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コイノリユウ  作者: 初雪
4/9

リユウ

少年はゆっくりと口を開いた。

「あんた、なんで泣いてんの?」

「な、なんでって・・・」

当然の疑問ではあるが、あまりにもストレートな質問に花凜は言葉に詰まる。少年は岩から降り、すたすたと彼女の前まで来て顔をのぞき込む。

「・・・っ」

あまりにも不躾な視線に、かっと顔が熱くなる。

「し、知らない人に理由なんて言えないよ」

軽く睨みながら言うと、少年はニヤっと笑った。

「流音」

「・・・?」

「俺の名前。流れる音って書いて、りゅうと」

「えっと、私は花凜。なんでいきなり?」

「これで知らない人じゃないよな?」

流音と名乗った少年はそう言って無邪気に笑った。

変な人。それが流音の第一印象だった。

「知らない人じゃないから、理由言ってみろよ。誰かに話せば少しは楽になるぞ?」

優しい流音の笑顔と言葉に、固くなっていた心がほぐれていく。

「・・・私ね、失恋したの」

気がつくと、花凜はそう言っていた。

「ずっと、ずっと大好きだった彼氏に、好きなコができたって、ふられたの・・・」




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