ネット広告費が 世界中で12兆円詐欺被害
この物語はフィクションです。
登場する人物・団体・店・名称等は架空であり、実在のものとは関係ありません。
え?似たメニューを知ってる?それは偶然です。偶然ですってば。
今日は何を飲もうかな。
うん。今日は格安チェーン店にしよう。
○高屋だ。
2軒目なので軽くということで訪問。早速乾杯!(終わりの始まり)
ホッピーセット
安定の旨さ。
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ネットの広告費が世界中で12兆円も詐欺被害に遭ってる記事があった。
※参考。狙われる企業のネット広告費
https://www.jiji.com/jc/v8?id=202508adfraud-team
簡単に言うと、プログラムに広告を多数クリックさせることで多数閲覧したように見せかけ、広告主から広告費を騙し取る手口が急増してるとのこと。犯罪の手口もハイテク&巧妙化してるなと感じる。
(実際には人間が広告を閲覧してないのに)閲覧したかのように見せかけ広告費を騙し取る、れっきとした犯罪だ。「アドフラウド」(広告詐欺)と呼ぶらしい。(聞きなれない横文字で違和感があるので以下「広告詐欺」)
「広告詐欺」と聞くと詐欺商品・商材の広告もあったりするから紛らわしく感じるが、冒頭の記事はあくまで広告主の広告費を狙った詐欺についてである。なお前者は「詐欺広告」と呼ぶそうだ。
・詐欺広告
⇒詐欺加害者は広告主。被害者は一般人。
・広告詐欺
⇒詐欺加害者はプログラムを作成・仕掛ける人物。被害者は広告主。
※参考。デジタル詐欺広告と広告詐欺の違い
https://bizgate.nikkei.com/article/DGXZQOLM291S6029102024000000
個人的にはネットやアプリを利用するとあらゆるところで広告が表示され鬱陶しいと感じてるが広告詐欺は別だ。絶対に許してはならない。
何故ならば広告費というのは商品価格に影響するからだ。
よく「広告費換算で○○」と表現されることがあるが、あれはあくまで「その広告を実際に見聞きすることで推定○○%の人が興味を持ち購入するから価値がある」のである。「人間が見たワケではないのに支払う広告費」は無駄金を払っただけに他ならず、広告費の上昇分、商品価格に上乗せされるのは想像に難くない。
つまり詐欺を許してしまうと大多数の詐欺と無関係な一般人まで被害を被るのだ。許す・見逃す理由など1ミリも無いことをご理解頂けるだろう。
何せ他の「○○が無ければこのくらい売れてただろう」という推定額ではなく実際に12兆円もの金額が詐欺加害者の懐に流れているのである。まともな人であればこのような犯罪に手を染めることは躊躇するだろうから反社な組織にカネが流れてるのを見逃してると言って過言ではないのではなかろうか。
実際、国際的な過激派組織関連の動画サイトに複数の大手企業の広告が掲載されてたり、ロシアの犯罪組織が偽のウェブサイトを作成→アメリカの大手テレビ局などから巨額の広告費を詐取してたことが発覚。欧米の企業幹部らが声高に危機感を訴えるようになったそうだ。
国内で言えば違法コピーしたコンテンツを無料で掲載していた海賊版サイト「漫画村」が有名だろう。(アレは正確には今回の「広告詐欺」とは別物の事件だろうが違法サイトの運営者(犯罪者)に多額の広告費が流れたことには間違いない)
イギリスの調査会社によると2023年の被害は約842億ドルでネット広告費の2割余りだそうだ。更に2028年には倍の1723億ドルに膨らむと予測されてるとのこと。想像以上に多額な被害が発生してることに驚いた。
日本でもネット広告費は増加の一途を辿ってるそうで、電通によると昨年のネット広告費は3兆6500億円で広告費全体の5割近くを占めたらしい。テレビや新聞などを大きく上回った辺りに時代の流れ&諸行無常を感じる。
カネの流れ込むところに犯罪の手が伸びるのは古今東西変わらないと感じるし歴史に学べとはこのことかと思わされる次第だ。
さっさと取り締まって欲しいと思うが、ネット広告の実情に詳しい弁護士によると「詐欺として取り締まるのは非常に難しいのではないか」とのこと。何故だろう?
どうやらネット広告は仕組みが複雑で、広告主と広告が掲載される媒体の間に複数の代理店や仲介プラットフォームが介在するため「どの段階で詐欺が発生したかを立証するのが容易ではない」とのこと。更に容疑者が海外だったりドメインやアカウントを変更されれば追跡も困難になるそうだ。
また「請求できたとしても個々のサイトの被害額の多くは安いので賠償請求にかかる費用に見合わない恐れもある」ので「稼ぎやすく捕まりにくく生成AIを利用し簡単に実行できる『低リスクの犯罪』」とのこと。
うーん。広告詐欺に関しては仲介してる業者は(おそらく)無関係なのだから「サイトの質に見合わない多額な広告費が支払われてる」媒体の運営者を粛々と調査→訴訟すれば良いだけと思うが違うのだろうか?
上述のように追跡が困難だったり調査・訴訟費の方が高額で二の足を踏むケースが多いということなのだろう。極めて悪質な犯罪だと改めて感じる。
一応プログラムによる偽装クリックの検出や、不適切なサイトに広告が掲載されてないかを検知・ブロックする「広告詐欺」対策ツールはあるそうだが、詐欺加害者との攻防はいたちごっこなのが実情だそうで、被害をゼロにするのは極めて難しいとのこと。それはそうだろう。どのように防御されるかを研究されてしまえば攻撃側が有利なのは自明だ。
なので「破られることを前提として」対策し続けることが重要なのだが、そこで壁となるのが広告主側の経営層とのこと。一体どういうことだろう?
現場では「対策が必要だし重要」と認識してるが、経営陣からは「何故カネを出す広告主側が対策しなければならないのだ」「広告配信先を確認するとなると負担が増えるではないか(売り上げに繋がらないことに時間を割くな)」と言った意見が聞かれるとのこと。無理解甚だしいと思うが利益を追求する企業である以上、避けられない問題なのだろう。
私企業の自主性に任せてしまうと上述のように利益を優先してしまうため詐欺撲滅には到底及ばない。そこで総務省は有識者や業界関係者と議論を経て、広告主向けガイダンス(手引き)をとりまとめたとのこと。
具体策や体制整備の必要性を示すだけでなく「経営層の対応を強く促す」内容だそうで「現場がリスクを認識してても経営層から『パフォーマンスを上げろ』と言われれば対応は困難。経営層の関与・意識改革が重要」と訴えたそうだ。
私企業の行動を変えるには結局お上から具体的に指導するしかない。悪いニュースばかり聞く昨今だが素晴らしい取り組みに万雷&激励の拍手を送りたい。
他にも広告を評価する際の「クリック至上主義」や「短期的な成果を重視する企業姿勢」を問題視したり「業界全体が効果・効率だけを追い求めた故に昨今の状況となった点もある。質の良い広告の提供という原点に戻り考える機会だ」と語られるなど改革に向け動き出してるようだ。
広告詐欺をゼロにすることは難しいだろうが減らすことは不可能ではないだろう。
私は今後も広告は鬱陶しいと感じるだろうが詐欺撲滅に向けた取り組みは注視していこうと思う今日この頃だ。
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ちょっと何言ってるか分からない?安心しろ。私もそう思う。
頼んだメニューはこちら。
・ピリ辛豚骨つけ麺
ピリ辛豚骨つけ麺
お気に入りとなった熱盛。安定の旨さ。
総じて満足。〆ラーメンではあるがピリ辛なので意外とツマミになるのも嬉しい。気になる方はチェックして欲しい。また来ます!
ごちそうさまでした。