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ネギの勇者って、何ですか?  作者: 三宝すずめ
第七話「精霊と踊る狂信者」
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王都を目指し、馬車は行く

 馬車が進むと、雨上がりの道に轍が作られていく。ゴトゴトと揺れるものの、荷台に敷かれた干し草に寝転がる少年にとっては快適なものだった。


 枯れた色に沈む外套の下からは、緑の全身鎧が覗く。高い魔力を秘めた黒髪黒瞳は輝いており、成人を迎えてもまだ少年という表現が似つかわしい。ここ最近見られなかったわくわくとした表情をジオは浮かべていた。


「おや、虹が見えますな」

「この空の色こそアイリスの祝福だな。この間の白色光やら、琥珀の光やらが嘘のようだ」


 御者台からは呑気なやり取りが聞こえてくる。オッサンとこの馬車の持ち主が世間話をしているのだろうが、寝転ぶジオの位置から二人の様子は見えない。ついでに虹も見えなかった。


 その代わり、明るく濃い青が空が広がっている様を正面に見ていた。雲があることで却って青が際立つ。


「もう冬か」


 時間が経つのは早いと、ジオは一人呟いては納得する。空模様は秋のものから変っているではないか。人工魔獣の騒ぎから凡そ一月が経過したのだから、当然といえば当然であった。


「秋が好きだけど、冬もまたいいな」


 幼き頃より、ルファイド教の勇者として走り続けているが、特筆すべき内容もない。ここ最近は魔物退治をしたり、適当にあしらったり、黒騎士と小競り合いをしたり……。ごく稀に、助けた村人から感謝されることもあった。


 ジオにとってはドラマティックでありながら、英雄譚として謳うには面白みがない。そんな活動を続けてついには、暁の勇者の罰則(ペナルティ)が明けて帰還することとなった。


 代役であったジオは晴れてお役御免となり、従来どおり国のしがらみに捉われない立場に戻っている。自由な旅は彼をわくわくに駆り立てるが、今日のところは王都への用事だ。揺られている内に眠気も相まって、次第に瞼が重くなっていった。


 いつものぼんやりとした顔――見ようによっては間抜け面を浮かべていると、カサカサとした音が聞こえてきた。干し草をかき分けて現れた人物は、とんがり帽子に黒いローブと如何にも魔女らしい。


「そうじゃ、秋は()うに過ぎ去ったんじゃ。エルが勇者している間にすっかりとのぅ」


 ジオは姿勢を変えず瞳だけを一度横へ寄越す。そうすると、視線を合わせることが苦手な筈の彼女と、バッチリ目があった。紫の瞳が随分恨みがましい色に見え、これは弱ったぞと瞳は空へ戻された。


 彼は秋生まれで、隣にいる幼馴染もまた秋生まれ。誕生日を祝い損ねたことがちくちくと蒸し返されている。妙にピリっとした空気が流れるのは冷たくなってきた風の所為であろうか。御者台で談笑していた中年たちも、いつの間にか言葉を呑んでいた。


「言葉にトゲがあるねー」


 大事な幼馴染を無視する訳にはいかないが、かといってじっくり聴くのは辛い。気の利いた台詞は思い浮かばないので、少年は素直な感想を口にする。


 彼女がどうやら不機嫌らしいと理解は出来るが、怒ってるのと尋ねても好転した試しはない。試しに謝り倒してみたら「悪いと思ってるならなんとかせぇ!」と火に油を注ぐ形になった。


 ジオが出した結論は“わからんもんはわからん”であった。尋ねるのがダメなら、別の切り口から話でもしないと、埒が明きそうにもない。万策尽きて“おお、ヴァンデリック”と祈りかけた。が、見やれば隣にいる人物は目を丸くしたり細めたりと、これまでにない表情をしてはやおら語り出す。


「ヌシな、私の言うてるの厭味とわかっておるんじゃろ? そう返されたら私が悪者みたいじゃないか、エルはなかなかズルい」

「厭味……、だったの?」

「わかっとらんかったのか! 何という天然具合よ」


 ぶつけようとした毒気が抜かれ、ティアはいっそ感心したように息を漏らした。厭味事ぶつけチャレンジをしていても、当人がわかっていのだからそもそもチャレンジが成立していない。


「いや、わかっとらんのは私じゃな。誕生祝いが出来なかった分、トトリで私を持て成す、贅の限りを尽くすと約束してくれたものな。それはそれとして、ちと構って欲しかったんじゃがー……、後の楽しみに取っておこうぞ」

「えっ、王都観光するとは言ったけどさ――」

「約束、したな?」


 ジオが思った以上に、ティアの期待は膨らんでいるようだ。飛び跳ねるように上半身を起こしたが、台詞の途中で紫の瞳が真っ直ぐに彼へと迫った。


「私、約束出来るんかって、念を押したよな。妙な期待はしたくないからじゃぞ。これ、ヌシから言い出した話なんじゃが、約束はしとらんかったんか?」

「……しました」


 逃げ場を失った少年は諦めて干し草に背中を預けた。勇者らしくないと自覚があったが、勇者が約束を破ってはならない。しかも自分から言い出したものなのだから、初めから逃げ場などはなかった。


「やっぱりエルは素直が一番じゃ」


 ティアが上機嫌に頷くと、車内の空気は一気に弛んだ。実際どうかはわからないが、ジオそのように感じた。


 世に謳われることのない勇者だが、そんなこととは関係なく理想に燃えている。約束は守るべきもので、特にティアとのものは大事にしたいと思っている。


「おたくら、愉快な人だな」


 馬の蹄と車輪が立てる音が大きく感じられるようになった頃、オッサンたちの会話も再開された。


 ここ最近のレジナス王国は話題に事欠かない。キリなく挙げられるが、今は多くの馬車が行き交っていることに焦点が当たっている。


 レティアと王都トトリを繋ぐこの道は日頃から活発に往来が見られるが、いつにも増して王都行きのものが目に付く。一杯の荷を抱えた馬車が、並走していたかと思えば急ぎ前へ前へと進んで行った。


「魔神に怯えていたかと思えば、これじゃ。人間とは現金なもんじゃな」

「お祭りやお祝いってのは明るい話なんだし、いいじゃないか。……第一、ティアも人間だろ?」


 呆れたように出された声に、ジオは空を見たまま口を挟む。「まぁ、半分はそうじゃな」告げられた声音に暗さは感じられない。それが何か、とでも言いたげに淡々と紡がれていた。


 父やヴァリスナード同様、ジオも竜人とは争いたくないと考えている。心配してみたものの、お節介だったかと密かに反省した。


「身体、悪いとこや痛いとこないか?」

「ないぞ。素直なエルは好きじゃが、そんなやたらと心配されると、却ってこっちが心配になるわ」


 反省した直後、またしてもやらかしたかと思うジオであるが、ティアの顔に不機嫌さは見られない。


 彼女が竜人と人間の混血だと知らされて一月は経つ。その過程で人工魔獣に取り込まれるなど一悶着があれば、心配にもなってしまうものだ。


「うーーむ……」


 唸りながらジオは幼馴染の顔を改めて見つめる。ティアが混血だとわかっても、何かが変わったとは思えない。精々、幼馴染が料理下手な理由に納得がいった程度であった。


 竜人は人間に近いが、文化が大きく異なる。膨大な魔力量の代償か、彼らは細かな作業を苦手としている。得意不得意の差は生活に影響を及ぼすのだから、文化が異なるのは必然。ゴブリンにしてもそうだ。建物を作ることが苦手な彼らは篭城するよりも、外へ出て動物や人間を狩る方が余程種族特性に合っている。


『竜人ってのは、高い身体能力と魔力を除けば、碌な料理が作れないくらいでだな。人間とそう変わらんよ』


 ふと思い出したこの台詞は、ヴァリスナードのものであったか。それとも父のものであったか。


「さっきの話じゃけどな、ウィゴッドが結婚を発表するなりじゃろ。みながみな、こぞって王都に押し寄せるのはなぁ。商魂逞しいと言おうか……、他に言葉を探すならもう、現金なってのが()うとるんじゃないか」

「それ、俺たちも変わらないよ」

「む、それもそうじゃな」


 くだらないやり取りの後、少女は笑ってみせた。幼い頃から機嫌の悪い顔ばかりを見てきた、そのようにジオは思っていたので、破顔されると印象が大きく変わる。


 何も変わらないとは思ったものの、別なところは“変わっただろ”と告げられているようだった――ただの幼馴染との認識を変えてしまう程度に、ティアは綺麗になっていた。


 人間で言う成人を迎える年頃になると、竜人は一気に成長する。ヴァリスナードに聞かされていたものの、これはもう詐欺の部類だと思うしかなかった。


「どうしたんじゃ?」


 口振りは変わらないが、大人の女性らしい風貌にジオはギャップを覚える。これまでとは逆転して、目を合わせることは彼の方が苦手になっていた。


 変わったのは俺か――と胸中で呟きながら、しかし認めることは出来ず、視線を彷徨わせてしまう。変わっていたとしても、何が変わったのかまでは生憎とわからない。


「何でもないさ」


 やはり目は合わせず、聞き取りづらい音量でジオが溢した。美人が隣にいるとどぎまぎするのは以前からであるし、理想とする勇者を目指してひた走るのもそうだ。これらは変わることはない。


 倒れたヴァリスナード、それに人工魔獣に永らく取り込まれていたティアの母――シオンを見舞う。そのついでにティアと一緒に王都観光でもしようかと言ってしまうのは、変わったところか。


 では何故変わったのか、変われたのかというと――


「俺に覚悟が足りんかっただけか」


 父は身一つで先の大戦を収めたという。幼子の頃はただただ憧れるだけの存在であった。


 比類なき力を誇った先代ネギの勇者であるが、ルファイド神の秘匿された力を用いる代償に、彼の勇者は名前すらも棄て去ることになった――それはヴァリスナードに聞かされた話で、ジオもまた全てを擲たねばならぬと思い込んでいた。


 人々を護りつつ、身近に居てくれる家族も護る。これを為すのは腕っぷしだけでは足りないのだと、鈍いジオも流石にわかりつつある。だからこそ、今までしてこなかったことをすべきだと覚悟を決めたところだ。


「覚悟と前も言っておったが、何に対するものぞ。私を愛する覚悟かの?」


 身を乗り出し、細く長い指でティアは幼馴染の少年の頬をぷにぷにと押してみる。いつものどおりならば、俺は闘う以外に能のない男だ、との返答が帰ってくるもの。が、今日は少しばかり違った。


「愛がなにかはわからんけど、ティアには感謝してる。勇者を理由に無碍にするのも違う、とは思ってる。ようやく思うようになった」

「お?」


 随分と婉曲な物言いであった。それでもティアは普段の魔女らしい顔を忘れ、年相応に反応してしまった。


 彼女の勘違いでなければ、恐らく王都での用事が済めばデートが始まる筈だ。いやまさか、待て待て、おかしいぞ、と繰り返し否定にかかるが、胸の内から期待が溢れて漏れ出ることを止められない。


「お、伯父上ーーっ!」


 かれこれ十一年も想いを向け続けた相手だ。これまでジオから受けた対応がしょっぱいものであっただけに、ティアは荷台から身を乗り出してもう一人の身内の胸倉――は上半身裸で掴めなかったので、首を掴んだ。


「聞こえたか? 聞いておったか? あのエルが、エルがーーーっ!」

「これこれ、フラティラリア。首を絞められるのは困りますぞ」


 やんわりと手を解きつつ、隣で手綱を握る男へ「騒がせてしまい、すみません」と眉を落として申し訳なさを表した。


 とはいえ、姪が如何にジオを好いているかは当然にして知っている。再び首を揺すられようとも、オッサンは熊を思わせるつぶらな瞳を細めるに留まった。


「元気なのはいいことだな」


 これ程暴れられても、馬車の主――ベンは笑ってみせる。ここしばらくの、国全体が沈んでいた雰囲気の方が異様だという。


 暁の勇者ガッシュの成婚を祝うため、国は大いに盛り上がっている。アイリス神の祭と見間違え兼ねないぐらいには、人と物が王都へ出入りしているのだ。


 大変結構なことだが、実のところベンには商売のチャンスでもなんでもなかった。彼は配達員を生業としている上に雇われの身だ。実入りのいい高級品の運搬には縁がなく、今日もいつもと同じく手紙とちょっとした物の運搬を行うのみ。


 懸命に働くために、贅沢をしなければ何とか家族を養うことも出来る。何より、高級品の運搬もないが、その分怪しげな物を運ばされることもない。毎日働ければそれで恩の字だとベンは思っている。


「鍛えたオッサンに鎧の兄ちゃん、それに魔女の姉ちゃんときたもんだ。そりゃあ頼もしい。うちはチビが多いから騒がしい方が落ち着く。同じ護ってもらえるなら賑やかな方がいい」


 ハハハハと愉快そうにベンは笑う。体格のいいオッサンよりも更に横幅があり、髭も蓄えている。だがこの笑みを見れば悪い人ではなさそうだ。実際、どうやって王都に行こうかと悩んでいたネギの勇者一行を、ベンは快く馬車に誘ってくれた。


「お心遣い、感謝いたす」

「頭を上げてくれよ。助かってるのはむしろこっちなんだから」


 促されたオッサンは頭の位置を元に戻す。ベンの言うとおり、勇者を乗せることにはメリットがあった。


 国全体でお祝いが始まってしまうと、儲かる者と損をする者が出る。小さな荷しか扱えない彼は明らかに後者に分類される。あちらこちらを荷が飛び交うとなると、それを狙う輩も気にしなければならない。護衛を雇えばいいが、それだと働く程に赤字が膨れる――丁度そこへネギの勇者一行が通りかかった形であった。


「ええのんか、勇者がこんなことに使われて。先代の名が泣かんか?」


 荷台に戻ったティアは改めてジオへ確認してみる。先程は厭味をかわされたから、新しいちょっかいの出し方なのだが、干し草の上でまどろむ勇者はかっかすることなく答えた。


「人の役に立ってこその勇者だよ。親父も同じようにするさ」


 軽く欠伸をしながら、謳われぬ勇者は王都への旅路をのんびりと楽しんでいた。決して焦ることはない様子を見ると、ティアも笑って横へと座り直した。




「ベン殿、近頃はどうですかな?」


 話題を変える訳ではなかったが、姪の気を逸らす狙いもあってオッサンは尋ねる。


 あー、うーん、と二三言唸ってはベンは言葉を出した。言いづらかったのか、人の良さそうな顔が少し翳る。


「魔物は左程気にならんのですけど、その……」

「人間のが、厄介らしいな」


 のそりと身を起こしてジオは言う。先程までとは異なり、顔つきは勇者らしいものになっていた。


 姉である精霊の忠告を忘れることはない。人間を敵に回した時の大変さは、レティアの闘技場でもカルデレナの裁判所でも身に染みてわかっている。


 勇者が立ち上がると、魔女もまたそれらしい顔つきになった。危険を察知してのことだ。


「エル、ええか」

「随分先だが、先手必勝ということだな」


 ティアに魔法を教わるジオは、未だ苦手分野はあれども魔力を放つことには自信を持つに至った。魔力による不可視の波を定期的に放てば、周囲に何者かが迫ってくることがわかる――今が正にそれだ。


 遥か遠くの存在であっても、魔力を動員した瞳にくっきりと捉えてみせる。


「それでよろしいが、相手は人間じゃからな。さじ加減を間違えると血みどろぞ」


 魔女もまた馬に跨る集団を見つけていた。


 彼らは野盗と呼ばれる荒くれ者たちだ。これから迫って来るであろうものは、みながみなが手に持った武器を振り回している。こういった輩を荒くれ以外に表する言葉があるなら、是非とも教えて欲しいとティアは思う。


「相手は人間、細心の注意をして全力で振り切ろうか」


 荷台の上で足を広げたジオは、右腕を前へと突き出す。


 ベンの馬車は馬一頭にゆったりと引かれるもので、四人も大人を乗せた状態ではとてもではないが振り切れそうにもない。なら、ここに近づけないようにすることが依頼の達成条件だ。第一、このままでは他の馬車が襲われる可能性もある。


 迫る騎馬集団を前に、ジオは鮮やかな緑色を展開してみせる。相手の数に関係なく、どんな状況をも覆す奇跡を起こすから彼は勇者なのだ。


魔力塊(ランプ)っ!」


 短く紡がれた音が魔力を魔法へと昇華させる。単純なる魔力放出であったが、出されたものは常人では捻り出せない高純度の魔力だ。


 任意の一点に緑色光がぶち撒けられると、インクを溢したような不定形の壁が出来上がる。


「うむ。接敵したら困るのなら、近づけなければよい」


 首を縦に大きく振り、ティアは満足そうに言った。現に騎馬の姿は見えなくなっている。転んでしまったので視界に納まらないというところだ。


「それはいいとして、彼らはどうしたらいいんだ? このまま放っておいて改心してくれるのだろうか」

「いやまさか」


 少年勇者の問いに魔女は間髪入れず応える。その音韻を以って、馬から転げ落ちた者どもを軽く呪ってみせた。主神に匹敵する力を持つ、邪神セルペンティア・ランギスから加護を受ける彼女だ。使った魔法は信奉する神と同じく病を届け、荒事で生きてきた男たちを地面に縫い付けた。


 距離が離れているので声は聞き取れないが、聞こえずとも見えずとも結果はわかる。野盗たちは初めこそ手足をバタつかせていたが、次第にその動きは緩慢なものへとなっていった。


「アイリス信奉者は加護のお陰で滅多に風邪もひかん。大した症状でもないが、しばし悶え苦しむといいわ」


 単なる風邪だが、屈強さを売りにする野盗集団にはこれが酷く利いた。頭痛に寒気や吐き気、眩暈、etc...症状一つ一つは命に別状を与えるものではないが、重なると死を予期するものになる。まして、日頃から病気をしないのなら尚更だ。


「ティア、流石にやりすぎじゃないかな?」

「先に魔法を放ったのはエルじゃし。私がやり過ぎていたとしても、そりゃもうヌシとの共同作業よ」

「えー、嘘だろ?」


 呑気な会話が繰り広げられるが、この後もトトリにつくまで似たような光景が三度程見られた。死なれると寝覚めが悪いとのことでネギが投げ入れられたが、それが何なのかはネギの勇者でない者にはわからない。


 ベンは思った。真面目に働くのが一番なのだと。自分は欲をかくことなく、手紙配達の往復に努めよう――家族の顔を思い浮かべ、彼はそのように思った。


 とんでもない勇者に出会えたことは幸運なのだが、どうにも釈然としない。ベンが複雑な表情を御者台で浮かべるなか、ジオとティアはあーでもないこーでもないといいながら魔法を披露し続けた。


 トトリ到着まで、あと僅か。




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