがに奥様やご両親がいる状態でそのようなこと出来るはずもない。飲んだ後は解散となったが、おかげさまで楽しい想い出が増えた。感謝である。


駅前にあるのに総じてレベルが高くコスパも良いこちらのお店。お近くにお越しの際は是非チェックして欲しい。また来ます!


ごちそうさまでした。

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