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やっぱり美味しい 日本酒

この物語はフィクションです。

登場する人物・団体・店・名称等は架空であり、実在のものとは関係ありません。

え?似たメニューを知ってる?それは偶然です。偶然ですってば。

今日は何を飲もうかな。

うん。今日は日本酒にしよう。


上野駅の南側、JR高架下の「アメ横商店街」と線路を挟んで反対の東側。

飲み屋街を歩いて3分。のんちゃ○ 上野本店だ。


ここは以前「呑める魚屋 ○草」に行った際に、もう少しだけ飲みたいと思ってふらりと寄ったら大当たりだった店だ。事前情報ゼロで立ち寄った店が大当たりなのは素直に嬉しい。何と言ってもここは日本酒が豊富に用意されてるだけでなくサ☆ポロ赤星ラガービールも置いてあるのだ。大当たりと言って良いだろう。店主さんのセンスが伺える。


店内喫煙可というのもポイントな点だろう。いまや全面禁煙という店が主流な中、喫煙可な店は希少となっている。更に店内も喫煙可ということは逆にセールスポイントになるということだ。実際若者数名連れが入店しながら「え?ここ店内も喫煙可なの?嬉しい」と喜んでいた。店外に明示しておけばタバコ嫌いな人は来店しないだろうし喫煙者には歓迎されるだろう。他店との差別化のひとつとして喫煙可はありだなと感じた次第だ。


日本酒と言えば昔はカップ酒の(くさ)い匂いを振りまきながら泥酔するサラリーマンやホームレスを見てきたので嫌悪の対象だったし、酒を飲むようになってからも悪酔いのイメージが強かったので避けていたが、美味しい日本酒もたくさんあることを知ってからは好んで飲むようになった。


しかしながら特に冷酒はヤバいことは間違いない。美味しいことは間違いないのだが突然意識が落ちるのだ。そう。まるでブレーカーを落としたかのようにガクンと意識が落ちる。京都で4名ほどで飲んでいたことがあるのだが、一緒に飲んでいた女性がケラケラ笑いながら「さすが京都。本当に日本酒美味しいね。」とか言いながらごくごく飲んでいたが、帰り道で突然意識が落ちて爆睡状態となり、皆で支えながらホテルまで送り届けたことが京都旅行の大きな土産話となった。日本酒を飲む時は特に限界を超えないよう気を付けよう。理性が残ってればの話だが(笑)


ということでやってきたこのお店。人気店なのか昼間から繁盛してる。しかも結構若い女性客も多いのが印象的。インフルエンサーか誰かがオススメしたのだろうか?上野近辺らしからぬ客層に違和感を覚えつつそのカオスさすら上野の良さなのだろうと納得する。まずは赤星で乾杯!(終わりの始まり)


お通しはオクラのごま和え。うん。正直コレがあればしばらく戦える。ネバネバ系って何でこんなに美味しいんだろう。素晴らしいツマミのひとつだ。


頼んだメニューはこちら。


・つぶ貝わさび

・長いもわさび漬け

・はつ串

・はつもと串

・大山鶏たたき炙り2種盛り合わせ


わさびが被ったがそんなの気にしない。美味しければそれで良いのだ。


ちなみに繁盛店だと料理が提供されるまで時間が掛かることが多いが、ここは提供速度が早くてビックリした。


つぶ貝わさび。間違いない美味しさ。ちびちび味わえるまさにツマミの王道と言って良いだろう。


長いもわさび漬け。こちらも美味い。2~3cm角のゴロっとしたサイズだが軽くてサクサク食べられる。いくらでも食べられるように感じる逸品だ。


はつ串。旨い。けど火を通し過ぎなせいかぷりっと感が損なわれてるのが少しだけ残念だった。


はつもと串。美味い。こちらはぷりっと感が残っていて良かった。


大山鶏たたき炙り2種盛り合わせ。たたきがあったら絶対注文してしまう大好きなメニューのひとつ。九州の甘い醤油と一緒に提供されることが多いがこの店では普通の醤油しか置いてないようなので、ダメ元でポン酢が無いか確認したところ提供いただけたのが嬉しかった。感謝!うん。美味いけど少し乾燥気味なのが残念。新鮮さより提供速度を重視してるということだろう。そこまで大きな不満というワケでも無いので良しとする。


それではメインの日本酒と行ってみよう。


このお店は日本全国の日本酒を取り扱っており、「東北・中部地方」が14種類。「関東・近畿・中国・九州地方」は12種類の日本酒が提供されている。通常90mlのグラスで提供されるが1合2合でも注文できるとのこと。よほど気に入ったお酒が見つかったのであれば大きなサイズで飲んでも良いかもだが、正直ほとんど知らないお酒ばかりなのでここは試飲と思って色々な種類を頼むところだろう。ということで通常サイズで選んで行く。


今回頼んだ日本酒はこちら。(すべて冷酒)


・尾瀬(おぜ)の雪どけ 純米大吟醸

・いづみ橋 純米

・鍋島(なべしま) 特別本醸造

・作(ざく) 純米吟醸

・黒龍(こくりゅう) いっちょらい 吟醸

・磯自慢(いそじまん) 本醸造

・川中島(かわなかじま) 純米にごり

・陸奥八仙(むつはっせん) 特別純米


銘柄を決める際は厨二病を発揮するのがマストなのだろう。少年心はいつの時代も変わらないのだなと思いながら味わっていく。


尾瀬(おぜ)の雪どけ。群馬県 龍神酒造のお酒。柔らかくて優しい味。後味スッキリ。苦味が無くフルーティーさを感じる。美味い。単体で飲むと美味しいけどツマミとは合わなかった(笑)


いづみ橋。神奈川県 泉橋酒造のお酒。神奈川でも日本酒作ってるの?とビックリした。海老名インターの近くにあるらしい。こちらはザ日本酒という香りで辛口。旨い。ツマミと合わせると更に美味い。


鍋島(なべしま)。佐賀県 富久千代酒造のお酒。辛口。旨い。単体で飲むと刺激のある辛口なのに、つぶわさびツマんだ後に飲むとマイルドに感じる不思議。


作(ざく)。三重県 清水清三郎商店のお酒。酒蔵なのに商店という名前なのが面白い。物凄く芳醇な甘さ。スッキリとしてて美味しい。なのにつぶわさびツマんだ後に飲むと辛口に感じる不思議。鍋島と真逆な感想となるのが面白い。単体で飲むのとツマミと一緒に味わうので全然味わいが変わるのが驚いた。ワインで良く聞くけど酒とツマミには相性があるというのが良く分かる。


黒龍(こくりゅう) いっちょらい。福井県 黒龍酒造のお酒。「いっちょらい」とは福井の方言で「一張羅」のことらしい。初めて知った。フルーティーで旨い。


磯自慢(いそじまん)。静岡県 磯自慢酒造のお酒。辛口。本醸造だが全然気にならないレベルにスッキリしてて美味い。私は知らなかったが結構有名なお酒らしい。これだけ旨かったらそりゃ有名になるだろうと納得の味。


川中島(かわなかじま)。長野県 酒千蔵野のお酒。久しぶりに美味いにごり酒を飲んだ。アルコールを抜く前の甘酒という感じ。ちなみに天文9年(1540年)創業で信州・長野県で最も長い歴史と伝統を誇る酒蔵。全国的にも7番目の歴史を持つ酒蔵らしく、かの川中島合戦の際「武田信玄」が千野の酒を召し上られたことでも有名とのこと。歴史も感じられて素晴らしい。


陸奥八仙(むつはっせん)。青森県 八戸酒造のお酒。スッキリというよりはマイルドな甘口という感じ。美味い。初心者にもオススメ出来そう。


まだ飲み足りないが、以前行った「呑める魚屋 ○草」のほや刺しを食べたくなったので二軒目に行くことに。


もちろんツマミはほや刺しを注文。

頼んだ日本酒はこちら。(すべて冷酒)


・誠鏡(せいきょう)

・寒菊(かんきく)

・町田酒造(まちだしゅぞう)


誠鏡(せいきょう)。広島県 中尾醸造のお酒。物凄くスッキリしてて美味しい。


寒菊(かんきく)。千葉県 寒菊銘醸(かんきくめいじょう)のお酒。誠鏡より芳醇で美味しい。単体で飲むと明らかにこちらの方が旨いのに、ほや刺しをツマんでから飲むと誠鏡の方がふくよかな広がりを感じて遥かに美味しいのが不思議。


町田酒造(まちだしゅぞう)。群馬県 町田酒造のお酒。飲みやすいのに芳醇で後味スッキリ。旨い。本日飲んだ中で個人的なお気に入りトップ3を決めるとしたら作、川中島、町田酒造になると思った。しかしながらまだまだ知らない日本酒がたくさんある。これからも未知の日本酒にチャレンジして行きたいと思う。


飲みすぎた感は否めないが2人で飲んだので実質半分の5.5杯だ。許容範囲ギリギリと言って良いだろう。90mlと言わず、45mlサイズのグラスがあった方がよりたくさんの種類を楽しめて良いかも知れない。


全体的に感じたのは甘口のお酒は単体で飲むと芳醇で美味しいけどつまみと合わせると残念な結果となり、辛口は逆につまみと合わせると美味しくなる傾向があったことだ。頼んだツマミとの相性問題もあると思うが、しばらくは甘口を飲むときは単体で。ツマミと合わせる場合辛口を頼むようにすると外れが少なくなるだろう。今後は甘口に合うツマミも試して行きたいと思う。


結局二軒はしごしたワケだがどちらも大満足。また来ます!


ごちそうさまでした。

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