利便性だけが売り? 焼鳥
この物語はフィクションです。
登場する人物・団体・店・名称等は架空であり、実在のものとは関係ありません。
え?似たメニューを知ってる?それは偶然です。偶然ですってば。
今日は何を飲もうかな。
うん。今日は焼鳥にしよう。
JR御徒町駅から東に向かって徒歩1分。
鳥劇○ 御徒町店だ。
斜め前に駅が見えるので超好立地と言って良いだろう。以前から通りかかって気になってたので訪問したというヤツだ。飲み放題の文字に踊らされたと言っても良いが飲んだくれなのでそれで良いのだ。
着席と同時に店員さんに飲み放題を頼んだところ飲み放題は2名以上とのこと。あ、さよですか。。
まさに出鼻をくじかれたと言っても良いスタートだ。どうしよう?それだと目的を達成できないのでいいですと断り退店するべきか。一応味や雰囲気などをチェックしてから判断すべきか。
・・・仮にダメだったとしてもネタになるから良いかと思い後者を選択。この時点で何となく悪い予感を感じなくも無かったが、内側から発せられる警戒信号から目をそらしつつ早速乾杯!(終わりの始まり)
モヤっとした気持ちを抱えつつ飲んでもビールはやはり旨い。
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それにしても飲み放題は○名以上からという縛りがあるのは最近では結構古い慣習だと思うのは私だけだろうか?
もちろん経営判断からそのような設定としたのは分かるのだが、それなら看板にも一目で分かるよう明記しろと言いたい。
来店機会は最大限増やしたいし利益も最大限に増やしたい?ふむ。分からなくはないが果たしてそこに客側がどう思うかの心理は考慮されてるのだろうか?
どこで読んだか忘れたがかなり雑に分類すると長期的な利益を重視する傾向が強い人と短期的な利益を重視する傾向が強い人に分かれるようだ。
例として遺産相続が挙げられていたが、親類同士で集まった際に人が変わったかのように遺産の取り分を最大限大きくしようと鼻息荒く行動する人は目先の利益しか頭になく、その行動によってその人が周りからどのように見られ、今後どのように長期的な不利益を被るか考えが及ばないとのこと。
私などは正反対なので目先の利益確保に血眼となる気持ちが1ミリも理解できないがそのような傾向が強い人もいるのだろう。
違法つまり捕まるなど自分の不利益が明らかでないなら何をやっても良いという風潮のニュースを最近聞くことが増えた気がするが、カネに限らず承認欲求なども含め目先の利益のためなら長期的な不利益は考えない人の末路なのかも知れない。
想像力が欠如してるにも程があるとしか言いようがないがコレも多様性のひとつと言われればそうなのかと納得せざるを得ないが、これまでと同様に黙って距離を置くだけである。コレも広義の人徳と呼ばれる一種なのかも知れない。改めて自戒する今日この頃だ。
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お通しは砂肝
悪くはない。
香りハイボール
香りという名称が意味不明だがクセの無いハイボールだった。
金の串
看板メニューのひとつ。山椒の香りが香ばしい。甘めだけどベタつかないタレ。サッパリで胃もたれしない感じで好印象。コレは普通に旨い。
うな串
こちらは逆に山椒無し。こちらこそ山椒で香りづけと痺れを足すべきでは?と思ったが社内で誰も指摘しなかったのだろうか?タレが少しチープだが悪くはない。
手前から砂肝、ハツ
砂肝。コリコリで悪くはない。
ハツ。少し火を通しすぎで身が固めだが悪くはない。身は火を通しすぎなのに冷えてるという不思議も味わえる(笑)
火の串スパイシー
クミン系の香り。見た目は辛そうだが辛さはゼロ。タレは甘めだがクミンの香りが強めなのでアジアンな印象。こちらも看板メニューのひとつだがこちらは人を選びそう。金の串の方が万人向けという感じ。
ここまで味わって思ったが、悪くは無いのだが格別にこちらの店を選ぶ必要性は全く感じない。駅が近く利便性が良いことが最大の売りという感じだろうか。
何だろう?焼鳥を売りにしてるハズなのに焼鳥が旨くなくてワクワク感を全く感じないのだ。「悪くはない」は「不味くはない」と同義の最低限のラインでありそれを満たせば無問題というワケではない。
串も冷えてるしおそらくだが業務スーパーのような安い食材を温め直しただけというヤツではなかろうか。炭火で一生懸命旨い焼鳥を提供しようと頑張ってる他店に失礼だし紛い物にも程があるので焼鳥を店名に掲げて欲しくないと思う。
最初の飲み放題が出来ない時点でケチが付いたが味が良ければ全て良しである。味次第で評価を上方修正しようと思っていたがむしろ更に下方修正するハメになってしまったのが残念。逆に飲み放題が選択できなくて良かったと思ったのは秘密だ(笑)
ということで冒頭の悪い予感という伏線を無事回収したワケだが、他に選択肢が無いのであれば消去法としてなくはないというレベルにオススメしない店である。チャレンジ精神がある方はチェック頂ければと思う。気が向けばまた来ます。
ごちそうさまでした。