表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
神様ゲーム -天罰を下すのは-  作者: TAKEMITI
ゼウス決定戦
51/136

『A級神様』

僕はヘトヘトになりながら、自宅に戻り、ベッドに倒れこんだ。

「無茶のしすぎだな。

 今の状態なら、俺がなぜフリープレーシステムのことを話さなかったかわかるだろう?」

 珍しく出てきた神使がベッドの上の僕を見下しながら言った。

「どうしたんですか?出てくるのなんて珍しいですね。」

「今日の天罰で、お前のランクBからAになったのでな。

 晴れて上級神の仲間入りだ。おめでとう、もう別に頑張る必要は……」

 神使の言葉の途中で僕は起き上がり、パソコンをつけて『神様ゲーム』を起動した。

 昨日の累計経験値が1560だったので、1800ま300でだったのだから当然と言えば当然だが、今日の天罰の評価を見ていく。


『case34 開かない扉』

評価 A

事案発掘評価 S

経験値 通常(70)+事案発掘(40)=110

『詳細』


『case35 守られない信号』

評価 A

事案発掘評価 B

経験値 通常(60)+事案発掘(20)=80

『詳細』


『case36 散らばった破片』

評価 A

事案発掘評価A

経験値 通常(70)+事案発掘(30)=100

『詳細』


『case37 高速カーブ』

評価 S

事案発掘評価 A

経験値 通常(90」+事案発掘(30)=120

『詳細』


『case38 縦列停車?』

評価 B

事案発掘評価 B

経験値 通常(50)+事案発掘(20)=70


現時点での総括

獲得経験値 480

累計経験値 2040

おめでとうございます、あなたは『A級神様』に昇格しました。


 神使の言った通り、A級になっていた。すると神使が

「ついでだから、ランク確認もしたらどうだ?」

 僕は言われるままにランク確認システムに移ってみると、

一位は以前と変わらず『シシガ三』で7080とダントツだった。

二位の人が『ニジカワ トイロ』で5600だった。以前見たときの二位はこの人ではなかったので、最近上って来た人なのだろう。

 僕は自分の名前を探してしたに順位を下げていくと15位のところで見つけた。

 そこで神使に向かって

「A級になると何か良いことがあるんですか?」

「ゲームを有利に進めるような機能が追加されることはない。

 あるとするなら、それはお前の『神の力』が顕現することだろうな。

ついでに言うと『神の力』で、天罰を下すとボーナスポイントがつく。

 『シシガ三』は、その力で経験値をあげているのでダントツだな。

二位のやつも上手いこと『神の力』を使っているので躍進してきたと言ったところだ。

 お前も早く身に付けておいた方がいい。

本戦は、『神の力』をいかに使いこなせているかが、勝負を分けることになるからな。

 今のうちに自分の力を知り、そして使いこなしておいた方がいい。」

「本戦はどんなことをすんですか?」

「今まで通りなら、直接バトルという感じだろうが、これもゼウスが決めることなので、今のところ俺にもわからない」

「どうやったら力は手にはいるんですか?」

「個人差があるし、一概には言えないと何度もいってる気がするが、

まずは、自分とは何かを自分に問いかけろ。

わからなければ、お前のルーツに問いかけろ。

わからないことは知っている人間に聞け。」

「あなたにですか?」

「俺は人間じゃない。

 お前の生まれる前からお前を知っている人間がいるだろう。

ヒントはここまでだ。自分で考えろ、その人に聞きたくなければ、自分だけで答えを見つけることだ。」

 神使はそう言うと光に包まれて消えていった。

 僕は一人で考えながら、

「僕が生まれる前から僕を知っている人…………………」

 そう呟くと、脳裏に優しく微笑み、僕を呼んでいる女性が浮かんだ。

浮かんだ瞬間に僕は首を振り、その存在を頭から消した。

 そして決意を込めて

「僕は自分だけの力で見つけてやるよ、僕の力を」

 そう言ってパソコンを閉じて、そのままベッドに倒れこんで寝てしまった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ