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神様ゲーム -天罰を下すのは-  作者: TAKEMITI
ゼウス決定戦
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『case6 返さない男の子』

知り合いの中で誰も知らなかったこの『神様ゲーム』は、実際、僕のパソコンにあり、そして今日もしっかりと起動して、caseが表示されている。

これはやはり非公開の最新ゲームなのではないかと期待しながら、今回のcaseを読む。

「case6 小学生男子。

小学校付属の図書館で本を借りて、期限が過ぎているのに返却しない。小学校内では人気の本なだけにその返却を待ちわびている生徒はたくさんいる。

・・・か、そういえば小学校の頃、読みたかった本がいつも貸し出し中だったことはあったな。」

前回の天罰で、神様レベルが上がり、『中』が選べるようになったので、興味本意で『中』を選択してみた。

具体的な天罰が表示され、


1.友達と本の取り合いになり、階段から落ちて怪我をする。

2.返却していないことが先生と親にばれて、本を取り上げられた上に、本を借りることを禁止される。

3.買ったばかりの漫画をどぶに落として読めなくなる。


どうだろうな。『軽度』に比べて、少し天罰の内容が厳しいものになっているような気もした。

1は階段から落ちて怪我をするのは怪我がどの程度なのかわからない。

『軽度』の時も怪我をする選択肢はあったが選んでこなかった気がするし、結果的に痛い思いをするのがあったとしても、軽く痛い位だったので、『中』になるとそこそこ痛いものになるのだろうか?

とりあえず、1は保留にして2を考えると先生と親にばれて怒られた上で、反省させるために図書の貸し出しを認めないのはいいと思った。

3は確かにショックを受けるけど、本を返さなかったことに対する天罰としては効果が弱い気がする。

そうなると、本を返さなかったために招いた天罰なら1か2だなと思い、怪我の程度がわからないから2を選択して『決定ボタン』を押す。確認画面へと進み、


・天罰対象

小学生男子

・行為

図書館の本を返さない

・天罰内容

返却していないことが先生と親にばれて、本を取り上げられた上に、本を借りることを禁止される。


僕は確認した後で『⚡』ボタンを押し、雲から雷が二本、人に落ちた。『中』を選んだから変わったのかなとか思いながら、『結果報告』に移る。

「男子生徒は、他の生徒からの報告で本を返却していないことが明るみに出て、先生は親に事情を説明した後で本を回収しました。そして、親からも怒られて図書館で本を借りることが禁止されました。

今回の評価はCです。経験値を20獲得しました。」

今まではC評価で10くらいだったのが、20になったことで『重さ』の違いで経験値の獲得も増えるのかと思いながら、『評価内容』を確認した。

「今回の天罰は、男子生徒の身勝手な行為について正統な天罰が下せたと言えるでしょう。

しかし、男子がどのような性格で親や教師に怒られたからといって反省するかどうかはわかりません。

時には、その後の人生において心に残るトラウマを植え付けるような罰を下さなければいけないこともあるでしょう。

評価としては現段階ではB評価が最高であることから、どれを選択したら最高評価を得ることができたのかも考えてみてください。」

トラウマを与えた方が良いというなら、1を選べば良かったのだろうか?でも、階段から落ちて怪我をするだけでトラウマになるのは、落としてしまった友人の方なのではないだろうか?

少なくとも僕は、この男子が怒られたことによって反省するような性格であってほしいと思った。


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