「知らない方が幸せ」 エンタメも
この物語はフィクションです。
登場する人物・団体・店・名称等は架空であり、実在のものとは関係ありません。
え?似たメニューを知ってる?それは偶然です。偶然ですってば。
今日は何を飲もうかな。
うん。今日は格安チェーン店にしよう。
○高屋だ。
2軒目なのでいつも通り軽くということで訪問。早速乾杯!(終わりの始まり)
ホッピーセット
安定の旨さ。
***
皆さまは知らない方が幸せだったという経験はあるだろうか。私は何度もある。
とは言ってもその内容は千差万別だし、概ねネガティブな内容が多いと思うが今回取り上げるのはエンタメなのでかなり軽い寄りだ。
それこそほとんど何も知らない子供の頃であればエンタメはそのまま素直に楽しめてたが、色々知識や経験を積み重ねて来ると引っ掛かりを覚えてしまい、エンタメですら「知らない方が(素直に楽しめて)良かった」と思うことがあるのかと驚いたことは記憶に新しい。
エンタメなのだから細かいコトは気にせず頭を空っぽにして楽しめば良いと理屈では分かってる。分かってるのだが、知識・経験と映像との乖離に雑念が生じてしまい没入感が損なわれるのは如何ともし難い。本当に勿体無いと感じた。
具体的には当時福山雅治のラジオを欠かさず聴いていたのだが、映画の紹介と共に福山が提供した名探偵コナンの主題歌が何度も流れて来て「映画館でコナンを観たことは無いけど主題歌がカッコ良いから一度くらい観に行ってみようかな?」と思い鑑賞した際に冒頭の感想を抱いたのだ。
「名探偵コナン ゼロの執行人」という題名だが観たことがある方もいらっしゃるのではなかろうか?映画自体の出来映えは非常に良かったと最初に言っておこう。 これから語るのはあくまで個人的に「知らない方が幸せだった」という話である。
エンタメあるあるだと思うが、この映画も車が活躍するシーンがあった。厳密には違うが便宜上カーチェイスシーンと呼ぼう。
そこまでは良い。しかしながら私は一時期どっぷり車、それもスポーツカーと呼ばれる車種にハマってたので無駄に知識だけは蓄積されている。なので細かいところが気になって仕方なかったのだ。
何せ毎月のように車雑誌やビデオを購入し隅から隅まで堪能。車関係のイベントにも参加するほどのハマりっぷりだったのだ。
とは言え自らエンジンを加工したりターボのA/R(エーバイアール)などを比較検討するレベルのヘビーユーザーではなく、あくまで雑誌やビデオから得られる上っ面の情報をかじる程度のライトユーザーだった。
※参考。私の知識はこの程度の上澄みレベル。
https://www.goo-net.com/knowledge/03019/
※参考。全く分からない(笑)数学や物理が実生活で役立ってる一例と感じる。
https://www.mhi.com/jp/technology/review/sites/g/files/jwhtju2326/files/2025-05/602160.pdf#page=2
劇中で満を持して登場するマツダRX-7(車両型式:FD3S。以下FD)
詳しくない人にもパッと見でスポーツカーという印象を与える名車のひとつだ。
見た目がスタイリッシュなだけでなく小型軽量なロータリーエンジンを採用してるため50:50とスポーツカーとして理想的な前後重量配分。
その他にも良い点はあるのだが色々な情報を仕入れてる私としては当然ながらデメリットも多々あることを知っている。なのでとあるシーンで声を上げそうになってしまった。
以下一部ネタバレとなるので、すまないがネタバレが嫌な方は閉じて頂きたい。
(つづきはスクロール・スワイプした先)
高速道路で片輪走行する場面が表示されても「いやそんなコト出来んやろ」と心の中で突っ込みを入れつつもまぁ映画だから映えを意識するよねと納得したし、キャリアカーを踏み台にジャンプして陸橋に飛び乗って走行するのもまぁアニメだから迫力を優先したのだろうと無理やり納得したのだが、その後線路に飛び降りてカーチェイスする場面となったのだ。
現実的にはそれまでのシチュエーションですらあり得ないが問題はどうやって線路に降りたのか?
推定10メートルくらいある陸橋上から線路にそのままダイブしたのだ。私はこの時点で我慢の限界を超え声を上げそうになったが大きく息を吸い込むことでグッとこらえた(笑)まさに息を吞むという状態だろう。よく我慢したと少しだけ自身を褒めたのは秘密だ。
数あるタフなモータースポーツの中でも最も一般道を走り尚且つ高速ジャンプすることで有名なWRC(ワールドラリーチャンピオンシップ)ですらその落差を落ちて無事な車両はほとんど無いのではなかろうか?
確かにWRCでもジャンプの飛距離が50メートルを超えたりして、それだけでもとんでもないことは間違いないのだが、それはあくまで「飛距離」の話であり「高低差」ではないのだ。
WRCのジャンプ映像をご覧頂ければお分かりになると思うが、大抵の場合車高と同じかプラスα程度。せいぜい地面から2メートル程度しか離れてない位置を飛んでることが多いのだ。高くても4メートル前後が上限と言ったところだろう。
※参考。何度観ても頭のネジがぶっ飛んでるレベルを遥かに超えている。。
https://www.youtube.com/watch?v=YVhkT9NnY7E
動画を見れば分かると思うが少しでも進入速度や角度がズレてると簡単にウイリー状態となったり鼻先から突っ込んだりするのだ。飛距離が伸びてるのは高速な下り直線かつスキー場のジャンプ台のようになってる特殊なケースではなかろうか?
そもそもWRCのように専用にゴリゴリチューニングした車両ですら高低差があるジャンプを飛んだあとにサスペンションや車両に与えられるダメージはかなり深刻だそうだ。当然衝撃を吸収するサスペンションも専用のものを用いてるしタイヤとフェンダーの位置も普通車と比べかなり余裕がある隙間を設定してるにも関わらずである。蛇足だが競技車両なので必要最低限の装備しか設置されておらず、エアコンはおろか車内は金属剥き出しで極限まで軽量化してることも付け加えておこう。
このように高低差があるところを落下するのがどれだけダメージを負うのか。前提条件として少しでもご理解頂ければ幸いだ。
そもそもFDは路上を走る前提のサスペンションなので落下ダメージによる衝撃を吸収できるとは思えない。それに加え元々FDは車体剛性が弱くヤレやすい(簡単に言えば車体自体がグニャグニャ歪む)性質があるので色々なところに力が分散されトラクションが掛かりにくくなる可能性が高い。(エンジンパワーが路面に伝わらず逃げる)
なのでもし仮に無事に線路上へ着地できたとしてもその後まともに走行できるとは思えない。位置エネルギーを甘く見ては行けない。何せダムの水力発電は位置エネルギーを利用してタービンを回し発電してるほどだ。
着地したのがモノレールの線路だったので砂利や線路幅などを気にせず済んだが、コレがモノレールではない普通の線路だった場合更に突っ込みどころ満載となったことは言うまでもない。砂利でトラクションが掛からない。枕木でまともに走れるワケが無い。線路幅とトレッド内径を考えると片方の線路をまたぐ形でしか走れない。線路の高さと車のハラが干渉する。などだろうか。無粋なのは認める(笑)
所詮エンタメなのだから余計なことを考えず楽しめば良いのだが、今まで培ってきた余計な知識が邪魔をして純粋に楽しめなかったのが残念だった。
コナン映画はアマゾンプライムで観れるので気になる方はチェックして欲しい。
とまぁ散々言ったが幸せの総量で言えば知識や経験を得た時間の方が映画のわずか数分より遥かに価値が高いので結果的に問題ないのだがエンタメですら「知らない方が楽しめた」ということが起こるのだなと勉強になった今日この頃だ。
***
ちょっと何言ってるか分からない?安心しろ。私もそう思う。
頼んだメニューはこちら。
・マカロニサラダ
・そら豆
・秘伝の辛味噌ラーメン
マカロニサラダ
定番の一品。旨い。チビチビつまめるのも嬉しい。
そら豆
こちらも間違いない旨さ。同じくこれだけで戦えるのも素晴らしい。
秘伝の辛味噌ラーメン
今まではピリ辛とんこつネギラーメンが最高と思ってたが今ではすっかりこちらがお気に入り。旨い。
総じて大満足。いつも定番メニューばかり頼んでしまうがそれでも満足度が高いのが嬉しい。気になる方はチェックして欲しい。また来ます!
ごちそうさまでした。