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神様ゲーム -天罰を下すのは-  作者: TAKEMITI
ゼウス決定戦
34/136

『case24 割る車』

連続でcaseをこなしているうちに、既に深夜の時間帯に突入している。普通のパソコンゲームなら、徹夜でやっても疲れないがこの『神様ゲーム』に関してはcaseをひとつするのでもだいぶ疲れる。肉体的なことは普通のゲームと変わらないので、精神面での影響が強いのだろう。

「case 24 40代男性。

車の走行中、カーブで意図的に白線を割って走行した。」

緩やかなカーブを曲がるときなら、こんなことをする人もいないのだろうが、少し急カーブになっている道であれば、たまにそういう車を見ることがある。

車の操作を少し多くやれば、なんの問題もないのに、その一手間を省きたい人もいる。

中央線を越えて走ることは追い抜き等の時の一部の例外を除いて危険運転である。運転が下手でそうなってしまう人も気を付けなければいけない。

この対象者の行為がその後どうなったのかを考えると、何事もなく曲がれた、或いは対向車がよけたために何もなかった、対向車と衝突した等の起こり得る出来事はいくらでも考えられる。

人が怪我をしたり、命に危険がある行為な以上、『重度』は必要だろう。そう思って選択して、天罰内容が表示された。


1.対向車をよけて電信柱に激突する。

2.対向車も同じように白線を割って走行してきて正面衝突した。

3.対向車をよけて、歩道に突っ込み人をはねる。


2・3は大惨事になる可能性が高く、巻き込まれた人がかわいそうな気がする。でも、2に関しては両者が同じように白線を割っているので、どっちも悪いという状況ではある。

ただ、スピードによるが正面衝突したのであればどちらか一方または双方が怪我もしくは死亡ということもありえる。

警察が見ていなければ、取り締まられなければ良いかと思う気持ちがきっと誰かに迷惑をかけ、誰かの命の危険を招いているのだろう。

電信柱に激突するというのも車に乗っていた人に衝撃がいくだけでなく、送電を担っている電信柱になにか不備が出れば辺り一面の停電に繋がることもあるし、電信柱が壊れれば賠償をしなければいけない。コンクリートの棒を立てて、送電設備を整えるとお金もかかる。

そうなればかなりの痛手を被ることになるだろう。

そう考えて、1を選択して、確認画面に進み、

・天罰対象

40代男性

・行為

白線を割って車を走行させた。

・天罰内容

対向車をよけて電信柱に激突する。


僕は『⚡』ボタンを押し、雷が三本落ちて、『結果報告』が表示された。

「40代の男性はあまり見通しの良くないカーブで対向車が見えていなかったので、中央線を割ってまっすぐ走り、カーブを曲がる手間を省こうとしました。特に急いでいるわけでもなく、ただ面倒だっただけでしたが、見通しの良くないカーブだったため対向車が来ていることにも気がつきませんでした。

カーブが終わりそうになったところで対向車の存在に気がつき、ハンドルをきって対向車を避けることはできましたが、スピードが出ていたため運転操作がうまくいかず、電信柱に激突してしまいました。

幸い、大きな怪我はありませんでしたが、車は大破し、電信柱も大きく損傷してしまったので、修繕費等も含めて多額の出費をしなければいけませんでした。

今回の評価はAです。経験値を60獲得しました。」

同じA評価でも、経験値が違うのかと思った。

色々と考えたいことはあるが疲れがひどいので、『評価内容』に進み、

「今回の天罰は、近道をしたい、少しでも早く移動したい、ちょっとなら大丈夫といった軽い考えが、他の人に迷惑をかけたり、危険を与えたりするということを理解させるための天罰でした。

『少しくらい』が後に取り返しのつかない事態を招く、大きなことだったのです。

対向車からすれば、いきなり飛び出してきた車に急ハンドルをきってかわすことになり、そこから二次災害を招くこともあります。

なにも悪くない人が、ルールを守れない人によって傷つくことはあってはいけないことです。

今回の天罰は浅はかな考えでカーブをショートカットしようとした男性が対向車の存在に対して、白線に沿って走っていれば問題なく通過できた道を外れ、電信柱に激突するという事態になりました。

軽い気持ちが激突の衝撃と車の修理代、賠償金という形で返ってきたわけです。男性がこの事から交通ルールを守る人になれば良いですね。」

きっと効果はなかったのかもしれない。男性が反省をしたなら、それなりの文句が入っているのではないだろうか。

そんなことを考えていると強い眠気に襲われる。

時計を見ると午前3時を過ぎていた。

パソコンを閉じて、ベッドに横になり、1日に経験値300はなかなか難しい気がした。3個のcaseをして220。

もう少しというところだが、バイトもあるし、パソコンの前に座っていられる時間はそう長くはとれない。

そんなことを思いながら、夢の中へと落ちていった。

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