みんな大好き たこ焼き
この物語はフィクションです。
登場する人物・団体・店・名称等は架空であり、実在のものとは関係ありません。
え?似たメニューを知ってる?それは偶然です。偶然ですってば。
今日は何を飲もうかな。
うん。今日はたこ焼きにしよう。
札幌市営地下鉄東豊線豊水すすきの駅から東に向かって徒歩3分。
36号線沿いに面するたこキ○グだ。
この店は外観も内観も凄い。大きさは開き戸の1.5倍くらいしか横幅が無いため飾り付けが無ければ非常にこじんまりとした目立たない建物だが、赤をベースとした色使いで店外店内を装飾しているため非常にファンキーというかロックな感じの印象で小ぶりながらも目立つお店だ。まさに異空間に迷い込んだと言っても過言ではないだろう。早速店内に入ってみよう。
外観から想定する通り正直この店は狭い。奥に長細い、いわゆるウナギの寝床といった形状だ。なので必然的に主となるのはカウンター席。荷物は座席下の空間に収納するという合理的なシステム。うん。こーゆー機能美みたいなモノは正直好きだ。機能美と反して店内中をこれでもかと埋め尽くす様々な酒瓶や看板オブジェなどで雑多な雰囲気。お店全体がキラキラしたレトロなおもちゃ箱のようで非日常感にワクワクする。この店は雰囲気も良いが料理が美味しいので常連さんが多いのだろう。狭いのにいつ来てもお客さんでごった返してる。それも相まって良い雰囲気を醸し出している。良いお店とは店舗の造りや店員さんだけでなくお客さんもあってのことかも知れないと感じる次第だ。
さて何を飲もうかな。
この店は飲み放題メニューは4名以上のグループにしか提供してないので単品で注文する。
まずはハートランドを注文。乾杯!(終わりの始まり)
初めてハートランドを飲んだ時、お洒落な緑色の瓶で提供されたので「海外のビールなのに飲みやすくて美味しいな」と思ったが、まさかの日本製というかキリンが提供してる商品ということに驚いた。まぁ良い。美味しければそれで良いのだ。うん。スッキリして美味しい。1本なら良いけどビール好きにとってはやはりガツンと苦味が欲しい。
ということでお次はサッポロラガーを注文。予想通りの旨さに大満足。
ここはビールだけでも十種類も提供してるから有難い。次々と注文する。
おっと。肝心のつまみを注文していなかった。さてさて何にしよう。
もちろんたこ焼きを目的として来たのでたこ焼きを選ぶのは間違いないが、個数だけでなく色々な種類があるので迷ってしまう。「チーズたこ焼き」「ねぎかけたこ焼き」「エビ焼き」「ホタテ焼き」ん?ちょっと待て。最後の2つはタコ関係なくないか?まぁタコ以外の選択肢があるのは良いのだろう。
迷ったがノーマルたこ焼き6個にしておいた。
少量のメニューを色々食べるのが良いのだ。
たこ焼きと言えば本場大阪を思い出す人も多いだろう。私も初めて本場大阪でたこ焼きを食べた時は衝撃を受けた。何だコレは?美味しすぎる。今まで東京で食ってたたこ焼きは一体何だったんだ。と感銘を受けたことが強烈に記憶に残っている。ただし色々な店で食べたので、最初に食った店がどこだったかは正直覚えていない(笑)まぁどこで食べても美味しいと言うのは素晴らしいということだ。
大阪で思い出したがたこ焼き以外もお好み焼きだったりうどん、海鮮その他何を食べても美味しかったことを思い出す。さすが食い倒れの街だと感心したものだ。
東京近郊では築○銀だこが有名だが、私は外カリより外も中もふわっとした大阪風たこ焼きの方が好きだ。その点このお店は大阪風の外も中もふわっと柔らかい好みどストライクな味。大阪で食べた時と変わらないレベルの美味しさなので是非チェックして欲しい。ただしたこ焼きが到着したらしばらく冷ますのをオススメする。味は間違いなく美味しいのだが口の中を火傷するレベルで熱い。間違ってもひとくちで食べないことだ。後悔すること間違いない。
実はこの店はたこキ○グと名乗っているがたこ焼き専門店というワケではない。どちらかと言うと粉もの専門店と呼んだ方が良いかも知れない。
個人的にこの店は札幌の中でも粉もののレベルがトップ5に入るレベルで美味しいと思っている。焼きそば、お好み焼きも食べたことがあるが何を食べても絶品の旨さに感動した。ただし胃袋が小さくなっている私にはボリュームがありすぎて一度にたくさんは食べられない。厳選せねば。
ということで悩みに悩んで今回はお好み焼きを選択。せっかくなので広島焼きを注文。いわゆる麺が下に敷いてあるタイプのお好み焼きだ。
広島焼きと言えば初めて広島旅行に行った時に食べた本場のお好み焼きは美味しかった。カウンター前の巨大鉄板でテキパキと次々に作られるお好み焼きの数々。もはや食のエンターテイメントと呼んでも差し支えないだろう。せっかくなのでということで有名店に行ったが火の通し加減も生地のふわふわ具合も最高に美味しかった。尾道ラーメンも旨かったし瀬戸内海に浮かぶ鳥居が有名な厳島神社の荘厳さも良かった。平清盛が造営した建造物が現代まで続いてるとか浪漫溢れるなんてレベルじゃない。歴史好きオタな人達なら一晩中語り明かすレベルではなかろうか。そのくらいインパクトのある美しい神社だった。満ち潮引き潮どちらも体験することをオススメする。
また脱線してしまった。元に戻ろう。
回想してるうちにたこ焼きとお好み焼きが到着。
ここは焼き時間が少々掛かるので飲みながらのんびり待つスタイルだ。
たこ焼きを到着直後に食べると火傷必至なのでしばらく置いておく。
なのでまずはお好み焼きから頂くことにする。
ふわっふわな広島焼きにたっぷり掛かったかつお節と万能ねぎに海苔、ソースとマヨネーズでビジュアルと香りのインパクトが凄い。全身で「ボクは美味しいよ!」と表現している。たこ焼きほど熱さはひどくないとはいえ油断は禁物。少しずつ頂くことにしよう。
うん。旨い。間違いない美味さだ。
ふわっとしたお好み焼き部分とベースの焼きそばが絶妙にマッチしてる。そして甘めのお好み焼き用ソースとマヨネーズはまさに鉄板。この組み合わせを最初に考えた人にノーベル料理賞を差し上げたい気分だ。
直径20cmくらいあるので結構ボリュームがあるが、生地がふわっとしてるおかげか重たさを感じずに食べ進めることが出来る。うん。やはりこの店の粉もののレベルは相当高いと言って良いだろう。
そろそろ熱さは落ち着いたかな?という辺りでたこ焼きも食べてみる。間違ってもひとくちで行ってはいけない。慎重に少しずつ。火傷レベルでは無かったが、やはりまだ熱さが残っていた。蓄熱性が高すぎる。小籠包か。
うん。たこ焼きも美味い。お好み焼きと同じ粉ものではあるが味付けは料理ごとにカスタマイズしてるのかな?どちらも美味しいが、別の味として旨いと感じる。
そうこうしてるうちにたこ焼きもひとくちで食べて大丈夫なレベルに冷めてきた。うん。やはり丁度良い温度に落ち着いたたこ焼きをひとくちで食べる喜びよ。ここのたこ焼きはピンポン玉サイズなので相当な大ぶりだが、やはりたこ焼きはひとくちで食べる方が満足感が大きい。
お好み焼きを食べ終わった時はまだまだ食べられると思ってたけど、たこ焼きを食べ進めるうちに膨れていくお腹。うん。やはりこのくらいが私の限界らしい。ビールの種類、店の雰囲気、料理全てに大満足。また来ます!
ごちそうさまでした。