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下級巫女です!!  作者: 池中織奈


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食べ歩きに勤しみます ②



 トリツィアはレッティと共に祭りを回れることを楽しみにしているようで、にこにこしている。かわいらしい見た目をしているトリツィアがそんな風ににこにこしている様子を見るととても和むものである。



 トリツィアはそもそも祭り自体が結構好きなので、こうして祭りに行くんだと思うだけでワクワクである。




『祭りって楽しいわよねぇ。私も祭りって好きだわ』

(女神様も一緒にお祭り楽しみます?)

『流石に私が舞い降りたら大変なことになるわ』

(私の身体使います?)

『折角のオノファノとのお祭りでしょ? 私がトリツィアの身体に下りたら悪いわよ。それに下手にトリツィアの身体におりすぎても問題だし』

(そうですか? 私は幾らでも女神様に身体かすのは問題ないですけどね)

『私がトリツィアの身体で好き勝手出来るのよ? そんな風に言って大丈夫?』

(だって女神様は、私が嫌がることしないですよね? ちゃんと女神様のこと、信頼してますから)

『ふふ、嬉しいわ。トリツィアがそんな風に私のことを信頼してくれるの、とっても嬉しい』



 そんな風にトリツィアは楽しそうに女神様と会話を交わす。




(女神様は、祭りって参加したことあります?)

『あるわよ。故郷で神輿担いだりしたわねぇ。法被とかきて』

(神輿を担ぐ?)

『トリツィアはそう言う祭りは見た事なさそうよねぇ。この国だとそういうのやってなさそうだし』

(なんか運ぶんですか?)

『そうね。運ぶのよ』


 トリツィアは女神様からそんな話を聞きながら、あまり想像出来ない様子だった。




『今度、そちらに遊びに行った時に直接映像を見せるわよ』

(楽しみです! それにしても神様の世界は不思議ですね)

『神様の世界というか、私の昔いた世界の話ね』

(何だか楽しそうです! 今回の祭り、レッティ様とも一緒に回れるのが凄く私楽しみです。レッティ様の騎士になるのです!)

『レッティを守る騎士がトリツィアというのはとてもいいわよね。トリツィアが騎士だったら誰も手を出せないものね!』



 トリツィアと話している女神様はとても楽しそうな声を発している。




(女神様へのお土産も沢山買いますね。遊びに来た時に一緒に食べましょう! 私の部屋でちょっとしたお祭り気分を味わいましょうよ。精霊たちもきっと手伝ってくれますしね。なんならレッティ様も誘います?)

『レッティのことは誘ってもらえるのは嬉しいけれど、流石に私をレッティが見たら耐えられないわよ』

(それこそ、私に降りましょう! 女神様のありがたい言葉をレッティ様に伝えるのもありじゃないですか? レッティ様なら、下手に周りに言いふらさないでしょうし)

『レッティが上級巫女としてわきまえていて、ちゃんとしている子だったからこそトリツィアも巫女として生活しやすかったものね』

(そうですよー。ふふ、だからこそお祭りでもレッティ様をちゃんとエスコートするのです!)




 トリツィアは女神様と会話を交わしながらも、下級巫女としての仕事をこなしている。

 周りはトリツィアが女神様とこうして楽し気に会話を交わしていることなど全く把握していない。






 ――さて、トリツィアの部屋で行うお祭り気分に、もうすぐ大神殿から去るレッティを誘うことになった。




「レッティ様、お祭り終わった後もちょっと私に時間もらえたりします?」

「一緒にお出かけした後ってことかしら?」

「日付はいつでもいいです。でもお祭りの期間のどこかで。部屋でちょっとした祭り気分をやるので、レッティ様も誘っているのです」

「……祭りに行った後に祭り気分を味わうの?」

「そうですよー。特別仕様なのです」

「……トリツィアさんの特別仕様というのは、何だかちょっと怖いものがあるわ」

「怖くないです! でも色々秘密にしておいてくださいねー」




 トリツィアはにこやかな笑みを浮かべて、レッティのことを誘っている。



 普通ではないトリツィアがそういうことを言い出しながら誘ってきたので、レッティは少し恐ろしく感じてしまう。



 あのトリツィアが秘密にするようになどというようなことに誘われているのか……、全くかかわりのない大きな秘密に触れることになりそうだと……ちょっと冷や汗を流している。

 それと同時にひょうひょうとしていて、知らないうちに色んなことをやらかしているトリツィアがレッティにそのことを共有してくれるというのは嬉しいことだった。



(……トリツィアさんの部屋の中で、ゆっくりするなんていうのもしたことなかったものね。私とトリツィアさんはそんなに仲が良いお友達というわけでもない。でも、ずっと同じように巫女として過ごしてきたから、ちょっとした信頼感はあるのかもしれないわ。どんなものが待っているのかしら)



 レッティは、ちょっとした不安と同時にそんな楽しみも感じていた。

 

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