浅草で 路地裏デビュー
この物語はフィクションです。
登場する人物・団体・店・名称等は架空であり、実在のものとは関係ありません。
え?似たメニューを知ってる?それは偶然です。偶然ですってば。
今日は何を飲もうかな。
うん。今日は浅草で路地裏デビューしよう。
都営浅草線 浅草駅から西に向かって徒歩9分。
居酒屋 ○鐸だ。
つくばエクスプレスの方が近いが利用者数を考えたら浅草線や銀座線、東武伊勢崎線などの方が現実的だろう。以前適当にふらついてた時、意外と路地裏も飲み屋さんがあったので今回はそちらを訪問してみることに。
しかし前回訪問時はゴールデンウィークかつ週末ということもあったのだろう。
お店も多数開いてたしお客さんも潤沢だったのだが平日昼間は閑散としてる。
開いてる店も限られてるしお客さんも少ない。なるほど。ホッピー通りはともかく路地裏は上野界隈と異なり昼飲み出来るのは土日祝限定ということなのだろう。
そんな中こちらのお店を発見。どうやらハッピーアワーをやってるようで平日17時までは220円で飲めるとのこと。それは路地裏デビューに相応しいということで入店。早速乾杯!(終わりの始まり)
やはり赤星はいつ飲んでも旨い。
ハッピーアワー対象のドリンクは限られておりレモンサワーかハイボールのみとのこと。ハイボールが飲めるのであれば無問題な私としては大歓迎だ。
さてさて何を注文しようかな。
目移りするメニューを眺めていたところ気さくな店員さんからオススメされた料理をそのまま注文することに。ついでに間違いないであろう漬物も注文。
頼んだメニューはこちら。
・春菊のナムル
・手羽先揚げ
・白菜漬け
春菊のナムル
春菊と言えばすき焼きを始めとして鍋に入れるくらいしか使い道が思い浮かばないしナムルなど聞いたことも無い。だけど見た目は思ったよりかなり良い。ドキドキしながら食べてみたところコレが大正解。物凄く旨い。
素材自体が物凄く新鮮で良いのだろう。変なエグみはないし爽やかな香りおよび微かな苦味がニンニク醤油とごま油の味付けと絶妙にマッチしておりツマミに最適。自宅でも作れそうだけど配合のバランスや新鮮さなどを考えたらお店で食べた方が良いのだろう。こちらへの来訪時は絶対注文した方が良い逸品と感じた。
***
左側にチラリと映り込んでる「18才と81才の違い」が面白すぎて笑ってしまった。どこかで見たことあるなと既視感を抱いたが笑点の大喜利コーナーが元ネタとのこと。さすがセンスが良いというかキレがあるというか風刺や皮肉が効いてるなと思った。
元ネタは何かなと探してたところ面白いという反応が大半であるのに対し、笑えないという反応も極小数ながら散見された。
確かに失礼と思われる表現や配慮が足りないと言われればその通りかも知れないが個人的にはそんな些細なことまで目くじら立てる方が窮屈な社会となり生きづらく無いか?と感じてしまう。
極端に言えば現実に発生してる問題なのだから笑いごとにするのは何事かと言うのが主張のようだが、笑いに変えて柔らかな表現にしつつ社会問題として提起する方がよほど前向きかつ健全だと思う。
何だろう。このように笑いの題材にするなどけしからん的な考え方をする人達は、深刻に哀しい顔や生真面目な表現ばかりした方が世の中が良い方向に進むと考えているのだろうか?
私は全くそう思わないし、むしろ真逆だと思う。
テレ東で働きながら漫画家としても活動してる真船佳奈が「オンエアできない」という漫画の冒頭で展開したエピソードトークが分かりやすい例だと思う。
東日本大震災後ほぼ全てのテレビが悲惨な被災状況を特番として連日放送する中、(おそらく)テレ東だけがバラエティ番組を放送してたようで、人が笑ってるのを久しぶりに見たおばあさんが元気を貰ったと涙まで流したらしい。
私はその頃テレビを手放してから久しかったので実際どのくらい酷かったのか不明だが、周囲の同僚から聞いた限り確かにどのチャンネルに変えても震災関連の特番ばかりでウンザリしてたとのこと。暗い気持ちになるからテレビを付けなくなったという同僚もいたほどだ。
私は動画サイトに載せられる各種動画で津波を含む震災状況を確認してたが、途中から被災の酷さを直視できなくなり一切触れなくなった。端的に言えばPTSDに近い状態になったのだろう。
意図的に封印して数年経った頃シンゴジラが流行ってたので鑑賞しに行ったところ東日本大震災を彷彿とさせる場面がいくつもあった際にフラッシュバックを起こし動悸が発生。島本和彦が言いそうな「庵野もういい。やめろ。もうやめてくれ」という懇願のセリフが脳裏を駆け巡った。
最後まで気が抜けない展開で手に汗を握り締めながら鑑賞終了。最後は放心状態となりながらエンディングロールを眺めるハメとなったことは忘れられない。
結局お気に入りの映画となり5回も鑑賞しに行った上ブルーレイまで購入したのはシンゴジラが初めてだ。おかげさまでトラウマも克服できたと言って良いだろう。
エンタメとして作られた映像ですらトラウマを刺激されるのだ。真面目に向き合うことはむしろ悪影響の方が大きいと言っても過言ではないかも知れない。
人間は楽しいから笑うのではなく笑うから楽しくなるという説があるらしい。
実際脳みそは結構単純らしく行動から思考や感情を生み出すとのこと。それであれば心情はともかく笑顔を作ることで楽しい気分になるのは理解できるし、行動するからやる気が出るのも納得だ。腰が重くても行動しだしたらいつの間にかやる気が出てたというのもそれに該当するのだろう。
そう考えると笑いに変えるのはアリというかむしろ積極的にそうすべきだと思うし深刻な顔で真面目に取り組むと悪影響を及ぼす可能性が高いのであれば良い結果に繋がるよう改善した方が良いと思う。
もちろん特定の人物を貶めるような表現は論外だし仮にそれをお笑いだと考える人がいるのであれば致命的にお笑いの才能が無いとしか言い様が無いので強く引退をオススメする次第だ。
不変の事実として生きとし生けるもの例外なく老いるし最終的には死ぬのだ。
それなら少しでも笑いに変えて楽しく生きようと思い願う今日この頃だ。
***
ちょっと何言ってるか分からない?安心しろ。私もそう思う。
脱線しすぎた。元に戻ろう。
ハイボール
旨い。ハッピーアワー最高。
白菜漬け
予想通りこれだけでチビチビ行ける。旨い。
手羽先揚げ
オススメするだけあり旨い。食べづらいのだけが難点(笑)
トウモロコシの天ぷら
これもまた珍しいメニューのひとつだが甘味を強く感じて物凄く旨い。
こちらは別のお客さんからお裾分けして頂いた一品だ。
白ワイン
飲みやすくて旨い。銘柄は書いてないが良い品を仕入れてるようだ。
トイレの手洗い場の蛇口がユニークだったので撮ってしまった(笑)
ヤカンを傾けると水が注がれるシステム。よく思い付いたなと感心する。
総じて満足。どうやらこちらの店はオープンしてから4ヶ月少々しか経ってないようだが既に地元の常連さんにも認識されてるようだ。初訪問だったが一気にお気に入りに昇格。常連さんに聞いたところホッピー通りは観光地向けなので基本的に路地裏を巡った方が良いとアドバイス頂いたので今後の参考にしようと思う。気になる方は是非チェックして欲しい。また来ます!
ごちそうさまでした。