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神様ゲーム -天罰を下すのは-  作者: TAKEMITI
神器創造戦

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『支持』

「そう言えば僕に用事で来られていたんでしたね。」

 僕が言うと、ムラクモさんはニヤリと笑ったまま、

「そうだ。

 でも、今の話を聞いていて俺の用事とも重なる部分を見つけたぞ。」

「どういうことですか?」

 僕にはムラクモさんが何を言いたいのかわからず聞き返すことしかできなかった。

「そうだな、はじめから話そう。

 まだ先の話だが、日本で一番偉い神様である天照大神の称号をかけた選挙のようなものがある。

 上層界の関心事といえばウツセミに端を発したこっちの問題が中心になっている。

 そして、前代に引き続き天家(てんけ)に連なる者がゼウスになったことで、ゼウスを自分達の支持者にしようと考える家が多くなっている。」

「ちょっと待ってください。

 その天照を決める選挙はたくさんの家が立候補できるんですか?」

 地井さんが聞き、ムラクモさんが

「ああ、星には少し話していたが、天照大神の力は基本的に天候を操れる天家の者しか扱うことができない。

 だから、天照大神は分家した天家の中から優秀な者を選んで候補としている。

 だが、増えすぎた天家は力の継承が上手くいかず現在でも強い力を持っているのは5家しかない。

 その5家の中から、上層界のたくさんいる神の一族達の支持を得た者が天照大神になるということだ。」

「僕が支持者になるとその家は有利になるんですか?」

「こっちのことを取り仕切っているゼウスを抱き込むことができれば上層界の関心事を解決できる者として他の者より一歩ぐらいだろうが支持を得やすくなるだろう。

 もしかしたら、既に接触してきているかもしれないな。」 

 僕は考えたが、一番偉い神様になるような人とあった覚えはなかった。虹川さんが

「それで星君はどうすれば良いんですか?

 それとさっきの話とはどのようなかんけいがあるんですか?」

「星がどこの家を支持するかは自分で決めることだから俺が何かを言うのは避けようと思う。

 さっきの話との関係だが、天照になるための支持を得た証と言うのが『分力(ぶんりょく)』だ。

 候補者の神器に支持者が自分の力の一端を分け与えることによって支持を表明する。

 本来は支持する家の当主のみが行うが一族で候補者を一本化できなかったときは別々に『分力』することもある。」

「それと僕の話と何の関係があるんですか?」

「お前もこれと同じことをすれば良いんだよ。

 力を見せて、あるいは信頼を勝ち取って、人の神の力を神器に集めていくんだ。

 快く分力してくれる者を増やせば議会の人も増えるし、力がないと見下してくるやつらに分力で作った神器を見せれば、ゼウスハンマーのような力の象徴になるだろ。

 どうだ?」

「そんなに上手くいきますか?」

 僕が不安になって聞くと、ムラクモさんは笑いながら

「上手くできるかはお前次第だな。

 とりあえず、ここにいる奴等の力を分けてもらうところから始めたらどうだ?」

「そうだな、ゼウスハンマーを作らないと言うこと聞かない奴等もいるだろうし、星になら分けてやってもいいな。」

 地井さんが言い、虹川さんも優輝ちゃんも頷いてくれた。

「具体的にはその『分力』はどうやってやるんですか?」

「やり方は自分の神器に力を入れたときと同じだ。

 分力は正確に言うなら、力の種を貰うということであって力そのものを貰う訳じゃない。

 貰った力の種を育てて自分の力に変えていくことによってはじめて色んな力が使えるようになるってことだ。」

 僕が机に神器を置くと、虹川さんが手を出して神器が光った。僕が色んな力を使い分けるために作った回転する鍔の部分の一つに虹のマークが入った。それを見た虹川さんが

「これが私の力の種ってことですか?」

 ムラクモさんがうなずき、優輝ちゃんが手を出した。

 だが、神器には何も変わった様子がなく、不審に思った優輝ちゃんが

「あれ?

私の力は受け取られないんですか?」

 ムラクモさんも不思議そうな顔をして少し考えたがなにかに気づいたように

「お前らって親戚だよな?」

「はい、お祖父ちゃんが一緒です。」

 僕が答えるとムラクモさんは納得したように

「神の力は基本的に遺伝によって伝わるものだから、星が気づいていないだけで、星河と同じ力を既に持っているということなんだろう。

 同じ力の種は受けとる必要がないから反応がなかったってことだな。」

「なるほど……………」

 僕が呟くと、地井さんが

「そんじゃあ、次は天野家と仲の悪かった地野家の末裔の力を入れてやるとするか。」

 そう言って手をかざしたが、またしても反応はなかった。

「あっ?どういうことだ?」

 地井さんが訝しげに言いムラクモさんを見た。ムラクモさんはめちゃくちゃ驚いていたが、

「あ、ああ、そうか。

 ゼウスハンマーに入っていた力と酷似するものがあったのかもしれないな。」

 僕はムラクモさんが何かを隠しているような気がしたが、それ以上は聞けなかった。ムラクモさんは何かを思いついたように

「ああ、そうだ。

 ミナモが私を待っているかもしれないな、帰らないと。」

 そう言って出ていってしまった。

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