8話
またエロいことをおっぱじめてしまう前に予定通りエレンの衣類を購入することにする。
このマンションに引っ越してきたときに使った巻き尺を持ってきてエレンの身体の採寸をすることにした。
「おい、エレン⁉ 何で服を脱ごうとするんだ?」
エレンがTシャツを脱ごうとするのを俺は必死に止める。アレがスタートしちまったらまたエレンは止まらなくなってしまう。勿論、俺も止まれない。
「脱いだほうが測りやすいのではないかな? 違うかな⁉ かな?」
こんな昼間っからスタートしたらホントに脳が溶けるまで止まらなそうな気がするのでマジで怖い。
「脱がなくてもちゃんと測れるからそのままエレンは静かに立っているだけでいいさ」
「ちっ」
オイコラ! 今舌打ちしたな? エレンの衣類を買うためなのになんなんだよ、おまえは!
俺だってエロ可愛いのは嫌いじゃないが、それは今じゃない。
スリーサイズを測っているときのエレンは異常にクネクネしていろんなところを俺のいろんなところに擦りつけてくるので気もそぞろになってくる。
ソフトタッチがちょと気持ちいいんだよな? わかる気がする。でも、ぜんぜん先に進まないんだよ。
採寸しているだけなのにどうしてこんなに二人してハアハアしているのかわからん。
結局、ただの採寸ごときに一時間近く使ってしまい、かなりクタクタに疲れた。
仕方無しにエレンと五分くらいハグすると疲れも吹っ飛んだので、勇者様効果は抜群だよな。もう少しハグが長かったらエレンが暴走しそうだったから危険との隣り合わせだがな。
メモした測定結果を確認しながら最後の一行で若干俺は凹む。エレンの結果はこんな感じ。
身長:一六二センチ
バスト:九二センチのEカップもしくはFカップ……。
ウエスト:六三センチ
ヒップ:八八センチ
股下:八三センチ
因みにだけど俺の方はサイズ的にこんな感じ。
身長:一七五センチ
バスト:九五センチ
ウエスト:七二センチ
ヒップ:九〇センチ
股下……………八〇センチだよ。文句あっか?
俺のほうが一三センチも背が高いのに足の長さはエレンのほうが三センチ長いってなにさ。悔しくなんてないもん!
体重についてはわからん。我が家には体重計などないからな。エレンは見た目も華奢だし、抱きかかえた時もまったく重くなかったからな。痩せ型なのだろう。
だけど抱くとあんなにも柔らかくてさわり心地いいなんて反則だぞ!
身体のデータが揃ったのであとはネットで丁度いいもの探してポチるだけ。
どういうものがいいかエレンに聞いたけど、そもそも向こうに無いデザインや機能だったりするので聞いても分からなかった。
「適当でいいよな。幾つか種類を変えて買ってみるから使い具合のいいものとか悪いのを後で教えてくれ」
下着は全然わからないので、評価が高いセットのものを五セット購入。カップはFにしておいた。成長するかもしれんしな⁉
洋服はワンピースみたいな系統とパーカーにパンツみたいな組み合わせで外着を五組と家着にジャージとスウェット、それにTシャツを数枚購入した。
エレンは勇者で魔王を倒したとは到底見えないほど華奢な体つきなので、結構可愛く仕上がるのではないかと期待していたりする。
ポチポチと買いまくっていたら、買い物かごの総計が六万三千円になっていた。
家電製品を幾つか買い増ししたとき以来のお支払い金額だ。
だけど一着ずつは大した金額じゃなくても、これだけ一度に買えばそんなものになるわな? 使うことのない金が薄給っていってもそれなりに貯まっていたから使いみちがあって何よりだ。
靴だけは実際に履いてみないと分からないから、取り敢えずクロッ○スと靴下だけ買っておいた。
特急便を選んだので早ければ今日の夜。遅くても明日の午前中には物は届くみたいだ。連休最終日の午後にはエレンを外に連れて行ってやれるだろう。
「その四角い箱でたくさん買っていたようだが、洋一の負担になってはいないのだろうか?」
「気にするなって言っているだろ? エレンは気にしなくていいんだよ。その代わり今夜は五回くらい頼むぞ? いいな?」
「も、勿論だよ。今夜も一〇回でいいぞ?」
「それはノーサンキュー!!!! じゃあ、俺は食料品買いに行ってくるから留守番また頼むぞ⁉」
「あ、あの……洋一、ありがとう」
真正面からの感謝の言葉に柄にもなく照れてしまった。エレンに赤らんだ顔を見られたくなくて、そのまま玄関を飛び出すように抜けていった。
はあ、惚れたのか? 俺はエレンに惚れたのか? ちが……いや、違わないな。しっかり惚れているんだと思う。
俺ってかなりちょろいんかな?
五回って言ったのに結局七回やって最後はまた噴水状態で終わった。昔ベッドでコーヒーを溢した経験からマットレスに防水シート敷くようにしていたのが良かった。
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