JR札幌駅東側で 海鮮居酒屋
この物語はフィクションです。
登場する人物・団体・店・名称等は架空であり、実在のものとは関係ありません。
え?似たメニューを知ってる?それは偶然です。偶然ですってば。
今日は何を飲もうかな。
うん。今日は海鮮居酒屋にしよう。
JR札幌駅から東に向かって徒歩2分。
魚○一丁 札幌駅店だ。
札幌市営地下鉄東豊線さっぽろ駅からも北に向かって徒歩4分。
南北線さっぽろ駅からも徒歩圏なので超好立地と言って良いだろう。
残念ながら札幌への新幹線延伸に伴い閉店してしまったいわゆる昔ながらの海産物を得意とする居酒屋だ。せっかくなので紹介しておこう。
こちらの店を目指して来店したというより、夕張シューパロダムを見に行こうという話になったことがキッカケだ。なぜそんな話になったのかサッパリ覚えていないがその当時詳しい理由は不明だが水位が非常に低くなることで普段は水に沈んでる場所を歩けるということで社会科見学に来たというワケだ。端的に言えば野次馬と言って良いだろう。
直接向かっても良かったのだがせっかくなので少しは近辺で有名な場所も観光してみようということで髪が伸びることで有名な「お菊人形」が安置されている萬念寺(まんねんじ)に立ち寄ってから行くことに。
場所としては岩見沢と夕張を繋ぐ山道をずっと登った場所にあるので非常に辺鄙な場所にあると言って良い。カーナビ通りに走るのだがホントにこんな山の中にお寺などあるのだろうか・・・と不安になってくる。更に太い道から外れて生活道路に入るものだから不安は増すばかりだ。
そんなこんなでしばらく走ることで目的地に到着。駐車場は詰めれば二十台近く停められるくらい余裕があり整備もされてて爽やかな印象を受ける寺院だった。
誰もお客さんが居なかったが引き戸に入口はあちらと書かれていた。えっ?一軒家のような場所が入口?と少々戸惑ったがお邪魔させて頂いたところ住職さんが登場。気さくな方で色々説明してくれた。
髪が伸びる日本人形「お菊人形」で有名とのことだが境内含め非常に清廉な空気で満たされており心が清められる心地がする。実際に人形を見せて頂いたが禍々しさは全く感じずただの古びた(けど手入れはきちんとされている)日本人形という感じ。何なら少し愛嬌を感じるレベル。大昔には髪が伸びるほど何かがあったが大事にされることで浄化されたのかも知れないと思った。
お菊人形が目当てで訪問したのだが面白かったのは住職による過去の夕張近辺の炭鉱話だった。当時の白黒写真も多数残っており近代の昔話として語ってくれたがその住職自身の体験話も多数含まれていたので非常に興味深く時間を忘れるほど話に聞き入ってしまった。さすが普段から説法をしてるだけあり話が非常に面白く惹き込まれる。いつまでも話を聞いていたいと思うほどだった。
当時はSLも走ってたらしいが山間部のため自由に線路を引くことが出来ず、終着駅だか急カーブだか忘れたが列車の向きを変えるための丸テーブルのような場所があったらしい。当時は自動で動かすような動力は無かったそうで人力でその丸テーブルのような地面をSLの先頭車を載せた状態で回してたと言うから驚きだ。力技で解決ということに他ならないがそうしてでも山中に列車が必要な時代があったのだなと感慨深さを感じる。
とは言え石炭の時代も長くは続かず炭鉱が閉山してからは閑散としてしまったとのこと。諸行無常・栄枯盛衰は仕方ないとは言え寂しさを感じるエピソードに染み入るものを感じた。
お菊人形を見に行こう程度の軽い気持ちで訪問したが大満足。本当は夕張市炭鉱博物館や幸福の黄色いハンカチ想い出広場も訪問予定だったが時間が足りなさそうなのでパス。途中で道の駅に立ち寄り休憩がてら販売されてる品々をウインドウショッピングしたりしたが早めに行動しようということで引き続きシューパロダムに向かう。
しかしながら途中で見逃せないサイズの大きな車両が道沿いに飾ってあったのでさすがにコレは通り過ぎることは出来ないでしょう。ということで観光することに。
三菱大夕張鉄道保存車両という名称らしく真っ黒かつ無骨なデザインにワクワクが止まらない。機関車の先頭部分は除雪しながら進めるように尖った形状となっており少年心をくすぐられる。端的に言えば格好良いメカが出てくるアニメに登場しても不思議ではないデザインなのだ。実際にコレが石炭の運搬や沿線住民を運んでいたかと思うと浪漫を感じざるを得ない。
客車も残されていたので見学したが昔はこんなに固そうな座面で移動したのかと思うと技術の進歩に感謝せざるを得ない今日この頃だ。
そんなこんなでようやく夕張シューパロダムに到着。それまではほとんど車も見なかったのに普段はダム湖に沈んでる駐車場への入口に大行列が出来ている。え?今まで全然出会わなかったのに貴方たちどこから来たの?というレベルの大行列だ。
いつまで経っても進まないので仕方なくUターンして途中にある路駐できそうな場所を探すことに。幸いコンパクトカーだったので丁度良さげに路駐できる場所を発見。停めることに。
それから下に降りたり写真を撮ったり過ごしたがやはりダム湖に沈んでる陸橋や建物、電柱などを見ると不思議な気分になる。色々細かいゴミなど諸問題がありそうだがそれ以上に更地にしたりする方が面倒が大きいということだろうか?ダムのフィルター掃除も大変なのだろうなと思いを馳せるばかりだ。
日帰り予定だったので早めに引き上げることに。早め早めの行動を心掛けたおかげか渋滞にハマることもなく無事辿り着いた。せっかくだから飲もうということでこちらのお店にやって来たというワケだ。いくらなんでも前置きが長すぎる?安心しろ。私もそう思う。
夕張と言えばメロンで有名だが日本で初めて財政破綻した町としても有名ではなかろうか。
ニュースでも見るし色々問題点が挙げられているが正直こちらに観光に来るまでピンと来ていなかった。しかし訪問してみると明らかに住民が少ないことを実感する。人の気配がしないゴーストタウンという印象なのだ。
コレが古臭くていかにも崩壊しそうな建物だらけというのであれば分からなくは無いのだが、見た目は比較的そんなに老朽化してない印象を受ける建物が多いのに人の気配がしないというのが不思議でちぐはぐな印象を受けた。
あくまでシューパロダムへの往復で通り掛かった道沿いの景色しか見てないので実際に住民が暮らしてる地域を見学したらまた違う印象を受けるかも知れないが少なくともそれなりの道沿いを走った限りハコはあるのに人がいない不気味さを感じた。人がいなくなった近未来SFの舞台と言われれば信じるレベルだ。そのような物語やロケがあったとしても全く不思議ではないと思う。
札幌と富良野の中間付近に存在してるのでスケジュールに余裕があれば訪問してみても良いかも知れない。気になる方はチェックして欲しい。
また脱線した。元に戻ろう。
もちろん飲み放題一択。乾杯!(終わりの始まり)
頼んだメニューはこちら。
・特選トロ箱盛り
・だし巻き玉子
・海鮮チヂミ焼き
特選トロ箱盛り。マグロ、海老、ホタテの他、六種類くらいの海鮮が盛り付けられている。正直これだけで最後まで戦えるレベルだ。鮮度は悪くないというレベル。さすがに好立地すぎると多少食材は犠牲になるようだ。
だし巻き玉子。うん旨い。ビールが進む。
海鮮チヂミ焼き。少々水分が抜けすぎな気がしなくもないが悪くはない。お好み焼きほど胃にもたれないのがありがたい。
正直場所が超好立地というだけで料理はうーんという感じだった。現在は閉店してしまったようだが調べたら北海道全域から撤退済みのようだ。まぁむべなるかなというところだ。首都圏には数店舗残ってるようなので気が向いたらまた来ます!
ごちそうさまでした。