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ガチ昭和 タイムスリップ感を味わえる居酒屋

この物語はフィクションです。

登場する人物・団体・店・名称等は架空であり、実在のものとは関係ありません。

え?似たメニューを知ってる?それは偶然です。偶然ですってば。

今日は何を飲もうかな。

うん。今日は昭和風ではなく、ガチの昭和からやってる居酒屋にしよう。


札幌市営地下鉄東豊線(とうほうせん )大通駅(おおどおりえき)から東に向かって徒歩3分。

地下鉄東西線バスセンター前駅からも徒歩5分というアクセス良好の立地。

(道は広いが)路地裏にひっそりと(たたず)むお店。第三モ○キリセンターだ。


第三ということは第一や第二もあるのかと思えば無いらしい。なぜ1店舗目に第三という店名を名付けたのかその心を聞いてみたいが、店員さんが年季の入った親方や女将さん達ばかり&年配の常連さん達で常に賑わっているので、理由を聞く機会が未だに訪れていない。決してビビッたワケではないよ?忙しそうなので邪魔しちゃ悪いと思って控えただけなのを理解して頂けると助かる次第だ。(目を明後日の方向に向けながら)


なお昭和元年創業とのこと。昭和元年って12/25~12/31までの1週間しか無いから、ただでさえ年末で多忙だろうにそんな大晦日(おおみそか)間際に創業するって背景に何か色々積み重なった物語がありそうでちょっとワクワクする。某プロジ○クトX風に荘厳なBGMを流しながら映像化されたらぜひ観てみたい(笑)


おっと脱線した。元に戻ろう。


手前がコの字型のカウンター席と小さめのテーブル席が少し。奥側に小上がりのテーブル席。だがこの店はやはりコの字型のカウンター席で飲むのが一番オススメと言って良いだろう。


まるで戦後から高度成長期の賑わってる酒場にタイムスリップしたように感じる雰囲気。都心部に近い割に値段が安いので常連さんが多い。この近辺はビジネス街と住宅地が混ざってる地域のため常に雑多な客層で賑わっており、一人で来店してもワイワイガヤガヤの雰囲気を楽しめる居酒屋だ。若い女性向けでないことは間違いないがそれで良いのだ。


注文はもちろん食券やタブレットなど文明の利器には一切頼らない口頭注文一択。アナログ最高、アンタ(おとこ)だねぇというヤツだ。ク○ルポコを思い出したのは私だけだろうか。


まずは何を差し置いても生ビール。乾杯!(終わりの始まり)


さて。今日は何をつまもうかな。

注文したメニューはこちら。


・冷奴

・揚げ出し豆腐

・さばの味噌煮

・鮭とば


冷奴と揚げ出しで豆腐が2つ被ってしまったが気にしない。

つまみたいものを食えば良いのだ。


先述したようにここは常に満席近く繁盛しており、ホールの店員さんは常に(せわ)しなく働いている。注文を聞く、配膳する、片付けるetc。。それはもう引っ切り無しに動いている。ご高齢なのに良くそれだけキビキビ動けるな…と感心するレベルだ。


それだけ引っ切り無しに様々な事柄に対処してるのに注文から配膳までがビックリするほど早い。ちゃきちゃき江戸っ子の末裔なのかな?と感じさせるレベルだ。


というワケで早速冷奴が到着。うん。想像通りの味。


揚げ出し豆腐。うん。こちらも普通に美味い。


あらかじめ言っておこう。ここは料理がメチャ美味い!という店ではない。ハッキリ言ってしまえば味自体はごく普通。そこら辺の店と何ら変わらない平凡な味。悪く言うと不味くは無いレベル。という店だ。


おっと勘違いしないで欲しい。この店には料理の味を求めに来るのではない。適当なメニューをつまみながら、ワイワイ賑わってる酒場の雰囲気を味わいに来てるのだ。雰囲気を含めての店の評価と思って欲しい。


雰囲気と言えば一番分かりやすい例が祭りの屋台ではなかろうか。皆さん経験ないだろうか?屋台で買った焼きそばやタコ焼き等をそのまま屋外で立ちながら祭りの賑わいを眺めつつ食べる時の非日常感と高揚感。それらの楽しさを含めて美味しいと感じてたのではないだろうか?屋台で買った焼きそばが美味しいからと自宅に持ち帰った時の落差。あれ?こんなモンだったっけ?いや違う。コイツの実力はこんなモンじゃ無かったハズ!とガッカリしたことは無いだろうか?それが「雰囲気を含めて楽しんでる。美味しく感じてる。」ということだ。


また脱線してしまった。戻ろう。


鮭とば。うん。間違いない。美味い。

いわゆる市販の鮭とばと一緒。美味くないワケがない。


鮭とばと言えば初めて北海道に来た時、お土産用の馬鹿でかい袋に入った鮭とば一式を見て衝撃を受けた。長さ40~50cmくらい。太さはバラバラだけど、太いヤツになると1cmx2cmくらいの太さ。そんなのが6~7本封入されている。これを初めて見た時に思ったのは「コレ全部食べたら塩分量凄いことになるのでは?」「1本丸ごとは浪漫を感じるけど、食べる時にどこまでで止めるかやめ時が分からなくなりそう(笑)」だった。食べてみたら実際にそうだった。でも美味いから定期的に買ってしまう。酒飲みには欠かせない逸品だ。


さばの味噌煮。うん。さばだけでなく味付けも美味い。


さば味噌の何が良いって、身を食べ終わった後も残りの汁をちびちびツマみながら飲めるところだ。みみっちい?だがそれで良い。塩を舐めるのと同じようなものだ。食品廃棄問題の観点からも良い行動だと言えるだろう。(正当化するため無理やりこじつけ)


そうそう。この店は前述の通り基本的に店員さんはメチャクチャ忙しいのだが、たまに一瞬だけ全ての注文をさばき切り、ヒマと言ったら語弊があるがフリーとなる時間帯が発生することがある。その際は女将さんもお喋り好きなせいかお客さんと良く喋ってることが多い。私もそこそこ通ってたから認識されてるらしく話しかけられることがある。やはり仕事や近隣住民とは無関係な、何のしがらみも無い人との飲みながらの会話は楽しい。女将さんは素面(しらふ)のハズなのに酔っ払いのテンションに付いて来るどころか、酔っ払いよりテンション高いくらいだったりする辺りも面白い。さすが長年この商売に携わってるだけのことはあると感じさせる瞬間だ。え?そーゆー時間帯があるなら店名の疑問を聞けば良いじゃないかって?馬鹿をお言いでないよ。そんな隙間時間なんて滅多に訪れないんだから、その頃はベロベロに酔ってるのが定番だ。疑問があったことを忘れてるどころか、同じ話題をループするレベル。酔っ払いに期待してはいけない。


そんなワケで今回も雰囲気を最大限に味わえて大満足。また来ます!


ごちそうさまでした。

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