2人目の人外娘!
やがて朧気だった意識がはっきりとしてくると目の前の女性、可愛い顔立ちだが服はボロボロ。髪もボサボサ。腕や足の至る所がツギハギだらけだった。
「君は?」
「ますたぁにたすけていただきましたの」
僕のことをマスターと呼ぶってことは、新たな人外娘?ゾンビと戦闘に入り、ワンパンチで倒されて、死んだフリが発動して、このままだと教会送りになってしまうと何したんだっけ?生憎、そこまでしか記憶がない。でも、目の前の女性は、たどたどしい言葉で、僕に感謝を告げている。この女性がゾンビの人外娘なんだとしたら名前をつけてあげなければならない。お嬢様のような名前。キャス・ドレス・レース・キャサリン、こんなところか思い付くのは?とりあえず呼んでみるか。
「そうだったんだキャス」
「キャスとはなんなのですか?」
「君の名前なんだけどどうかな?」
「しっくり来ませんわね」
ガーン。そんなはっきりと言われるとは、トホホ。ドレスとレースも嫌だと言われてしまった。ええいこれでどうだ。
「キャサリン、いいですわね。そのなまえにします」
キャサリンの身体がピカーンと光り輝く。
「マスター、名前を付けてくださり感謝致しますわぁ。ワタクシ、キャサリンが居れば、百人力なのですわぁ」
どうやら本当にお嬢様のようだ。2人目の人外娘で分かったことがある。名前をつける前までは言葉がたどたどしいこと。名前をつけて、身体が光り輝くと言葉が普通になること。ステータスの確認をしておこう。画面を開くと。
「はーい。ナビゲーターのアイリィンだよ〜。ヤッタネ。2人目の人外娘、ゲットおめでとう。この調子でレッツハーレムだよー。早速名前をつけてあげよう」
名前付けたわ。成程、一々、報告してくれるのね。なら次からはこの報告を聞いてから名前付けようか。画面開く度にこれは嫌だし。ステータス。ピッ。
名前 キャサリン
職業 ゾンビ娘
LV.999
HP9999
MP9999
力999
守999
速999
賢999
運999
攻撃力999+α
守備力999+α
所持スキル 死兵召喚(消費MP0でマスターを護衛するゾンビの軍隊を召喚)噛みつき(消費MP0で対象に1.5倍のダメージを与えゾンビ状態を付与)一斉攻撃(消費MP0で死兵召喚で呼び出されたゾンビの軍隊が敵全体にランダム10回攻撃)漂う死臭(常時発動。戦闘開始時、敵に猛毒状態を付与する。このスキルは毒無効を貫通する)
ブァン。とんでもない化け物がまた生み出されてしまった。ガクガクブルブル。漂う死臭なのに敵が開始時、猛毒状態スタートって何?この世界、毒は2種類ある。行動時に毒のダメージを受ける猛毒とフィールドを歩く際にダメージを受ける毒である。どちらが良いかって、勿論前者だ。戦闘時に影響を与えない毒は、はっきりいって要らない。そして、このゾンビ娘の常時発動スキルで付与する毒は猛毒。うん。何この優秀な子。しかも毒無効を貫通のおまけ付き。はっきりいって化け物である。ということは自分のレベルも上がったということだ。確認しよう。
名前 フグオ
職業 性の伝道師
LV.3
HP3
MP3
力3
守3
速3
賢99
運3
攻撃力3+α
防御力3+5
所持スキル 死んだフリ。圧倒的抗体。ヒール(消費MP3で味方1人を回復)
よっしゃあ。回復魔法を覚えたって普通なら喜ぶだろう。でも見てくれたらわかるよね。人外娘がチートすぎる性能だから自分の回復用なんだけど。そもそもHP3だとワンパンなんよ。しかも、マリンもキャサリンも超優秀な護衛スキル持ち。そもそも、今回みたいに1人にならないと使わないんよ。それもMP3しかない時点で消費MP3とか重いわ。消費MP1で発動できる死んだフリが優秀すぎるんや。思わず、出身地の言葉が出てしまった。いけないいけない平常心にならなければ。素直にレベルが上がったことは喜ぼう。えっやばい。次の魔物ってホーンラビットじゃん。あのモフモフ。何度、魔物使いに転職して捕まえて連れ回そうと思ったことか。可愛いは、正義って誰かが言ってたらしいけど間違いない。そうかそうか。この職業だと無条件で人外娘化か。ニヤニヤが止まらないぞ。この洞窟に出現する魔物について、話してなかったので話しておく。レベル2のゾンビ、レベル4のスケルトン、レベル6のダークバット、そして例の如くデスエンカの筆頭レベル20のヴァンパイアレディである。暗いところに住む魔物が大半だ。マリンが女性を連れて戻ってきた。スタスタと奥に行って、親玉倒しちゃったわけね。ちゃっかり、この洞窟の奥に巣食うクエストボス、初めのクエストのため、かなり弱く設定されているが本来はレベル70クラスの魔物サーベルレオパルドをゲットしてるし。そんなマリンがキャサリンに気付いた。
「マスターの新しい仲間?私ねマリンって言うの」
「マリンですわね。ワタクシ、キャサリンと申します。よろしくお願い致しますわぁ」
「うん。よろしく」
てっきり修羅場になるんじゃないかと焦ったがそんなことはなかった。流石異世界。でもそうか一々新しい仲間が入る度に嫉妬してたら魔物使いなんて大変だよなきっと。まぁ、喧嘩することはないことがわかって一安心だ。
「あのー、助けてくださり感謝します。私、ミーシャと申します」
「フグオです」
どうやら、俺を魔物使いと認識してるみたいで、定型文をここに来るまで、ずっとこの女性は、言ってたみたいだな。そしてクエストクリアの文字が。うん。どうやら。本人が居ないところで、勝手にマリンがクリアしてもここまで連れてこないと達成扱いにならないみたい。マリンは、賢いからそのことがわかったんだろう。僕は、マリンを撫でてやる。
「偉いぞマリン」
「エヘヘ。マリン頑張ったの〜」
ミーシャを連れて、街の入り口にいる男性の元に連れて行く。
「ミーシャ、無事でよかった」
「シャルル、心配かけてごめんなさい。この人が助けてくれたのよ」
男性は、こっちを見て話す。
「おぅ。アンタだったか。俺の彼女を救ってくれてありがとう。御礼にギルドを解放してやるぜ。これでギルドに登録ができるようになったはずだ。あの大きい建物がギルドだ。行ってみると良い」
本来なら通常よりだいぶ弱くなっているとはいえサーベルレオパルドを倒すのに、苦戦するんだけど。この化け物人外娘にかかれば一捻りだったみたいだ。洞窟の魔物の素材もあるので、売り捌きに行こう。
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