本格的な 中華系の羊料理
この物語はフィクションです。
登場する人物・団体・店・名称等は架空であり、実在のものとは関係ありません。
え?似たメニューを知ってる?それは偶然です。偶然ですってば。
今日は何を飲もうかな。
うん。今日は日本酒はしごしよう。
JR御徒町駅から南西に向かって徒歩3分。
羊香味○だ。
南口から3分なのでかなり閑静な住宅地というかビル群と言って良いだろう。以前訪問した別の店でジンギスカンは旨かったのに接客で残念な思いをして以来、羊を食べたい欲がふつふつと育っていたのだがグーグルマップでこちらのお店を発見。ようやく訪問したということだ。
どうやら孤独のグルメで放送されたことがある店舗らしいので期待が高まる。
早速乾杯!(終わりの始まり)
珍しく○ビスを置いてあったので迷わず注文。やはり旨い。
さすがに串焼きは時間掛かるかなと思い早目に注文することに。
頼んだメニューはこちら。
・ラム串五本セット
・ラム肉炒め(クミン)
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孤独のグルメも大人気コンテンツのひとつだろう。
原作が面白いのはもちろん、テレビドラマも面白く人気になるのは原作者を含めた関係者だけでなくファンも嬉しいことだろう。私もそのひとりだ。
テレビドラマは2012年からスタートしたそうなので実に干支ひと回りを優に超えたということか。大人気長寿番組と言って良いだろう。
主人公役である松重豊は役者という職業上、あまり太り過ぎるワケにもいかず小食なうえ運動も欠かさないようだ。私も人生最大に太ってた時期と逆に小食になった時期を経験してるので分かるのだが、小食な人間が孤独のグルメで出てくるようなそれなりのボリュームを完食するのは結構大変なことだと同情してしまう。決して無理せず体調第一で進めて頂きたいと思う。
孤独のグルメと言えば扶桑社の雑誌に掲載されていた関係もあるのだろう。最初はフジテレビに企画が持ち込まれたそうだ。
しかしながらただ静かにオッサンが内心を淡々と語りながら食べることがメイン。という世界観が全く受け入れられなかったようで即却下となったらしい。
その後現在のようにテレビ東京でドラマ化となったワケだが、コレに関しては私も孤独のグルメが受けたのは結果論であり、企画の段階ではとてもではないが受け容れられない放送局の方が大多数では?とファンである私も思うほどだ。むしろよくここまで世界観を表現できたなというところが正直なところだしテレビ東京の度量の大きさおよびスタッフの尽力を褒めるところだろう。
松重自身もオファーを受けた際はオッサンが食べてるだけで物語があるワケでも事件が起こるワケでも無い。視聴率が取れるかも分からずプロフィールの汚点になるだろうとまで思っていたそうだ。それが今や松重自身が監督・脚本・主演すべてを務めた映画が公開されたほどである。まさかこんな未来が来るなど夢にも思っていなかったに違いない。まさに人間万事塞翁が馬というヤツだ。
撮影対象とする店だが、原作に登場した店は使わないとの条件を原作者である久住昌之が出したそうだ。
なかなか厳しい条件だと思うが原作や条件を踏まえつつ1シーズンにつき150軒程度をスタッフが分担して事前調査。同じ店に何度か通った上で撮影オファーを出しているとのこと。原作への愛が無いと出来ないなと思ったところプロデューサー自身が原作を大好きで映像化したいとこぎ着けた結果とのこと。なるほど。だから原作通りとは言えないものの原作の根っこにある空気感を大事にしたドラマ作りが出来たということか。納得である。
神は細部に宿るという有名な言葉があるが、職人が作り上げる工芸品や芸術作品だけでなくテレビドラマのような映像作品にも通用する言葉なのかも知れない。関係各位にはこれからも良い作品作りに邁進して頂きたいと思う今日この頃だ。
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ラム串五本セット
注文から5分程度で到着。早すぎる。どの串が何の種類かを聞こうと思ったがスタッフ全員大陸系の方だし日本語があまり通じなさそうというのと、接客は大陸クオリティという感じなので正確な種類は諦めることに。
串を奥から頂くことにする。
1.脂がジューシーで旨い。肉もぷりっぷり。
2.レバー?少々クセはあるものの旨い。
3.アッサリ系で弾力強め。旨い。
4.正肉かな?クミンが効いて旨い。
5.柔らかく脂もジューシー。旨い。
全部旨い。そしてクミンを中心としたスパイスが良い香りと味を引き出してる。
ラム肉炒め(クミン)
こちらはクミン、山椒、黒胡椒のうち好みの味付けを選ぶようだ。オススメを聞いたところクミンとのことだったのでクミンで注文。こちらも串セットと1分違いくらいで配膳された。カウンターの奥行も席間の距離も狭いので置く場所に困る(笑)幸い両隣が空いてたのではみ出す形で置くことが出来たが満席だとどうすれば良いのか分からない。すぐ配膳されるので少量ずつ頼んだ方が良さそうだ。
サクッと食感は軽く旨いのだが意外と油っぽくクドいのでサラダまたは酒が必須と思う。出来立ては油っぽく感じたが、しばらく時間が経つとクドさも落ち着き食べやすくなったことには不思議を覚えた。
肉と油でビールが止まらないということで追加注文。
さすが赤星。安定の旨さ。
カウンター内4名。ホール2名。スタッフ全員大陸系で何語か分からない言語が飛び交っており賑やかな異国情緒を感じる。
中華鍋も豪快に振っておりずっと見てるだけでも面白い。最高のエンタメと呼んで良いだろう。しかし極限まで効率化してるせいか長くても2~3分で調理が終わるのが残念なところ。豪快な火が上がったかと思うと数十秒もしないうちに完成するのだ。まさにプロの技と言って良いだろう。
1品ごとに数秒程度で鍋を水洗いするのも印象的だった。研ぎ澄まされた職人技を洗い物でまで観れるとは思わなかったので感動。狭いけどカウンター席はエンタメを楽しめる特等席だなと感じた。
総じて大満足。決して安いとは言えないし接客も丁寧とは言い難いし席も狭くて長居する感じではないが味は間違いなく旨いと思う。パクチーやクミンなどを使用してるので割と特徴的な味わいとは言えるが、アジアン系のお店が増えて久しい昨今であれば受け入れる人の方が多いだろう。気になる方は是非チェックして欲しい。また来ます!
ごちそうさまでした。




