どうぶつの森 ローカライズが大変だった話
この物語はフィクションです。
登場する人物・団体・店・名称等は架空であり、実在のものとは関係ありません。
え?似たメニューを知ってる?それは偶然です。偶然ですってば。
今日は何を飲もうかな。
うん。今日は日本酒にしよう。
上野駅から南側のアメ横沿いに御徒町方向に向かって徒歩3分。
呑める魚屋 ○草だ。
2軒目だし日本酒を軽く飲もうということで訪問。早速乾杯!(終わりの始まり)
栄光冨士(えいこうふじ) 純米大吟醸 無濾過生原酒 黒狐(くろこ)
山形県 冨士酒造のお酒
旨いと思った記憶だけは残ってるが飲み過ぎたのだろう。
残念ながら味は全く覚えて無い(笑)
手取川(てどりがわ) 純米酒 niji 石川県 吉田酒造のお酒
こちらも同様。爽やかな香りと甘み、滑らかな口当たりらしい。
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皆さまゲーム「どうぶつの森」をプレイしたことはあるだろうか。私はある。腸閉塞で入院してた時の暇つぶしに丁度良かったことを思い出す。
そんな同ゲームだが、英語版へのローカライズが大変だったとのこと。
※参考。『どうぶつの森』の英語化、笑っちゃうほど“超難題”だった。
https://automaton-media.com/articles/newsjp/animal-crossing-20250910-357023/
ローカライズとは、単純に翻訳するだけでなく対象地域の言語や習慣などの文化を踏まえ最適化することを指すらしい。
※参考。ローカライズとは?単純な翻訳との違い
https://monstar-lab.com/dx/about/about-localization/
有名な例で言うと日本語の「いただきます」や「ごちそうさま」に該当する言語・文化が英語圏に存在しないが故に翻訳が難しい。というのが分かりやすいだろう。
あえて翻訳すると「さあ食べよう」などと表現するらしいが「(大自然の恵みや営みの結果である命に感謝しありがたく)いただきます」という意味を内包してるとは全く思えない。死生観や文化が違い過ぎて相互理解が難しい一例と言えるだろう。日本人の感覚からすると翻訳を見聞きしてもピンと来ないし「ニュアンスが違いすぎる」「正確に訳せてない」と首をかしげるのではなかろうか。
同様に英語から日本語への翻訳が難しいパターンがあることも間違いない。文化が異なると言葉まで違いが出るのだなと改めて興味深さを感じる。
そのように難しいローカライズチームを率いていたLeslie Swan氏へのインタビューなのだが「どうぶつの森」は特にローカライズが大変だったそうだ。
何故ならば「キャラ名」「キャラごとの口癖」「イベント」全てが日本特有の要素だらけのため、単純に英訳するだけでは海外ユーザーに面白味やニュアンスが伝わらないものばかり。そのため全ての語句を作り直したそうだ。
「家具シリーズの名前を全部決める」「キャラ名と口癖を全部決める」など一気にローカライズを行う工程を繰り返したとのこと。考えるだけで気が遠くなる作業である。担当各位には労いの言葉と万雷の拍手を贈りたい。
更に当初からグッズ展開まで見据えていたそうで「全ての案」を法務部に提出→チェックを受けてたらしい。立案も大変だがチェックする法務部も大変だったことだろう。米国以外の文化圏でも楽しめるよう「独立記念日ではなく花火大会にする」など細やかな配慮も行われてたらしい。
タイトルの「どうぶつの森」である「Animal」も「Forest」も維持したかったそうだが後者は法務部から却下されたとのこと。何故却下されるのか理由が1ミリも理解できないが何かしらの理由があるのだろう。担当各位の苦労に涙を禁じ得ない。
そもそも日本向けゲームなのでプレイ中は何も疑問に思わなかったが、言われてみれば「大晦日の年越しそば」などまさに日本独自の文化だしローカライズには苦労したことだろう。ヨーロッパ向けにはスペインの風習にちなんだ「12粒のぶどう」として実装したそうだ。日本人の感覚としては「はて?それは一体どのようなモノ?」と疑問に思うが、逆の立場であれば「大晦日の年越しそば?」と疑問に思われることだろう。食は分かりやすく文化の違いを感じる一端だなと感じる。
開発者も知らない文化については現地スタッフとイメージを摺り合わせながら作ったそうだ。単なる言葉の違いだけでなく背景となる文化理解も必要なあたり「たかがゲーム。されどゲーム」なのだなと感心すらしてしまう。
その苦労のおかげか日本での売り上げは1191万本。全世界累計で4819万本だそうだ。日本の3倍以上も世界中で売れたことで関係各位の苦労が報われたと言えるだろう。
※参考。あつまれ どうぶつの森
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%81%82%E3%81%A4%E3%81%BE%E3%82%8C_%E3%81%A9%E3%81%86%E3%81%B6%E3%81%A4%E3%81%AE%E6%A3%AE
大分前にプレイしなくなったが、久しぶりに覗いてみる気になった今日この頃だ。
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ちょっと何言ってるか分からない?安心しろ。私もそう思う。
頼んだメニューはこちら。
・生アンチョビ
・ほや刺
・肝なめろう
生アンチョビ
アンチョビ自体は食べたことがあるものの生は初めてということで注文。
保存を目的としてないからか塩味控えめで素朴な味。旨い。
中乗(なかのり)さん 特別純米 長野県 中善酒造のお酒
フルーティな香りで雑味がなく旨味があるそうだ←全く記憶に無いので他人事
清嘹(せいりょう) しぼりたて にごり原酒 群馬県 町田酒造のお酒
控え目なフルーティーな香りがあり濃厚な甘味らしい(同上)
ほや刺
生臭さが残るが日本酒との相性が良く旨い。
日本酒の味は忘れてるのにツマミの味は忘れない不思議。
肝なめろう
安定の旨さ。
龍勢(りゅうせい) 冷やおろし 広島県 藤井酒造のお酒
フルーティかつ酸味があるらしい。
総じて満足。折角初挑戦の日本酒が取り揃えられてたのに味を全く覚えて無いのが残念だが酔っ払いなので仕方ない。次回は素面の状態で堪能したい。気になる方は是非チェックして欲しい。また来ます!
ごちそうさまでした。