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お持ち帰り 焼き鳥

この物語はフィクションです。

登場する人物・団体・店・名称等は架空であり、実在のものとは関係ありません。

え?似たメニューを知ってる?それは偶然です。偶然ですってば。

今日は何を飲もうかな。

うん。今日は持ち帰りの焼き鳥にしよう。


札幌市営地下鉄東西線バスセンター前駅から南に向かって徒歩4分。

千歳鶴(ちとせつる)酒ミュージアムの裏通りにひっそりとたたずむ持ち帰り専門店。串○だ。


お店で飲むのも良いがたまには家で飲みたい時もある。そのような時に重宝するのがお持ち帰りだ。


一口にテイクアウトと言っても色々あるだろう。一番手軽で身近なのはスーパーの一角に店舗を設けてる形の持ち帰りだろうか。あれはあれで手軽という意味で悪くはない。が、味という意味でイマイチ満足感が低い。やはり味を求めるなら実店舗に限るだろう。というワケで札幌ではメジャーなチェーン店のこの店に来たというワケだ。


とは言えここは中で食べられるスペースは無い、いわゆる持ち帰り専門店だ。しかもこんな街中にあるにも関わらず工場直送である。


串○は工場で生産した商品を各店舗に配送し、注文ごとに焼き上げて提供する形式なのだが、その工場のうち2つがバスセンター前駅に集中しており満を持して工場直送の販売所が設けられたということだ。郊外ならともかく札幌駅や大通、すすきのが近い街中に工場があることに驚きを隠せない。


もちろん工場直送なので品質には何の問題も無い。むしろ店舗を経由するより品質が良いと言えるのではなかろうか。


持ち帰りやテイクアウトが当たり前になったのはコロナ渦が大きな要因であることは想像に難くない。自宅でも美味しい料理を食べられる選択肢が増えた点は喜んで良いだろう。


ただテイクアウトだと「店で食べてたのと全く同じメニューのハズなのに何かチガウ。味気ないというか満足感が低い。」と思ったことはないだろうか?私はある。何故か?と思ったがおそらく「店舗の内装やBGM、食器類やガヤガヤとした活気、雰囲気」が重要な要素ではないかと思う。


安い透明プラスチックに入れられた料理はどこか味気無さや大事にされてなさを感じてしまう。そう。諸々を含めておもてなしとして味わうことで満足感を得ていたワケだ。お祭りと逆で美味さ1~3割減となることを覚悟の上で頼む方がガッカリ感を軽減できて良いと思う。


そもそも串○は美味いはうまいのだが、気軽に安く飲みたい時に選ぶようなお店だ。小遣い制のサラリーマン御用達といって良いだろう。


なので元々のハードルがあまり高くないのでガッカリ感は低いのだが、何とご丁寧にも容器が透明な安いプラスチック製ではなく、発泡スチロール製?のレンジで温めることも出来るしっかりした肉厚タイプなので見た目もそんなに悪くない。もちろん原価が掛かってる分、容器代は別途発生するがはした金で雰囲気がアップする上にレンジも使えるとなれば文句などあるはずもない。企業努力に感謝!


コロナ渦と言えばの話しとなるが、コロナ渦も2年くらい経って一時期よりは落ち着いた様相だからそろそろ大丈夫では?と久しぶりに某居酒屋に行った際に、私も相手も同時にコロナに罹患したのだ。


個室だから大丈夫かな?と思ったがそんなことは無かった。おそらく従業員か客のどちらかが感染していたのだろう。いま考えてもバイオハザードの世界だと思う。


土曜に飲んで日曜は全く症状が出ず、月曜は軽くノドが痛かったものの熱も無いのでいつも通り出社。火曜の朝に熱っぽさを感じたので測ったら37.2度。微熱だから風邪かな?と思いながら念のため病院で診察して貰おうと思ったら、近所の病院では37度を超える場合コロナが疑われるため、コロナ判定できる病院で診断してもらってからでないと診察できないとのこと。そんな大袈裟な・・・でも高齢の入院患者がいるからシビアになるのは仕方ないのか。


と思いながらコロナ検査を実施してる病院を検索。思ったより少ない。。


診断だけだからどこでも良いと言えば良いのだが、一応口コミ評価が高めなところをチョイス。電話したら当日お昼ごろに検査可能とのこと。早速予約して訪問。


そこも感染予防が徹底されており、時間キッチリになるまで裏口の屋外で待機。時間となったら呼ばれるが、裏口屋外の階段で検査実施。たしかインフルエンザと同様に鼻の奥に綿棒を突っ込まれるタイプだったと思うが、検査後は帰宅を促され、結果は電話連絡するとのこと。微塵の油断も無い徹底的な姿勢に好感を覚えた。


帰宅途中に少し熱が上がって来たかな?と思っていたところ病院から電話を着信。30分経ったかな?くらいの時間だったので思ったより早い。さてさて検査結果はいかなるものか?


「陽性です」


もしかしたらと思わなくも無かったが、正直自分が感染するとは思ってなかったので一瞬フリーズした。え?マジで?これからどう行動すれば良いの?と軽くパニック状態になったが、病院の方が丁寧にこれからの行動を説明してくれたおかげで冷静に行動することが出来た。感謝。


会社にも連絡し、当日含め10日間は自宅待機が必要な旨を連絡。熱が下がって症状も落ち着いて作業できそうならリモート勤務して欲しい旨伝えられ、自宅の玄関外まで同僚がノートパソコン一式を届けてくれた。感謝!お礼に外のドアノブに珈琲セットをぶら下げておいたら無事引き取ってもらえた。令和と思えない物々交換的な様相が少し面白かった。


帰宅後どんどん身体が熱くなってきていることが体感でき、測るごとに体温が上昇していく。陽性と判明した2時間後には38度オーバー。近所の病院は正しい選択をしたことが良く分かる瞬間だった。


なお当時は罹患者がそこまで多くなかったおかげか保健所から支援物資も届けてもらうことが出来た。独り暮らしなのにダンボール3箱分の支援物資。大袈裟と言えなくも無いが、備えが無い場合このくらいは必要なのか。。10日隔離することの大変さを感じた。トイレットペーパーが一番ありがたかった。


発生した症状と言えばノドの痛みが一番激しかった。とにかくノドを針で突き刺したような激痛でツバを飲むことすら辛い。夜も2~3時間おきに目が覚めるレベル。猛烈な痛みは2日で引いたから良かったが、あれが何日も継続していたら飯も満足に食べられず栄養やカロリー不足による衰弱も発生していたかと思うとゾッとする。


次に辛かったのはセキ。ノドの痛みほどではないが結構セキが頻繁に発生してこれも辛かった。セキが出始めると止まらなくて涙まで出たほどだ。またセキが止まらないことにより発生する頭痛も辛かった。一番長引いたと言っても過言ではなく、完全にセキが収まったのは3ヶ月後くらいだった。コロナを舐めてはいけないと思った次第だ。


発熱も5日ほど続いたが、こちらは正直体感的にはそこまで辛くは無かった。一応身体の火照りと背中の寒気は感じていたが、他の症状の方が辛かったから構ってられなかったのかも知れない。38度オーバーが2.5日続き、37度オーバーが同じく2.5日続いた。6日目から通常の体温に戻ったのだが、それまで37~8度をキープしてたせいか夏なのに肌寒さを感じたレベルだ。これは確かに高齢者や乳幼児には厳しいだろう。


これらの症状はワクチンを4回接種済みでの結果である。ワクチン接種してなかったらもっと酷い症状となっていたかと思うと冷や汗が止まらない。


味覚障害や日常生活に支障のある後遺症が発生しなかったことが不幸中の幸いだがコロナは舐めたらアカンということを実感した次第である。


盛大に脱線した。元に戻ろう。


ということで今回は持ち帰りとすることにした。

あらかじめ電話予約しておけば待ち時間が無いのがありがたい。


頼んだメニューはこちら。(全部串の塩味)


・鳥ハツ(4本)

・豚しそ巻き(2本)

・豚アスパラ巻き(2本)

・砂肝(2本)

・塩ホルモン(2本)


頼みすぎだが昼夜兼用なので良しとしよう。

それでは乾杯!(終わりの始まり)


鳥ハツ。間違いない美味さ。買ってすぐに食べるのでまだ暖かい。レンジで温めなくても充分。下手な店だと固くてガッカリするがこちらはぷりっぷり。美味い。


豚しそ巻き。豚だけでも美味しいのにさらにしそで巻いてくれるだなんて最&高すぎる。豚の脂をしそが中和するためバクバク食べ進められる。美味い。


豚アスパラ巻き。アスパラに豚肉を巻くのも定番のひとつ。こちらも間違いない美味さ。緑のアスパラは大好物のひとつなのに白いアスパラは嫌いなのが不思議。同じくブロッコリーも大好きだがカリフラワーは大嫌いなのも同様。似たような人もいるのではなかろうか。


砂肝。こちらも定番。コリコリして美味い。酒が進む。


塩ホルモン。定期的に食べたくなる。独特の歯応えと絶妙な味。旨い。


残念ながら現在では同店舗は閉店したようだが、他店舗では今でも持ち帰りサービスを提供してるとのこと。もちろん店舗で飲食した方がより美味しく楽しく飲み食い出来るのも間違いないが、帰宅する面倒さを省きたい気分の時は持ち帰りというのも良い選択肢のひとつ。気になる方は是非チェックして欲しい。


また来ます!


ごちそうさまでした。

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