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第1章 第2節 円筒にヘルメットをかぶせたような

小野寺孝仁は必死に叫んだ。

「隊形を崩すな。隙があれば抜かれるぞ。五番以降は総理の近くへ」

 今日寄越された警備、護衛は皆優秀らしい。指示を余すことなく、速やかにこなす姿に小野寺は非常事態の最中であっても感動した。集中を切らしてはいけない。周りに意識を配りつつ、インカムで水瀬たちのいるJIPO関東支部へ連絡を取る。

「小野寺さん、状況を」

 応答したのは水瀬だった。

「本庁ビル出入り口、道路を挟んで向かいのバス乗り場に停車していたバスが爆発。被害はレベル2。現在、報道陣並びに一般人を避難誘導中」

「総理は?」

「総理は、一旦リムジンで待機中。敵戦力を確認次第、国会への護送を予定」

「了解。敵戦力確認のためアイボットの使用を許可する。付近の人間のスキャンが済み次第リサーチを始める。小野寺さんは護衛の継続並びにジャミング対策をお願いします」

 小野寺は、承諾を伝えると回線を切り、後方に合図を送る。リムジンの他に後方に控えていた護送車が合図を受け取り、動き出した。護送車は小野寺の横まで来ると、後ろの扉が勢いよく開けられ、中から円筒にヘルメットをかぶせたようなロボットが六台静かに出てきた。

「緊急事態だ。半径200メートルを維持させろ」

 小野寺の指示に護送車の運転手が頷く。そして、運転手の操作でアイボットと呼ばれる円筒型ロボットは散り散りに散会していなくなった。運転手は、アイボットが支持道理動いていることをモニターで確認すると、手元の通信抑止のボタンを押した。すると、護送車の天井からアンテナが二つ伸びてきて、それぞれの方向を押さえる形に広がった。小野寺は、アンテナの設置を確認すると、再び水瀬に連絡を取る。

「アイボット並びに通信機能抑制装置を起動。敵戦力の報告をされたし」

 水瀬からの応答を待つ。その時だった。再び小野寺を轟音と共に地響きと衝撃波が襲った。


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