戦友 エピソード4
「うん??」
「え?! ……」
「なんだ?」
「あ、なんだもないぞ! それより貴様は本当に人間なのか?」
「あ、ああ。遺伝子をいじくっているがな」
「遺伝子を?」
リーエは硬直したまま喋っていた。相手の男もニコリともしない。ただ、どこか気まずい空気の中での会話だった。黒の箱型超大型エレベーターが、また自然に地階へ向かって行った。一人でに動くのは、下にいる誰かがボタンを押しているからだ。
静かに息を整えて、金縛りのような硬直から復帰したリーエは、床に転がったソードエネルギーを取りに素早くバク転をした。男は欠伸をして、それを見ていた。
どこか、不思議と気まずい空気はまだ流れていた。
リーエはソードエネルギーをズボンのポケットへ入れてしまうと、男に向き合った。
「名前は?」
「ハイルだ。ハイル・FAST・ヒューマン型プロトタイプ」
「プロトタイプだと? 試作型?」
「ああ。人間に近い試作品だ」
「……」
リーエが呆然としているとその時、エレベーターホールへ箱が上ってきた。さっきのエレベーターだった。
音もなく。この階へ着いた箱が開く……。
「チッ!」
ハイルの蹴りが箱の中を薙ぎる。
ボキッと、派手な音がし、エレベーターの箱の中から緑色の血液を上げた。その次には、エレベーターの中から大きな甲虫型SFTSが大量に這い出てきた。
「SFTSだと?! 一体地階はどうなってるんだ?!」
リーエはソードエネルギーを構えて、叫んだ。
「魔窟さ……SFTSが洞窟から大量発生しているんだ……」




