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神様ゲーム -天罰を下すのは-  作者: TAKEMITI
神器創造戦

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『カグチの意見』

「それで?

 戻ってきたってことは、カナミとの話はまとまったのか?」

 カグチさんの所に戻った僕らにカグチさんが聞いた。僕は頷いてから

「はい。カナミさんは、カグチさんがフリーゾーンを使う計画を進めてることを聞いた上で、既に協力するための行動を進めておられました。ただ、あの大きな壁は住民の意識などの問題から撤去することはできないので、壁を動かして下層を広げるのが最善策だと仰ってました。

 それに関して、カグチさんはどのようにお考えですか?」

「下層から見れば壁はあって当たり前みたいなもんだから、別に無くしたいとかそんなことは思ってねぇよ。

 逆にカナミがすんなりとフリーゾーンの使用を認めた所が怪しいと思うな。

 何か交換条件みたいなものは出されてねぇのか?」

「フリーゾーンの森を管理することをカグチさんの派閥に手伝って欲しいそうです。

成長を続ける木々や新種が発見されたりもして、森全体の管理ができていない現状を打破するためにも人手が必要なようでした。」

「それは確約はできないな。

 お前がゼウスになってから、下層に来る天罰の仕事の量がかなり減った。その理由はお前が一番わかってると思うが、減ったからと言って俺達に暇な時間が増えたかと言うとそうでもない。

 相変わらず、仕事の山を目の前にしてがく然としてるやつもいる。

 中間層には物好きな派閥がいて、天罰の仕事を多くやりやがるから、他の派閥にまで天罰の仕事が回らないから、カナミのとこは副業に手を出す余裕がある。

 俺達を働き手にしようと思うなら、こっちの仕事にも働き手を貸してもらえないと俺達の仕事が終わらなくなる。」

「なるほど…………」

 僕が考え込むと、それまで黙っていた虹川さんが

「あの、何で下層の仕事が減った理由を星君が知ってるんですか?」

「はぁ?そんなの決まってるだろ。

 こいつが一人で大量の天罰をやってる分、俺らに回ってくる仕事が減ってるんだよ。」

 カグチさんが言い、僕は面倒なことになったと思った。

 僕らも1日に何件も天罰を下している。

 ただ、会議や相談などをしているので、天罰にかける時間が限られていることもあって、一日に下す天罰の件数は10件ほどと決めていた。取り扱う天罰も世界規模のモノがあり、力の消耗が激しいことも天罰を下す件数が少ない理由である。

 それを隠れてやっていたことは秘密だったのにバレてしまった。

「星君、説明して。」

 虹川さんは明らかに怒っている。僕はとりあえず

「いや、ほんの数件やってるだけだよ。

 他の人たちも頑張ってるんじゃないかな~」

「本当は?」

虹川さんに対して、これ以上誤魔化すこともできないと思い正直に話すことにした。

「すみません。

 やってました。」

「なんで?皆で決めたよね?

 力の消耗が激しすぎる天罰が主になるから一日に10件にしようって。」

「はい、決めました。

 でも、僕はくり上がりでゼウスになったわけだし、ゼウスの力以前に自分の力も使いこなせてない訳だから、その練習のためにたくさん天罰をしていかないといけないと思ったんだ。

 まだ見つけられてない力もたくさんあるし、今使える力を鍛えて、全体の底上げをしないといけない。

 ウツセミが何を考えてるのかもわからないのにゆっくりとしてる時間はないと思うんだ。

 志士上(ししがみ)君は、人が死ぬような天罰ばかり下す人だったけど、それも辛い過去が原因でそうなってしまってただけで本当に悪い人って訳ではなかった。

 もしかしたら、ウツセミに(そそのか)されてたのかもしれない。

もう二度とウツセミの好きなようにはさせたくないんだ。

 あいつが本物のゼウスハンマーを持ってる以上、安心していられないしね。」

「ウツセミに対抗するための力が必要なのはわかるけど、無理しても意味ないよね。」

「目の前で何もできないくらいなら、僕は今、必死になってでも何かをできる力が欲しいんだよ。」

 僕が真剣な顔で言うと虹川さんは僕を睨み付けるように見た。その雰囲気に耐えられなくなったのかカグチさんが、

「あー、大事な話してるとこ悪いんだが、そういうのは家に戻ってからやってくれるか?

 お互いに思うことはあるだろうが夫婦喧嘩は他人に見せるようなもんじゃないぞ。」

「夫婦じゃありません!」

 僕と虹川さんが見事にシンクロして言った。カグチさんは笑いながら、

「息ピッタリなのにか?

 とりあえず、俺らの話に戻ってもらう。

 壁はどの位置まで動かして良いんだ?」

「それは、僕も交えてカグチさんとカナミさんで直接話し合ってください。

 森の管理のことも含めて、直接カナミさんと話してもらった方が良いと思います。」

「わかった。

 で、いつ話し合うんだ?」

「カグチさんが良ければ、これから僕らと一緒にカナミさんの家に行ってください。」

「ああ、わかった。

とりあえずお前らの喧嘩の二次ラウンドが始まる前にさっさと行こうぜ。」

「わかりました。」

 虹川さんはまだ何か言いたげだったが、とりあえずは落ち着いてくれたようだ。

 僕達はカグチさんと一緒にカナミさんの家に向かった。

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