空から エピソード4
「……す、すまん! おひるねこ。お前の協力がどうしても今は必要なんだ。後で、後でな……ごほうびをやるから」
「にゃー……」
「ほんと、すまなかった!」
「にゃ」
リーエは困った。
ここにTUが潜んでいるのだ。
TUは今まで全て擬態をしていた。
だから、人間の姿形をそっくり奪っていたことになる。
姿形を奪われたものは、殺されたかTUたちから離れ遠くにいるのだろう。
おひるねこは大型エレベーターからの落下の件で、かなり怖い思いをしたのか、すこぶる機嫌が悪かった。油臭さもあってか、殊更不機嫌そうだ。
「ええーい! 仕方がない! これならばどうだ!!」
リーエはソードエネルギーの電流を止めて腰のホルスターに収めると、非常食の缶詰をおひるねこの目の前で振った。
「にゃ?」
封は簡易開閉タイプなので、急いで開けると結果おひるねこは大喜びとなった。
「にゃー」
「ふう……。なんとかなったな。後はおひるねこが食べ終わるのを待つだけか……」
「にゃー」
「ふう……。なんとかなったな。後はおひるねこが食べ終わるのを待つだけか……」
リーエはしゃがみこんで、おひるねこに開封された缶詰を差し出した。だが、与えた開封された缶詰を前に、おひるねこは突然に総毛だち警戒した鳴き声を発した。
「シャー!」
「な、なんだ! この胸騒ぎ……いや、嫌な感覚は?!」
リーエは冷や汗をかいて立ち上がると、二本のソードエネルギーを抜いた。
今は、辺りは暗かった。
僅か一メートル先も見えないほどだ。
リーエは二本のソードエネルギーを一振りした。ソードエネルギーが唸りだし、放射型電流が辺りを照らした。
「なに?!」
暗いトンネル内に眩しいくらいの明かりが取り戻されると、リーエとおひるねこの周囲をぐるりと銃を構えた女性軍人たちが包囲していた。…いや、正確には女性軍人たちは擬態したTUだ。それぞれが撃鉄を上げる。
リーエは瞬く間に作戦を閃いた。瞬間的にソードエネルギーの出力を最大にし、その膨大な電流がトンネル内全てを激しく照らした。




