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コイノリユウ  作者: 初雪
6/9

オモイ

「そうか。ならさ、花凜はどうしたい?」

流音の問に、花凜は薄く笑った。

「私はね、例え実ることのない恋でもいいから、ずっとあの人を想っていたいかな」

すっと流音が息を飲んだ。花凜のその瞳に全く感情の色が見えないからなのか、それとも花凜の想いの大きさに圧倒されたのか。

「…花凜」

若干震える声で流音が言う。声をかけたというよりは、思わず呟いたという感じだった。

「なぁに?」

小さく首をかしげる花凛。

「…いや、なんでもない」

「変な流音」

そう言って笑う花凜。瞳には感情の色が戻っていた。

「私、そろそろ帰らないと。今日はありがと、流音」

そう言って花凜が立ち上がると、不意に流音が彼女の腕を掴んだ。

「俺、明日もここにいるから。今日と同じくらいの時間。花凜も暇なら来いよ」

「え、あ、うん…」

少し強く言う流音に気圧されて思わず頷く花凜。

「じゃ、また明日な、花凜」

「ばいばい、流音」


家に帰った後、花凜は流音との会話を思い返していた。

「変な人…。でも、」

なんだかすごく懐かしい感じがする。

後半は心の中でそっと呟き、ベッドに突っ伏した。


流音も寝る前に、花凜との会話を思い返していた。

「不思議な子だったな。…でも、」

初めて会った気がしない。

後半は心の中で呟くと、そのまま眠りにおちた。

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