すすきので 海鮮
この物語はフィクションです。
登場する人物・団体・店・名称等は架空であり、実在のものとは関係ありません。
え?似たメニューを知ってる?それは偶然です。偶然ですってば。
今日は何を飲もうかな。
うん。今日は海鮮にしよう。
札幌市営地下鉄南北線すすきの駅からゼロ番地に向かって徒歩5分。
蟹と牡蠣といくらとウニ 海鮮橘-tachib○na- ススキノ野口ビル店だ。
皆さんはすすきのゼロ番地と言う名称をご存知だろうか?私は北海道に来てから知った。昭和の時代から取り残されたような古い飲み屋街ビルを指す。昼間に見るとただの薄汚れた古くて長細いビルだ。
普通飲み屋街と言うと1階に店舗がずらりと並ぶイメージがあると思うがここは違う。地下1階の通路沿い左右にずらりと店舗が立ち並ぶ。おそらく積雪や防寒対策なのだろう。居酒屋という名称を掲げてる店もあるが半分以上スナックと思って間違いない。ビルの古さと比例するように店主やスタッフが年寄りだらけなのも時代に取り残された感があって味がある。興味がある方は怖いもの見たさで挑戦してみても良いだろう。なお酔っぱらうとトイレ行った後どの店に戻れば良いか分からなくなるので注意が必要だ。個人的には西側突き当たり右側の蕎麦が美味しいお店がオススメだ。店名は忘れたので各々調べて欲しい。
すすきのゼロ番地付近はすすきのの奥地というか中心部のようなものと言っても過言ではないので、ホストや風俗街の看板も堂々と掲示されている。歌舞伎町もそうだが看板やネオンの煌びやかさが派手で毒々しいことこの上ない。いくら看板が綺麗だろうがその裏に蠢く金銭や愛憎そしておそらく暴力のドロドロが滲み出ておぞましさを感じるものだが、風俗の看板は明け透けにも程があるのも辟易とさせる。一番の衝撃を受けたのは「あした○ニョー」だ。有名作品をパロディ化するAVタイトルは良く見かけるが、公共の場に掲示する看板はさすがに規制すべきだろと思ったものだ。突き抜けすぎてて逆に笑ったことは未だに記憶に強く残っている。
歌舞伎町で思い出したが、キャッチの規制が入る前はそれはもう酷いものだった。私はラーメンを食べに行きたかっただけだし用事があったからイヤホンで音楽ガンガン聞きながら早足で歩いていたのだが、ダミ声で痩せぎすのおばちゃんが数十メートルもしつこく声掛けて来る上、最後は腕にしがみついて来たから恐怖を覚えたものだ。当然拒絶反応を示したうえ振り払って逃げたが、いま考えると必死すぎる言動と行動は借金または違法薬物が背景にあったのかも知れない。好奇心で闇を覗いてはいけないということだ。
それに比べるとすすきのはまだ全然健全と言えるかも知れない。それに食が美味しいことが最大のメリットと言える。飲食中のツマミが美味しいだけでなく〆のラーメンが充実してることも素晴らしい点と言えるだろう。脳ミソのリミッターがぶっ壊れて〆で5軒ハシゴしたことは未だに自分の中の伝説として残っている。だから太るんだと?その通りだ。貴方は正しい。〆は1軒にしておくとしよう。
光があれば闇があるとは言え盛大に脱線した。元に戻ろう。
このお店は例によって「喫煙可」で検索してヒットした店だ。
すすきのでさえ禁煙の店が多い。不便な世の中になったものだ。
さすがに場所柄からか値段はお高め。厳選するとしよう。
頼んだメニューはこちら。
・だし巻き玉子
・ラーメンサラダ
・サーモンいくら丼
・刺身5種盛り合わせ(海老、マグロ、サーモン、ホタテ、カツオ)
それでは乾杯!(終わりの始まり)
だし巻き玉子。ふわっふわなだし巻き玉子の上にネギが載ってる。うん。これだよこれ。美味い。
ラーメンサラダ。今では定番ラーメンサラダ。ラーメンという名前が付いてるけど正確にはパスタでは?と思いながらいつも食べている。まぁ美味しければ何でも良いのだが。
サーモンいくら丼。小さめの升にちょこんと入ってる丼だった。味は美味しいけどサイズが小さすぎる。未就学児用サイズかと思うレベル。だが美味しいので許す。
刺身5種盛り合わせ(海老、マグロ、サーモン、ホタテ、カツオ)。うん。どれもぷりっぷり新鮮で旨い。北海道は海産物が美味しいことは間違いない。もはや昭和に東京で出されていたペラペラで新鮮さの欠片も無い回転寿司など思い出せないレベルだ。
味のクオリティは高いけど場所柄かお値段お高め。量少な目。喫煙可という意味では貴重だけど積極的に選ぶ店でも無い印象。他の店が満席だったらまた来ます。
ごちそうさまでした。