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4章 ようこそキーナ高等学校へ

完全に迷子になってしまった。どうするべきだろうか?

発端(ほったん)は3日前、姉の母校であるキーナ高等学校からのメールを受け取り、何の準備もせずに向かったこと。

エレミヤに来る前にキーナ自治区についてはある程度調べていた。

キーナ自治区は自治区の6割が砂漠に覆われている場所それは知っていた。

だけど湿地帯(しっちたい)という事は知らなかった。外から見るとただの砂漠に覆われた地域なのだが一歩踏み出すとそこは湿地帯になっている。地面は泥と砂が覆っていて、人影は何一つ見えない。キーナ駅に着いた頃はまだオルレアン自治区のように住宅地やビルなどが見られた。

だけど、駅から遠く成程、次第に砂埃がすごくなっていき、いつの間にか辺りは湿地帯になっている。

いや、湿地帯と砂漠が合わさっているようだった。

砂漠の気温と湿地帯の湿度によって今、私は脱水症状を起こしてしまった。暑いけれども、湿度で汗が蒸発せず体に纏わりつく。

これによって熱放射されなくなり、体温だけが上がっていく。

汗は滝のように流れて一歩、歩くのにも時間がかかる。持ち物は水筒と寝具だけであり、鞄は全て

『AAGA』に置いてきた。

(あぁ。このまま死ぬのか)

『だから、言ったじゃないですか。用意しないとダメだって』

(愛華の忠告を聞くべきだったよ……)

意識朦朧としていると誰かに声を掛けられた

「大丈夫ですか?」

薄っすらと目を開けると緑色の髪の少女が声を掛けていた。

(だれ?走馬灯かな……まだキーナまでに距離があるはずなんだけど)

「えっと……どうしよう。今、皐月ちゃんもいないし。私が担いでも今日中に着けるかな…」緑髪の少女が慌てている。それも、自分ごとのように。そこで伊織の意識は途絶えた。

「取り合えず実ちゃんか皐月ちゃんに」

それが最後に聞いた言葉だった。



    ●


目が覚めると私は病室にいた。

(展開が速すぎる)

どこかはわからない場所では私は目覚める。しかし、キーナ自治区で稼働している学校はキーナ高等学校だけだろう。恐らく最後に見た少女が連れて来たのではないのだろうかと考えた。

『愛華?起きている』と軽く聞く。怒られたくないので一応愛華の安否を確認して、自分は無事ですよアピールする。

『……』

『愛華?怒っている』

『……。はい』愛華、青空が差し込む教室で黒板を睨んでいる。

愛華の瞳は光っていない。

『えっと……。ごめん次からは気を付けます。クリームコロッケで許して』

『……はぁー。今回だけですよ?私は先生が死ぬかもってびくびくしてたんですかね』

愛華は頬を膨らませて怒っている。

『そうだね。少し急ぎすぎたらしいね』伊織は愛華の機嫌が少し戻り少し安心した。

(今度からもう少し気を付けよ。私の財布からお金が飛んでいく……)

(それにしてもここは)

伊織はベットの上で起き上がり周りを見渡す。

「あ!起きたんですね」

緑髪の少女が病室の扉を開けて入って来た。

『大きさ……』

愛華は自分の胸を見た後、緑髪の少女の胸を見て言った。

「えっと……。ここは」

伊織は目のやり場を困りながら緑髪の少女に聞いた。

「あ、ここはキーナ高等学校の保健室です。登校中に人が倒れていたのでおどろきましたよ」

「それは、本当にありがとう」

伊織は年下にここまで運んでもらい少し罪悪感を抱いた。

「それで、貴方は」

緑髪の少女はキョトンとした顔で聞いた。

「自己紹介が遅れたね。私は一応【AAGA】の責任長、赤月伊織よろしく」

伊織が自己紹介をすると緑髪の少女は驚いた顔でこちらを見つめる。

「えぇ‼」

緑髪の少女は目を丸くして驚いる。そして数秒間口をパクパクして気絶している。

「じゃあ支援要請で来ていただいたんですか?」

「あ、うんそうだ、」

伊織が頷き答えようと教員免許を出そうとすると、伊織の体は病室のベットではなく廊下の床だった。

そして、伊織の体は床を引きずられていた。

緑髪の少女に引っ張られていた。

「そうなら、言ってください。今、ちょうど会議中なはずなんです」

「ちょ、っとまって」

伊織はそのまま一階にあった保健室から連れ出されて。階段を上がり地下にある会議室に連れてこられた。

「ねぇみんなみんなやっと来て……」

緑髪の少女が扉を開けると中に5人の少女が机を囲んでトランプをしていた。いや、一人は寝ていて実質4人がトランプをしている状況である。会議室とよりは避難室のような感じであって大きな机とホワイトボードそして、幾つかのタンスらしきものがあるだけだった。。薄暗い部屋で少女達はトランプをしている。

「えっと……みんな?」

緑髪の少女は目を丸くして、一番近くにいる黒髪の少女に話しかけた。

「ねぇ。結実ちゃん何してるの?」

「先輩は黙ってて下さい、今いいと……きゃあー」と結実はこの世とは思えないものを

見たかのような驚いた声をした。

「え……。なんで未来先輩今日は来れないって」眼鏡をかけたている少女は持っていたトランプを隠した。そして未来の隣に立っている伊織を見つめた。

「ハハ。先輩は冗談が酷いと思う」

白髪の少女は自分の周りに置いてある遊び道具を全て結実の所に置き自分は関係ないアピールをしてる。

「佳子先輩。こっちに置かないで」

結実は置かれた物をしまいながらそう言った。

「アハハ。先輩も来たことだしそろそろ会議始めましょうか」

未来とほぼ同じ大きさの胸を持っている少女がそう言い、タンスか幾つかのファイルを取り出した。

「実の言う通り速くトランプをしまって、結実」

佳子は自分は真面目ですアピールでちゃっかりと実の横に立っていた。

「だからなんで私なの⁈」

「私も手伝うから」

苗は結実と一緒に押し付けられたものをダンボールに入れてく。

「ありがとう」

『デカい……』

本日二度目愛華は自分の胸を見てそう呟いた。

「皐月先輩起きて。未来先輩来たから」

結実は皐月を左右に揺らして起こした。

「未来先輩そちらの方は?」

今更ながら資料を置いた実は伊織を見つめて聞いた。

「あ、こちらは」

(何回目だろう?)伊織の心情は早く休みたい。それだけである。

「私は一応【AAGA】の責任長、赤月伊織。よろしく」

伊織は今度こそ教員免許を出して見せた。

「どうやら。偽物ではないらしいね」

「うん……なんでその発想になるの?」

「それもかねて、私達も自己紹介しますね」

緑髪の少女がそう言った。

「こっちの眼鏡をかけているのが」

「1年、小村苗です。この度は遠い所からお越しくださってありがとうございます」

苗は深く礼をして感謝を伝えた。見た目は黒髪、赤色の眼鏡、黄土色に近い黄色の目

そして、花の髪飾りつけている少女。大人しそうなに見える。黒色のブレザーを着ていてその下に黄色のセーターを着ている。

「でこっちが」

「2年、林佳子。先生を呼んだのは私」

白髪(銀に近い)の髪と目そして、右耳の方に丸い小さいイヤリングを付けている。苗と同じくブレザーを着ていて、左手の方にロードバイク用の手袋を付けている。よく見る右と左で虹彩の色が少し違う。

佳子と苗は身長はあまりなく150後半である。

「よろしく」

伊織は先に紹介された二人に言った。

「こっちが、」

「先輩。もうそれいいですよ」

未来は結実に言われて目を白くして驚いた顔で

「なんでそんなこと言うの?」

頬を膨らませて結実に近寄る。

「2年、篠原実です★」

髪は薄い黄色、目は黄緑で右の方だけお団子結びをしている。伊織の第一人称は胸が多きお母さんの様だった。クリーム色のリルネックブラウスを肩を崩して着ている。佳子達より少しだけ身長が高い。

「そして、今言い争っているのが1年、日比結実と訳あって今2回留年中でキーナ高等学校生徒会、生徒会長3年、合歓木未来先輩です」

結実は黒髪でピンクに近い赤色の目、そして、佳子と対象的な左耳の方に丸い小さいイヤリングを付けている。こちらも、佳子達同様、ブレザーを羽織っている。そしてもう一人私をここまで運んで来た、未来は実と同じく、大きな胸が目立ち、髪と目は緑である。そして極めつけは特徴的な一本のアホ毛である。他の皆とは違いブレザーなしのポロシャツだけを着ている。

「はぁ。誰か来たの?」

今まで寝ていた少女が欠伸をしながら起き上がった。

「こちらがキーナ高等学校副生徒会長、3年、星野皐月先輩です」実は続けて今まで寝ていた少女を紹介する。オッドアイの瞳で右が青色、左が赤色。そして紫色の長い髪。未来と同じ頭の頂に一本のアホ毛がある。未来同様、ポロシャツを着ている、そしてハーネスによって少しだけ胸に膨らみがるように感じる。特徴は八重歯である。欠伸をした時に少しだけ見れた。身長はこの中で一番小さい。

「……よろしく先生」

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