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立ち飲みで 不愉快な思いに遭遇

この物語はフィクションです。

登場する人物・団体・店・名称等は架空であり、実在のものとは関係ありません。

え?似たメニューを知ってる?それは偶然です。偶然ですってば。

今日は何を飲もうかな。

うん。今日は立ち飲みにしよう。


JR御徒町駅から北に向かって徒歩2分。

立飲み たき○か 2号店だ。


上野の本店は何度も訪問してるがこちらは初めて。支店が変われば多少違うところもあるだろう。早速乾杯!(終わりの始まり)


※名誉のためにあらかじめ断っておくとお店に対して不愉快な思いはしてませぬ。


挿絵(By みてみん)


本店と違ってこじんまりとした感じの店内。広さは4分の1くらいかも?メニューも本店より少な目に絞ってるようだが本店より空いてるので落ち着いて飲むのであればこちらの方が向いてるだろう。


また店員さんも本店が5~6名いるのに対しこちらは1名なのでゆっくりじっくり楽しむのに向いてると思う。個人的には本店より空いててのんびり出来る感じが好み。今後はこちらに通う方が多くなる予感がする(笑)


あと本店では初対面の客同士の会話がNGのようだがこちらは特に制限してない様子なのもありがたいし店員さんも1名なので話しかけやすいのも嬉しいポイント。早速注文するとしよう。


頼んだメニューはこちら。


・肉豆腐


挿絵(By みてみん)


肉豆腐。普通に旨い。ぬるめな温度だが煮込みすぎてないおかげで豆腐は普通に食感があって旨い。肉はパサついてるがまぁアリだろう。


隣の立呑み晩○屋(ばんぱ○や) 御徒町店でも感じたが電車が通過する時の轟音と振動が面白くてついつい笑ってしまう。そうそう。立ち飲みというのはこのくらい雑な方が味があって良いのだよ。


入店時はこちらが本店だと思ったがどうやらいつも通ってる方が本店とのこと。その他にも他愛もないことを店員さんと話すことでテンションが上がってくる。本当はサク飲みで終わらせようと思っていたがコレはもう少し楽しむしかない。


ということで追加で頼んだメニューはこちら。


・豚バラニンニク串

・マカロニサラダ


挿絵(By みてみん)


豚バラニンニク串。物凄く旨い。豚バラとの間にニンニクが挟まってる串を想像したがどうやら違うらしい。ニンニク風味の味付けをしてるとのこと。コレはかなりビールに合うので定番として注文しようと思った。


結構飲んで酔っ払ってきた辺りで隣の方に話しかけられた。色々話を聞いてみたところ、どうやらほぼ同年代とのこと。おぉそれは地味に嬉しい。


会社ではひと回り以上年下とのコミュニケーションが増えてたので久しぶりに相手の年代に考慮しない昔話が出来ることが嬉しい。が、どうやら話すうちに違和感を覚えてきた。


ところどころは同年代だなと感じるのだが、ちょいちょい「え?それって少し上の世代では?」とか「ん?それは年下の世代では?」と感じる話題が多く引っ掛かりを覚えたのだ。


一番強烈な違和感を覚えたのはカラオケの話をした時だ。


大昔は8トラック式だったそうだがそれは祖父母の年代となるので見たことはあるけどあまり知らないというレベル。我々世代のカラオケと言えばレーザーディスクの全盛期だ。世代がバレてしまうがオッサンだから細かいことは気にしない。ワカチコワカチコの精神である。


番号を入れると数十枚内臓されてるレーザーディスクが自動でウイーンと動いて再生装置にセット後、再生されるという極めて機械的な仕組みが無骨でありつつ近未来感も感じさせてワクワクしたものだ。


あったよねーと盛り上がったところまでは良かったのだが「車にチェンジャー積んでる人もいたよね」と言われ「ん?それはCDのことだよね?レーザーディスクのチェンジャー積んでる話は聞いたことも無いのだが?」と猛烈に引っ掛かかり、今までの話も含め知らない話題は適当に話を合わせてるだけでは?と穿って見るようになってしまった。(直径30センチ近くあるので車に積むのは現実的ではない)


別に酒の席だから正確である必要は無いのだが、私の場合飲んだ後に記憶を無くすことはあっても飲んでる最中は割と普通に思考できてるのだ。いや正確にはだんだんポンコツになっていくので普段通りとは行かないが、違和感を覚えることが発生すると途端に酔いが冷め観察モードに移行してしまう傾向があるのだ。


なので途中までは結構楽しく飲めてたのだが、その話をキッカケに不審者を見るような目で塩対応するようになってしまった。虚実織り交ぜながら調子よく話すような輩には良い思い出が無いので自己防衛が働いたものとして勘弁して欲しい。


いま思い返してみれば、もしかしたらCDチェンジャーのことを話してたのかも知れないが、枕ことばや話の切り替えをしたことが分かる何かが一切無かったのでレーザーディスクの流れとして受け止めてしまったのだ。応用が効かずすまない。


こちらのメニューにも赤ウインナーがあったので別の店で赤ウインナー食べたらあまり美味くなかった件を話したところ、いや旨いから食べてみなよと強要され更に忌避感が強まった。ただでさえ不信感が高まってるし明らかに嫌がってるのに強要するだと?おぬし本当に令和の人間か?実はタイムスリップして来たのでは?


結局その彼が注文し、1つ分けてくれる流れとなった。


挿絵(By みてみん)


マカロニサラダと同時に到着。


嫌だなと思いながらも赤ウインナーを1つ頂くと確かに別の店で食べたものよりは悪くはない。が強要されるほどのモノでも無いなと感じた。心の中で「何だコイツ・・・」と思いながら食べたのも味を落とす要因のひとつだったと思う。


マカロニサラダは普通に旨かったがこれ以上関わり合いになりたくなかったので、赤ウインナーのお礼として残りのマカロニサラダを押し付ける形で退店することに。久しぶりに人間関係で不愉快を感じたある意味貴重な体験だった。


コミュニケーションを取るのは簡単ではない証拠でもあるのだろう。友達百人出来るかな?出来るワケが無い。利害関係の無い飲み屋の客同士ですらこのようなことがあるのだ。全ての人間が理解し合うのは難しいことが容易に想像できるだろう。


しかしながら個人的には見知らぬ人と利害関係なく世間話が出来るのは大好きなので今後も機会を見てコミュニケーションの枠を広げていこうと思う。


店に対しては総じて大満足。メニューの多さで言えば本店をオススメするがゆっくり飲みするには良い選択肢のひとつだと思う。気になる方はチェックして欲しい。また来ます!


ごちそうさまでした。

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