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神様ゲーム -天罰を下すのは-  作者: TAKEMITI
神器創造戦

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『カグチvsサイガ・フウシ』

カグチは自分の掌を眺めながら、

「テメー、何しやがった?」

 相手の能力がわからないのは神同士の戦いではよくあることだし、攻撃をしたあとでかき消された経験はあっても技を出す前に消されたことはない。

 フウシは真剣な顔で

「僕の方が圧倒的に能力では劣ってます。

 そんな僕が手の内を明かすわけないじゃないですか。」

「それもそうだな。」

 カグチは短く言うと先ほどと同じように掌の上に炎の玉を作ろうとした。だが、カグチは忘れていた。敵がもう一人いることを。

 目の前に拳を握りしめたサイガが現れた。カグチは寸前の所でサイガの一撃を避けた。

 サイガの一撃は勢いのあまり地面に当たったが、拳が当たった地面が大きくひび割れ、大きくへこんだ。

「うぉ、ヤベーなこいつ。」

 あまりの威力に驚いてカグチは思ったことがそのまま口からでた。

「お褒めにあずかって光栄だな。

 俺の能力はシンプルだ。力を込めた一撃は何でも破壊する。

人体でも粉々にしてやるよ。」

 サイガは次の攻撃に移ろうと体制を建て直す。

すかさず、カグチは先ほどと作りかけていた炎の玉をサイガに向けて撃とうとするが、またしてもフウシが手をかざすとカグチの炎の玉は消されてしまった。

「あぁん!?」

 炎が消される理由を考えようとすると、サイガの一撃がくる。

 こちらも反撃しようとすると、フウシによって炎が消されてしまう。このやり取りが続くなかで、カグチもバカではない。

 先ほどまでは炎を凝縮することで威力を高めていたが、今度は固めずにフワッとした状態で炎の玉を作ってみた。炎の動きを見ていると広がった炎が掌から少し離れたところで風に流されたかのような動きをみせたのを見て、カグチはあることに気がついた。

 手を空の方に伸ばして、掌をあげる。

 先ほどまでの掌のすぐ上ではなく自分の遥か上空に大きな炎の玉を作った。カグチはフウシの動きをしっかりとみていた。

 焦った感じのフウシは先ほどまでは片手だったが、今回は両手をかざしている。

熱された空気は上昇気流となって強めの風をおこし、辺りの草木を揺らしたが、フウシが手をかざしたとたんに草木の揺れも止まった。

 カグチの口元に笑みが浮かんだ瞬間にサイガの一撃がカグチを直撃した。

「ぐわっ」

 強烈な痛みが襲ったが、人体がバラバラになることはなかった。

 サイガが自分の能力を誇張して言っていたのか、それとも他の要因が重なって威力が落ちていたのかわからないが、ダメージの大きさからそう何発も受けることができる攻撃ではないことは確かだった。

 とりあえず、サイガから距離をとる。

 先ほど気がついたフウシの能力の仮説が正しいなら、どれだけ距離があっても攻撃は防がれてしまう。

 単発で弱いのを撃ちまくってまぐれ当たりを期待することもできそうだが、既に強めの攻撃も使っているから、力の消耗を考えても無駄玉を使うわけにはいかない。

 考えている間にもサイガが距離を詰めてくる。

 カグチはさらに距離を取りながら、周囲を見回して使えそうなものを探す。

 さっき天野が発動した『ミズアミ』とかいうやつで捕まっている奴らが転がっているだけで、使えそうな物は落ちていない。

 そう言えば、あの『ミズアミ』は地雷みたいな設置した場所を指定して使う技だったな。

 今の状況では高度な罠を仕掛けてる暇はない。ああ、もう………。

「クソが!」

 カグチはそう言って自分の立っている場所を強く踏んだ。

そしてその場からさらにサイガどの距離をとる。

 掌に火の玉を作るしぐさをして、また強く地面を踏んだ。

サイガが最初に強く踏んだ場所を通過使用としたとき、地面から大きな火の柱が出て、無防備なサイガを包んだ。強めに踏んだことでかなり強力な技にすることができた。

 サイガが猪突猛進タイプだったから一つめの罠でくらわすことができた。サイガはかなりのやけどを負い、身動きがとれなくなっている。今のうちにフウシを仕留めないと負ける。

 そう思って、背中から高出力の炎を出して逆にフウシの方に体を飛ばした。フウシも火を消しに来るが消した所から、さらに火を追加して勢いを増し続けた。

 体力の限界が来て、火がでなくなったが勢いがついた状態は維持できたため、拳を前につきだした。

 当たるかどうかは賭けだったが、カグチの拳は見事にフウシの顔面をとらえ、フウシが物凄い勢いでぶっ飛んで行った。

体を動かすのも辛いし息も絶え絶えになりながら、フウシのところにさも余裕があるかのように近づき、

「テメーの能力は風を止めること。

 俺が作った火の玉の周りの風を止めて、酸素を取り込めなくなれば火は消えちまう。

 お前が俺の攻撃を封じて、サイガが接近戦で俺を倒す算段だったろうが、お前らとは戦闘の年季が違うんだよ。

 これ以上、抵抗するならこの場で消し炭にすんぞ!」

フウシは黙って目を閉じた。

 戦意は失ったようだ。サイガも動く気配がない。

 少しやり過ぎたなと思いながら、カナミや天野を探すが、自分達の戦いのためにこの場から離れたようで見当たらなかった。

 能力を確実に封じる作戦と殴り合いが苦手だという情報も漏れていたからこそのサイガ・フウシのペアだったのだろう。

 自分達の詳細な情報が漏れている可能性を考えるとカナミが心配になり、カグチはカナミのもとに向かった。

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